とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第6節 鹿島アントラーズ 対 名古屋グランパス

 4勝1敗で首位に立つグランパスだが、まだ2位以下との勝ち点差は少ない。第6節は7位アントラーズのホームに乗り込むが、勝ち点差はわずか4。アントラーズも開幕戦こそトリニータに苦杯を喫したが、その後は2勝2分。前節も粘り強くジュビロに追い付いた。アントラーズは内田に代わって右SBにJ1初出場の平戸が先発。レアンドロが右SH、土居が左SHに入って、FWと伊藤翔セルジーニョ。一方、グランパスは前節に続いて長谷川アーリアジャスールがFWで先発。他も前節と同じ先発メンバーだ。

 開始1分、左SH和泉がドリブルで仕掛け、右SB平戸、CH永木を抜いてシュートを放つ。その後もグランパスが攻めていく。攻守の切り替えが早く、ほとんどアントラーズに主導権を渡さない。14分には左SB吉田のクロスからCHシミッチがミドルシュート。わずかにポスト右に外れた。アントラーズのチャンスはようやく22分、左SH土居のスルーパスに左SB安西が走り込み、クロスにFWセルジーニョが走り込むが、CB丸山がブロックする。

 その後も攻め続けるグランパス。だがアントラーズもレオシルバと永木のダブルボランチを中心に粘り強く守っていく。そしてカウンター。30分、CHレオシルバの縦パスに走り込んだFW伊藤のクロスから左SH土居がミドルシュート。しかし直後にはグランパスもカウンター。FW長谷川の縦パスに走り込んだ右SHシャビエルのクロスにFWジョーがヒールで合わせる。だがポストの左に外れた。

 32分にはスローインからFWジョーの縦パスをFW長谷川がヒールで落とし、ジョーがシュート。ポストに嫌われる。アントラーズも35分、左SH土居が左に流して、左SB安西がミドルシュート。36分にはCB犬飼のフィードにFW伊藤が走り込んでシュートを放つ。グランパスも45分、右SHシャビエルのFKにCHシミッチがヘディングシュート。前半も終盤はアントラーズが押し戻して、互角の展開のまま前半を終えた。

 後半はアントラーズが1分、左SH土居がミドルシュートを放つ。GKランゲラックがファインセーブ。しかし2分、CB中谷が持ち上がると、FW長谷川が縦パス。中谷がそのまま上がって中へ折り返すと、右SHシャビエルが走り込み、シュート。DFの股下を抜けたシュートに目測を誤ったか、GKクォンスンテがキャッチミス。股を抜かれてグランパスにゴールを許した。グランパス、先制。グランパスは3分にもパスカットしたCHシミッチがFW長谷川、FWジョーとパス交換をしつつ上がっていき、右に流して、右SHシャビエルのクロスがゴール前へ。FWジョーが待ち構えるが、トラップミス。GKクォンスンテがキャッチする。アントラーズも4分、FWセルジーニョのクロスにFW伊藤がトラップミス。お互いチャンスを逃した。

 6分、アントラーズは左SH土居がドリブルで持ち上がり、クロスがファーに流れたところを、右SHレアンドロがシュート。GKランゲラックがナイスセーブする。アントラーズは8分、右SB平戸に代えてCH三竿を投入。永木を右SBに回す。11分、右SHシャビエルのFKはバーを叩く。惜しい。15分、左SH土居のパスから左SB安西がミドルシュート。しかし枠を捉えられない。直後の16分、アントラーズは右SHレアンドロに代えて安倍を投入した。

 後半もグランパスは攻守の切り替えが早く、球際厳しく寄せていく。25分、アントラーズはFWセルジーニョのFKにCB犬飼がヘディングシュート。だが枠を捉えられない。この時間帯以降、アントラーズは左右のSHを入れ替え、土居を右SH、安部を左SHに回す。そして攻め込んだ27分、ようやくクリアしたグランパスのパスをCB町田がカット。左SH安部から右に展開し、右SB永木のクロスに左SH土居がシュート。コロコロとゴールに転がり込む。アントラーズが同点に追い付いた。さすがにグランパスも左右に振られ、付いていけなかった。

 しかしこれでアントラーズに勢いが出てきた。グランパスも31分、右SB宮原に代えて左SH相馬。和泉を右SBに下げる。またFW長谷川に代えて赤崎を投入した。攻めるグランパス。だがアントラーズも三竿がCHに入って、前半以上に粘り強い。そして36分、中盤でCHレオシルバがボールを持つと、ふわふわとドリブルで上がっていく。見る見るうちにDFを3人・4人と抜いてゆき、誰も止められない。最後はCB中谷を抜いてシュート。アントラーズが逆転ゴールを挙げた。

 グランパスは39分、左SB吉田に代えて左SHマテウスを投入。相馬を左SBに下げる超攻撃的な布陣。だがアントラーズは時間をうまく使いながら、粘り強く守る。そしてタイムアップ。2-1。結局追い付けず、アントラーズが2-1。逆転勝利を挙げた。

 グランパスもけっして悪い内容ではなかったが、アントラーズの粘り強い守備を崩せず、最後は逆に粘り強い攻撃に屈してしまった。勝機はあっただけに悔しい敗戦。せめて引き分けに止めておきたかった。これで土曜日の結果によっては4位まで落ちる。今季のJ1リーグは実力伯仲の大混戦だ。