義母が名古屋へ来たので一緒に名古屋城へ行った。天守閣は建て替えのため登城できないが、代わりに本丸御殿が完成し公開されている。ちょうど23日(土)から名古屋城春(桜)まつりが開催され、名古屋おもてなし武将隊などのステージショーなども行われていたが、まずは本丸御殿へ向かった。
天守閣を観ながらの待ち列は約30分。大して苦にもならずに順番がやってきた。5年前に第1期公開の玄関・表書院を見学した。また妻は2年ほど前に第2期まで見学しているが、全部完成しての見学は初めて。ちょうど本丸御殿内で完成公開記念「夢童由美子の世界展」が開催されており、華麗な人形と華美な内装の競演を楽しんだ。
改めて見る玄関と表書院の襖絵の美しさには思わず「すごいねえ」と声が出たが、続く対面所では欄間格子細工や襖の黒縁の模様や長押金物の凄さにも驚く。襖絵は京都と和歌山の風俗などが描かれており興味深い。そして最後の上洛殿はさらにそれらの上を行く。長押金物が幅広の帯状となり、欄間の透かし彫りも見事。天井は二重の折上天上。三之間から二之間、一之間、さらには上段乃間と移るたびに豪華になる襖絵・天井板絵もすばらしい。帰り途中の上御膳所には夢童由美子のからくり人形が3体展示されており、約20分かけてそれらのからくりを堪能した。
その後、特別公開中の西北隅櫓へ向かう。少し待たされたが、内部は期待ほどではなかった。清州城から移築したと伝えられているが、調査の結果、元和5(1619年)建築と確認され、清州城の櫓をそのまま移築したものではないと説明されていた。天守閣の見学ができない現在、石落としなどの仕掛けを見ることができたのは面白かった。
帰りは天守の西側の通路を歩いていく。桜は開花したばかり。5輪以上は咲いていたけど、まだ寂しい。代わりに梅や木蓮の花が咲いていた。肌寒い風の強い日だったが、大勢の観光客がいて、それなりに賑わっている。入城料500円だが、本丸御殿の見事さを思うとこれはかなりお値打ち。名古屋観光と言えば今はまず名古屋城へ行くべきだろう。