とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ強化試合 ドイツ対日本

 欧州遠征初戦のフランス戦はいいところなく1-3で敗れた。J-Sportsで無料放送していたようだが、有料だと思って録画しなかった。でも結果を聞くと観なくてよかったかな。そして2戦目はドイツに乗り込んだ。敵地を転戦するというのはまさに武者修行。これがW杯での結果につながるといいのだけれど。欧州遠征メンバーに選考された選手も若手が多い。ドイツ戦の先発は菅澤のワントップに遠藤(18歳)と中島の両SH。長谷川(22歳)がトップ下に入り、杉田(22歳)と三浦(21歳)のダブルボランチ。SBは右SB清水(22歳)、左SB鮫島。CBは南(20歳)が熊谷と組む。GKには平尾(22歳)を起用した。ドイツの布陣も4-2-3-1。ポップをCFにマロジャンがトップ下に入る。ボランチのオベルドルフは18歳、左SHグウィンは19歳と若い選手も混じる。

 7分、ドイツがCKのチャンスからCHマグルがミドルシュート。8分には左SHグウィンの落としにCHマグルがシュート。GK平尾がナイスセーブしたが、ドイツが積極的に攻めていく。日本は球際で体格的に負ける場面もあったが、しっかりと対応し、前半は互角の展開で進んでいく。ドイツは25分、OHマロジャンのFKが壁の右側を通ってゴールを襲う。GK平尾がファインセーブ。しっかりとキャッチした。

 守備はしっかり対応するものの、なかなかシュートが打てない日本だったが、35分、GKシュルトのパスがキックミス。OH長谷川がカットしてダイレクトでミドルシュート。日本が思わぬ形で先制点を挙げた。しかしその後はドイツが攻勢をかける。41分にはCFポップがミドルシュート。44分、OHマロジャンがFKで右に流し、CHマグルのクロスにCBエルシグがヘディングシュート。45分には日本が攻め込んだ後のカウンター。左SHグウィンがドリブルで運び、左に流して、CFポップがミドルシュート。GK平尾が横っ飛びファインセーブする。日本は高いDFラインで再三オフサイドを取り、前半は1点リードのまま折り返した。

 ドイツは後半の頭に3枚交代。CBエルシグに代えてゴースリング。グウィンを左SBに下げて、左SHにクナーク。CHオベルドルフに代えてCBドアズマンを投入。ヘーゲリングをCHに上げた。すると後半はドイツがさらに前向きに攻めてくる。3分、右SHフートのクロスにOHマロジャンがヘディングシュート。6分、左SHクナークのスルーパスにCFポップが抜け出し、中へのパスにCHマグルが走り込む。GK平尾が先にセーブ。そして8分、右SBヘンドリックに左SB鮫島が寄せていった裏のスペースにOHマロジャンが走り込み、クロスにCFポップがヘディングシュート。きれいに合わせて、同点弾を叩き込んだ。マロジャンがフリーで余裕にクロスを上げられた。

 日本も10分、菅澤と遠藤を下げて、FW小林とFW横山を投入する。布陣は4-4-2。長谷川を左SHに回した。しかしドイツの攻勢は変わらない。10分、OHマロジャンの落としからCHマグルがミドルシュート。11分、左SHクナークが抜け出してシュート。GK平尾がファインセーブ。12分、左SBグウィンのスルーパスにCHマグルが抜け出して、GK平尾の上を抜くループシュート。これは枠に行かずに助かった。

 日本も17分、左SH長谷川のスルーパスにFW小林が抜け出してシュートを放つが、ファーに外した。ドイツは19分、OHマロジャンのCKにCFポップがヘディングシュート。日本も21分、FW横山がFKで直接狙うが、枠は捉えられない。そして24分、GKシュルトからのパスがまたも中途半端。右SH中島がカットして、FW横山とのパス交換の後、最後は横山が決めた。日本が再び1点をリードする。26分にはFW小林から右に流して、右SH中島がミドルシュート。しかしこれはGKシュルトがセーブする。

 しかしドイツも反撃する。27分、CHマグルから左に展開し、左SHクナークのクロスを飛び出したGK平尾がキャッチミス。こぼれ球を右SHフートが詰めて、頭に当ててゴールに転がり込んだ。ドイツがまたも同点に追い付いた。日本は直後、右SB清水に代えて宮川を投入。その後はドイツが攻勢。31分、左SBグウィンがドリブルから中に切れ込んでミドルシュート。32分、CHマグルが抜け出してシュート。35分、右SHフートのクロスにCFポップがヘディングシュート。38分、OHマロジャンのCKに左SHクナークがヘディングシュート。日本は守備に追われる。直後の38分、右SH中島に代えてFW植木、CH三浦に代えて猶本を投入する。

 45分にはFW横山のCKからFW植木がヘディングシュートを放つが、DFがブロック。その後も45+2分にはOHマロジャンのシュート。45+5分には左SHクナークがミドルシュートを放つが、いずれもGK平尾がナイスセーブ。何とか最後まで守り切って、2-2。ゲームは引き分けに終わった。

 私のイメージとしてはドイツ戦も押し込められたという印象が強いが、試合後の高倉監督や熊谷らのインタビューを聞くと、特に前半はしっかりと守れたと守備に対する評価を口にしていた。フランス戦を観ていないので何とも言えないが、相当に酷かったみたいなのでそういうコメントになるのか。でもゲームを通じて日本が攻勢をかける時間は少なかったし、2ゴールはいずれもGKのミスによるもの。崩したゴールはなかった。

 これでW杯の選手選考前の強化試合は終わった。先のアメリカ遠征ともども若手を主体に選考してきた高倉監督だが、W杯ではどんな選手を選考するのだろうか。田中南美や岩淵、宇津木、阪口、有吉、川澄らはメンバーに入るのだろうか。意外に高倉監督の視線は今年のW杯ではなく、来年の東京五輪、そしてさらにその先のW杯を見ているような気がする。あっと驚くような選手選考になるかもしれない。