とんま天狗は雲の上

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UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝第2レグ ユベントス対アヤックス

 第1レグを1-1のドローで折り返した第2レグはユベントスのホームで行われた。ラウンド16をホームで逆転勝利したユベントス。対してアヤックスもラウンド16ではレアル・マドリード相手にアウェイに乗り込んでの逆転勝利。どちらがより粘り強いか。心情的には若いアヤックスを応援していた。

 ユベントスマンジュキッチキエッリーニがともにケガで代わりにワントップにはディバラ。CBは第1レグと同じ、ルガーニが先発した。布陣は4-3-3。ベルナルデスキは右FWに張り、右IHにエムレ・ジャン。右SBにはデシーリョが先発した。対するアヤックスは左SBタグリアフィコが累積で出場停止。代わりにマズラウィが先発した他は第1レグと同じメンバーだ。

 序盤、ユベントスが攻勢をかけるが、アヤックスもしっかりと守ると、次第に押し返す。その後は中盤で激しいプレスの応酬。お互い攻め合うが、なかなかシュートまではいけない。11分には左SBマズラウィがケガで早くもシンクフラーフェンへの交代を余儀なくされる。それでも21分、アヤックスは右SBフェルトマンのパスを左SHネレスがつなぎ、CFタディッチの落としをネレスがシュート。こぼれ球をOHファンデルベークが狙うが、枠を捉えられない。ユベントスも直後の22分、CFディバラの落としから左FWクリスティアーノ・ロナウドミドルシュート。続くCKからCFディバラがミドルシュートを放つが、GKオナナがファインセーブでキャッチした。

 そして28分、CHピアニッチのCKに左FWクリスティアーノ・ロナウドがヘディングシュートを叩き込む。ユベントスが先制点を挙げた。さすがクリスティアーノ・ロナウド。大一番で強い。これでユベントスが勝利するかと思ったのだが……。34分、左SBシンクフラーフェンのクロスのクリアを右SHツィエクが拾い、縦パスに抜け出したOHファンデベークがシュート。すぐにアヤックスが同点に追い付いた。これは大きい。アディショナルタイム5分にはPA手前でクリスティアーノ・ロナウドがFKのチャンスを得るが、壁に当たってはね返された。1-1。前半を終わって合計で2-2。全くの互角となって、勝負は後半に持ち越された。

 後半頭、ユベントスは前半あまりボールに触る機会もなかったCFディバラに代えてキーンを投入する。しかし後半はアヤックスの方が積極的に攻めていく。6分、左SBシンクフラーフェンの縦パスをCHシェーネが落とし、CFタディッチがつないで、もう一度シェーネの落としからOHファンデベークがミドルシュート。7分にはCHピアニッチの横パスをカットした左SHネレスがドリブルで上がり、こぼれ球をOHファンデベークが右に流して、右SHツィエクがミドルシュート。GKシュチェスニーがナイスセーブした。

 10分、ユベントスもCKのチャンスに左FWクリスティアーノ・ロナウドがヘディングシュートをするが、叩きつけることができない。逆にアヤックスも12分、OHファンデベークがミドルシュートを狙うが、GKシュチェスニーがファインセーブした。パスを回して攻めるアヤックスに対して、ユベントスはカウンターを狙う。16分にはGKシュチェスニーのフィードを左FWクリスティアーノ・ロナウドがうまく収めて、前を向いてスルーパス。CFキーンが走り込むが、シュートは枠を外した。

 アヤックスも18分、ユベントスのFKからクリアを収めたCHデヨングが縦パス。左SHネレスがドリブルで上がり、サイドチェンジをCFタディッチが折り返す。ゴール前に右SHツィエクが走り込んでいくが、手前でCHピアニッチがクリアした。続くツィエクのCKにはCBデリフトがヘディングシュート。アヤックスが攻め込んでいく。

 そして22分、CHシェーネのCKにCBデリフトがヘディングシュート。ついにアヤックスが勝ち越し点を挙げた。ユベントスは19分、右SBデシーリョに代えてカンセロを投入。25分、CFタディッチのFKは枠を外す。29分には右SHツィエクのループパスに左SHネレスが走り込んでシュートを放つが、枠を捉えることはできなかった。それでも攻め続けるアヤックスに対して、ユベントスは遠目からクロスを入れる形。30分、右SBカンセロのクロスにCFキーンがヘディングシュート。32分には左SHマテュイディのクロスに左FWクリスティアーノ・ロナウドミドルシュートを放つが、DFに当たり、ポスト右に外れた。

 34分、右SHツィエクと左SHネレスが縦関係のパス交換。最後はネレスの落としからツィエクがミドルシュートを決めて、アヤックスがダメ押し点。かと思ったら、ネレスとツィエクのパス交換の中でオフサイド。ゴールは認められなかった。ユベントスも36分、右IHエムレ・ジャンのクロスに左SHクリスティアーノ・ロナウドがヘディングシュートを放つが、これもオフサイドだった。

 ユベントスは37分、右FWベルナルデスキに代えて右SHベンタンクール。アヤックスも左SBシンクフラーフェンをマガジャンに変えると、43分にはツィエクに代えてCFフンテラールを投入。その後も組織的な守備でユベントスの攻撃を許さない。45分、右SHベンタンクールのクロスがPA内でCFタディッチの手に当たったとしてVARで確認するが、ファールはなし。このままアディショナルタイムまで守り切ったアヤックスが2試合合計で3-2。準決勝進出を決めた。

 すごいぞ、アヤックス。若い力は組織的で合理的なサッカーを最後まで遂行し、ユベントスに自由を与えなかった。非常にクールでお見事。堂安が「CLで優勝するチームの一員になりたい」という趣旨の発言をしていたかと思うが、確かにこのチームでサッカーがやれたら楽しいだろう。だが一方でネレスが移籍でもしない限りポジションがないんじゃないか。それほど完璧なサッカーをしている。準決勝での戦いも楽しみにしたい。