とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第31節 マンチェスター・ユナイテッド対マンチェスター・シティ

 プレミアリーグもいよいよ終盤。ミッドウィークに延期になっていた第31節の2ゲームが行われた。2位マンCはこれに勝利すればゲーム数でリバプールに追い付き、首位に躍り出る。対するマンUも6位ながら、勝利すれば4位チェルシーに勝ち点差で並ぶ可能性がある。どちらにとっても絶対勝利がほしいゲームだった。マンUは前節エバートン戦での大敗を受けて、メンバーを大幅に入れ替えた。布陣は3-5-2。スモーリングをセンターに右CBダルミアン、左CBリンデレフの3バック。右WBにヤング、左WBにはショーが入ってサイドを固め、中盤はフレッジをアンカーに右IHアンドレアス・ペレイラ、左IHポグバ。FWはラッシュフォードとリンガードが並ぶ。対するマンCは前節トッテナム戦でデブルイネが負傷。代わってフェルナンジーニョがアンカーに入り、ギュンドアンが右IHを務める。CBにはラポルテと並んでコンパニー。他はトッテナムと同じメンバーだ。

 序盤、マンUの守りが集中している。マンCの3トップにしっかりと3バックを当てはめて、マンCの攻撃を封じる。膠着した展開が続く中、15分には左IHダビド・シルバから左に展開。左WGスターリングがカット心してミドルシュート。CBスモーリングの足に当たってあわやGKデヘアが逆を取られるが、ナイスセーブした。マンUも15分、CHフレッジミドルシュート。16分には左IHポグバのサイドチェンジのパスにFWリンガードがダイレクトでシュートを狙うが、うまく合わなかった。

 何とか攻め込むマンCは19分、CHフレッジに左IHダビド・シルバがプレッシャーをかけて奪うと、右IHギュンドアンがドリブルで運び、右に展開。右IHダビド・シルバの落としから右WGベルナルド・シウバがミドルシュート。GKデヘアがファインセーブで弾き返す。するとマンUもすぐにカウンター。FWリンガードがドリブルで運び、スルーパスにFWラッシュフォードが走り込むが、GKエデルソンの方が早い。攻め合うもお互い少しのトラップミス、少しのパスのズレがカットされ、攻守が変わる。

 44分、マンCは左SBジンチェンコがドリブルで上がり、中へのパスを左IHダビド・シルバがさらに右へ。右IHギュンドアンが折り返し、CFアグエロが落とす。ダビド・シルバがもう一度縦へ。CFアグエロが左に落として、左WGスターリングがシュート。流れるような展開だったが、GKデヘアがファインセーブ。45分には左IHポグバのトラップが少し長くなったところを左IHダビド・シルバがカットし、右IHギュンドアンの落としから左IHダビド・シルバが右に展開。CFアグエロミドルシュートを放つが、ポスト左に外した。前半は非常に緊張感のある好ゲーム。スコアレスのまま、折り返した。

 後半に入ってもマンCが攻めて、マンUが守る展開は変わらない。しかし6分、マンCのCHフェルナンジーニョが足を痛めて左WGサネと交代。ギュンドアンをアンカーに下げて、ベルナルド・シウバを右IH。スターリングを右WGに回す。このメンバーチェンジが意外に功を奏した感じ。9分、CHギュンドアンから右に流すと、右IHベルナルド・シウバが切り返してミドルシュート。これがゴール右隅に飛び込む。マンCが先制点を挙げた。マンUの左SBショーが右サイドに大きく張る右WGスターリングへのケアもあってベルナルド・シウバとの間を開けすぎてしまったようだ。

 11分にはCFアグエロの縦パスを左WGサネが左に展開。左IHダビド・シルバの戻しをCFアグエロミドルシュート。右ポストに当たった。しかしその直後、FWラッシュフォードからのクロスをリンガードが受けられず、DFがクリア。しかしこれが再びラッシュフォードに渡り、クロス。FWリンガードの手前でCBコンパニーがオーバーヘッドによるクリアを試みるも空振り。絶好機が訪れるが、リンガードもシュートを空振りしてしまった。その前のプレーでクロスを受けられなかった時点で一瞬気が緩んだ感じ。同点に追い付く惜しいチャンスを逃してしまった。

 19分には左IHポグバが右IHベルナルド・シウバに倒されてペナルティ・アーク付近からの絶好のFKのチャンス。だがポグバの蹴ったシュートは壁にはね返された。そして21分、CHフレッジから左IHポグバへの縦パスがズレてCBコンパニーがカット。右WGスターリングがドリブルで運ぶと、CFアグエロが右に流れてDFを引き連れると、左で左WGサネがフリー。ミドルシュートを決めてマンCが追加点を挙げた。

 マンUは27分、右IHアンドレアス・ペレイラに代えて右FWルカクを投入。ポグバをCHに下げて3-4-3の布陣。ラッシュフォードがCFに残る。すると30分、CHポグバの縦パスをCFラッシュフォードがポストに入って右に展開。右FWルカクの蹴ったのはクロスだったか、シュートだったか。左FWリンガードが詰めていったが、その前でGKエデルソンがセーブする。32分にも左WBショーの縦パスをCFラッシュフォードが右に展開。右FWルカクミドルシュートを放つが、ポスト右に外れた。

 マンUは38分、リンガードを下げて左SHマルシャル。右CBダルミアンに代えてFWサンチェスを投入。ラッシュフォードが右SHに張る4-4-2の布陣に変更して攻めていく。だがマンCも44分、CFアグエロに代えてジェズス。さらにCHギュンドアンに代えてダニーロを投入。ベルナルド・シウバもCHに下げて、ダビド・シルバがトップ下に入る4-2-3-1。守りを固めたマンCをマンUは最後まで崩せず。そしてタイムアップ。2-0。マンCが最後は力の差を見せ付けて勝利した。

 しかしいいゲームだった。前半はマンUの守備の布陣が嵌まって善戦したが、マンCの攻撃力は一瞬のミスを許してくれなかった。これでマンCはいよいよ首位に立った。残りは3ゲーム。CL準決勝に進出したリバプールは中2日~4日の厳しいゲームが続く。絶対取りこぼしは許されないとはいえ、これでマンCが優勝へ大きくアドバンテージを得たことは間違いない。一方のマンUは次節4位チェルシー戦が待っている。大量点で勝利しない限りは順位を逆転することはできないが、アーセナルも調子を落としている。CL出場に向けてわずかな可能性のある5位を確保するためにも、次のゲームこそ絶対負けられない。それにしてもダービーにふさわしいナイスゲームだった。