依然セリエAでは無敗で首位を独走するユベントス。CLグループリーグでは2敗したが、それでも首位通過してアトレティコ・マドリードのホーム、エスタディオ・メトロポリターノに乗り込んだ。アトレティコもラリーガでは首位バルセロナに大きく差を付けられてはいるものの2位。こちらもしっかり実力を発揮している。アトレティコの布陣は4-4-2。ジエゴ・コスタとグリーズマンの2トップに、右SHサウール、左SHコケ。中盤はロドリゴとトーマスで組んで、DFは右からフアンフラン、ヒメネス、ゴディン、フィリペ・ルイス。GKにはオブラクが座る。対するユベントスは4-3-3。ディバラがフリーマンでピッチを自由に動き回り、その左右にクリスティアーノ・ロナウドとマンジュキッチ。中盤はピアニッチをアンカーに、右IHベンタンクールと左IHマテュイディが並ぶ。DFは右からデシーリョ、ボヌッチ、キエッリーニ、アレックス・サンドロ。GKはシュチェスニーだ。
序盤はホームのアトレティコがやや優勢。だがユベントスもしっかり受け止めると、9分には左FWロナウドが仕掛けてFKを得る。これをクリスティアーノ・ロナウドが直接狙うが、GKオブラクがファインセーブ。12分にもCHピアニッチのCKにCBボヌッチがドンピシャのヘディングシュート。だがバーの上を越えていった。アトレティコは15分、DFのクリアをCHトーマスが強烈なミドルシュート。GKシュチェスニーがナイスセーブでキャッチした。
お互いほぼ互角の展開が続く。21分にはFWグリーズマンが起点となって左右にボールを配給。アトレティコが連続攻撃を仕掛けると、ユベントスも23分、左FWロナウドから左に展開。左SBアレックス・サンドロのクロスに右FWマンジュキッチがヘディングシュートを放つ。そして27分、CHトーマスからの縦パスを左SHコケが前につなぐと、FWジエゴ・コスタが抜け出して走り込む。追いかけた右SBデシーリョが後ろから手をかけると、ジエゴ・コスタがPA内で倒れ込む。一旦はペナルティ・スポットを指した主審だったが、VARで確認の上、PA手前からのFKに変わった。これをFWグリーズマンが狙うが、GKシュチェスニーがファインセーブ。ゴールならず。36分には左SHコケのCKにCHロドリゴがニアに走り込んでヘディングシュート。しかし枠は捉えられず。前半はこのままスコアレスで折り返した。
後半になってもお互いよく攻めて、よく守る。4分、クリスティアーノ・ロナウドがミドルシュートを放つと、アトレティコも5分、FWグリーズマンの縦パスにFWジエゴ・コスタが抜け出して、GKと一対一。だがシュートは当たり損ね。枠を外してしまう。7分、CHピアニッチがミドルシュートを放てば、アトレティコも8分、CBゴディンがヘディングで前に送ると、FWジエゴ・コスタがワンタッチで縦パス。FWグリーズマンが抜け出してシュートするも、GKシュチェスニーがわずかに触って、バーを叩く。はね返りをCBキエッリーニがクリアした。
ゴールが遠いアトレティコは13分、FWジエゴ・コスタに代えてモラタを投入。さらに16分にはCHトーマスに代えて左SHルマルを投入。コケを右SHに移し、サウールがCHに下がる。さらに22分、右SHコケに代えてFWコレア。グリーズマンが右SHに下がる。これで交代枠3枚を使い切った。すると25分、ユベントスもエムレ・ジャンが交代の準備。だが少しの間があって、交代を控えたその直後、ユベントスの守備に一瞬のスキが生まれた。スローインから始まった再スタートは、左SHルマルから左に流すと、左SBフィリペ・ルイスがクロス。ドンピシャでFWモラタがヘディングシュートを決めた。アトレティコが先制点、と思ったら、再びVARで確認。その結果、ヘディングの前にFWモラタがCBキエッリーニを押し倒していたとしてノーゴールの判定。やはりゴールが遠いアトレティコ。
それでも攻め続けるアトレティコは33分、左SHルマルのCKをFWモラタがヘディングシュート。DFがブロックすると、そのこぼれ球をCBヒメネスがシュート。ついに、今度こそ、アトレティコが先制点を挙げた。直後にはユベントスもCFディバラに代えてベルナルデスキを投入する。しかし38分、中盤右深い位置から右SHグリーズマンがFKを入れると、DFがブロックしたこぼれ球をCBゴディンがシュート。アトレティコが追加点を挙げた。
アウェイで2点差は大きい。どうしても1点だけでも返しておきたいユベントスはその後も反撃。45分にはPA左コーナー付近から左FWクリスティアーノ・ロナウドがFKのチャンスを得ると、中に流してCFベルナルデスキがミドルシュート。しかしこれもGKオブラクがファインセーブではね返した。アディショナルタイム45＋3分にもCFベルナルデスキのクロスに左FWクリスティアーノ・ロナウドがヘディングシュート。だが枠を捉えられない。そしてタイムアップ。2-0。アトレティコがリードして第1レグを終えた。
2点差は大きい。次はユベントス・ホームというものの、準々決勝進出にはアトレティコのアウェイゴールを与えず、3点以上のゴールが必要になる。しかしアトレティコはこのゲームでCHトーマスとFWジエゴ・コスタが2枚目のイエローカードをもらい、第2レグには出場できない。この状況がどう出るか。堅い守備と個人技ある選手による攻撃で予想以上に実力伯仲の面白いゲームだった。勝負が決まる第2レグも見逃せない。
