とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第11節 名古屋グランパス対浦和レッズ

 前節ベルマーレに引き分けながら、FC東京も引き分けて、首位との勝ち点差は4と変わらない。相手のレッズは前節ジュビロアディショナルタイムでのパスミスを奪われてのショックの残る敗戦。それでもミッドウィークにはACLをアウェイで戦い勝利をして帰ってきた。グランパスは今季ホームでは4連勝中。しかもすべて無失点。このペースを続けていきたい。グランパスは左SHにマテウスが先発した他はいつものメンバー。FWにはジョーと並んで長谷川アーリアジャスールが入る。対するレッズは3-5-2の布陣。マウリシオを外してCB中央には岩波。両CBは鈴木大輔と槙野。ワイドは右WB森脇、左WB山中。青木をアンカーにネヴェルトンと柏木が前目のIH。FWは興梠と武藤が先発した。

 開始1分、CB鈴木のフィードにFW武藤が走り込み、クロス。これがスライディングしたCB丸山の手に当たる。だが主審はPKを取らない。故意ではなく、この時間帯。PKは取りづらいか。すると3分、今度はグランパスがカウンター。左SHマテウスから左に展開し、左SB吉田のクロスをマテウスがスルー。FW長谷川がミドルシュートを放つが、ポスト右に外した。10分には右SHシャビエルのCKにFWジョーがヘディングシュート。グランパスがパスをつないで攻め込んでいく。

 16分、右SHシャビエルの縦パスをFW長谷川が落として、FWジョーから左に展開。左SB吉田がミドルシュートを放つ。そしてその直後の同じく16分、右SHシャビエルの縦パスをFWジョーとDFが競って、こぼれ球を拾ったFW長谷川が縦パス。FWジョーの落としを左SHマテウスが強烈なミドルシュート。GK西川の手を弾いてゴールに吸い込まれた。グランパスが強烈な一発で先制点を挙げた。マテウスグランパス初ゴール。

 その後も完全にグランパス・ペース。28分には右SHシャビエルが反転からミドルシュート。30分、右SH社ビルのクロスをFWジョーとDFが競って、こぼれ球をCHシミッチがヘディングで前に送ると、左SHマテウスがオーバーヘッドシュート。マテウスが乗りに乗っている。31分、FWジョーの縦パスからFW長谷川がドリブルをして落とすと、左SHマテウスがシュート。これはDFがブロックした。

 このまま前半は終わるかなと思った41分、スローインから左SB吉田が中へパスを入れると、右SHシャビエルのサイドチェンジのクロスを右SB宮原がヘディングで落とし、FWジョーが強烈に振り抜く。ネットが破れるかと思う程の勢いでゴールに突き刺さった。グランパス、追加点。45+2分にもCHシミッチからのパスを左SN吉田がつなぎ、FWジョーのスルーパスにFW長谷川が抜け出してシュート。これはGK西川がファインセーブしたが、前半は圧倒的にグランパス・ペースで終わった。2-0。グランパスがリード。

 後半も3分、左SHマテウスのFKでスタートする。12分にはFW長谷川に代えて前田を投入。マテウスと競らせる感じか。それでも13分、DFからの縦パスが左SHマテウスに入ったところをCB鈴木大輔がうまく奪って、FW武藤がドリブルで走り込み、クロスに左IH柏木がシュート。CB中谷がナイスブロックする。レッズは14分、FW武藤とMFエヴェルトンに代えて左SH荻原、右SH長澤を投入。柏木はCHに下がる3-5-1。中盤を厚くして何とかグランパスの優位を止めたい。

 しかしそれでもグランパスのパスは止まらない。18分には左SHマテウスに代えて和泉を投入。シャビエルをFW、前田を右SHに下げて、両SHをフレッシュなメンバーにしていく。24分、右SH前田がドリブルからカット心してのミドルシュート。GK西川がわずかに触れるファインセーブ。31分にはFWシャビエルの縦パスを左SH和泉が落とし、左SB吉田のスルーパスにFWシャビエルが走り込む。これはカットされたが、こぼれ球を拾った左SH和泉のクロスに右SH前田が抜け出してシュート。しかしこれもGK西川のスーパーセーブに止められた。前田はその直線にもドリブルで仕掛けたところをPA手前で左SH荻原に止められたが、ファールを取ってもらえなかった。彼にとっては不運な展開が続く。

 レッズは30分、CH柏木に代えて右SH汰木を投入。39分、左SH荻原のスルーパスにCF興梠が抜け出してシュートを放つが、GKランゲラックがファインセーブ。得点を許さない。45分には左SB吉田の縦パスを左SH和泉が落とし、吉田のクロスに右SH前田がミドルシュート。しかしこれも枠の外。そしてタイムアップ。2-0。後半こそゴールがなかったが、90分を通してほぼ完璧な内容。レッズを圧倒してグランパスが勝利した。

 今節は4位以上の上位陣がいずれも勝利して順位も勝ち点差も動かなかった。グランパスの次節の相手は5連勝のフロンターレ。その勝ち点差はわずかに1ポイント。風間監督が前に監督を務めたチームでもあり、かつアウェイに乗り込んでのゲーム。このところアウェイゲームでは4試合勝利がないグランパスフロンターレ相手にアウェイで勝利を挙げられれば、大いに自信にもなるし、今後の優勝争いにも影響が少なくない。決戦は17日金曜日。「DREAMS COME TRUE」じゃないけれど、「近づいてく 近づいてく 決戦の金曜日」「わたしらしく=グランパスらしく」戦ってほしい。