とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

令和改元・山陰旅行(その1)

 今年のGWは10連休。本当に10連休できるのかというのは不安だったが、それでも宿泊施設は早めに予約しないと取れなくなってしまうと思い、正月明けにはそれぞれ予約を入れた。前回の東北旅行でもそうだったが、日本地図を思い描いて、1日で動ける距離ということで適当にホテルを予約。出発の1週間前になってようやくMap Fanを利用して行程を検討。多少後悔するところもないではないが、概ね無理なく、かつ予定どおりに旅行することができた。てんこ盛り、大満足の家族旅行だった。

 出発は28日(日)だったが、実はその前にも直前のアクシデントがあった。旅行計画を立てていた22日(月)。2日目、石見銀山でのホテルの駐車場の状況を確認したく電話をしたところ、予約日が1日違っていた。当初の予定では27日(土)出発予定で、石見銀山宿泊は28日(日)の予定が、「予約は29日で入っています」とのこと。えっ? ちなみに宿の予約をしたのは娘。さっそく娘に連絡を取って確認をしてもらったところ、他の2泊もすべて1日間違えていたとのこと。よかった。もしその日だけ間違えていたら、急きょ28日の宿を探さなければいけなかったし、予約がすべて1日ずつズレているということを知らずに出発していたら、初日からホテルで「予約は入っていませんよ」と言われ、慌てふためく事態になっていた。何気なく電話をしただけだけど、ホントよかった。

 28日(日)は名神の一宮JCT付近で朝8時からの渋滞が予測されていたので、それを回避するため、朝6時に家を出発。無事渋滞にかかることなく快調に走行。高槻JCTから新名神を利用した。ちなみに名神の下り線から新名神に入るには、左ルートを走行していないといけない。ナビが古くてその案内をしてくれなかったので、危うく間違えるところだった。ちなみに運転をしていたのは娘。私は当日の未明に強い頭痛で目を覚まし、ロキソニンで何とか抑え込むという体調不良もあり、また娘が久しぶりに高速を走りたいという希望もあって、私はもっぱらナビに回っていた。それでも左ルートを通ったのは全くの偶然だったような気がする。まさに結果オーライ。

 8時過ぎの時間帯、名神中国道の西宮付近では既に渋滞が始まっていたが、新名神は快適。9時前には宝塚北SAに入る。これがこの旅行中、唯一と言っていい渋滞だったかも。駐車場へ入るまでノロノロと進んだが、トイレだけ済ませてすぐに先を急いだ。神戸JCTから中国道に入り、佐用JCT鳥取道に入る。ここからは無料区間だが、快適に飛ばして鳥取市内に入ったのは11時過ぎ。そこからは信号待ちなどもあってスピードは落ちたが、鳥取砂丘まではスムーズに走れた。だが砂丘横の道路が混んでいる。そこで手前の交差点から砂丘展望駐車場の方へ上がっていく。こちらの駐車場は無料。代わりに砂丘まではリフトを利用することになる。

 クルマを止めたらまず砂丘センターで食事。砂丘海鮮丼とイカとろろ飯定食。イカの沖漬けがおいしかった。そしていよいよリフトに乗って砂丘へ向かう。その間、わずか5分。砂丘の手前の段丘上に着くので、降りたら目の前が砂丘ラクダ待ちの列の横を抜け、砂丘を一望する。娘が「海が見たい」と走り出すので、一緒に追いかけた。海側の段丘前に高い壁が待ち構える。そこを直登。一歩踏み出すと、半歩は下がる。それでもがんばって登り終えると、目の前に海が広がる。気持ちいい。気がつくとけっこう靴に砂が入っている。ひとしきり景色を楽しむと、帰りはなだらかな斜面を降りて戻った。リフト降り場に無料で長靴の貸し出しをしていた。借りればよかった。

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鳥取砂丘

 そして帰りのリフトで事件は起こった。ちょうど道路の真上で突然、リフトが止まってしまったのだ。5分、10分と動かない。「しばらくお待ちください」以外のアナウンスもない。そのうちに足下が芝生の乗客が地面に飛び降りて乗降場へ向かっていく。私たちはちょうど道路の上。ネットがあるが、飛び降りたら抜けてしまわないかと不安な感じ。仕方なく待っていると、係員が脚立を持って、前後の乗客をネット上に降ろし始めた。ネット上をソロソロと歩いていく女性や子供たち。そろそろ自分たちの番かと思ったところで急にリフトが動き始めた。結局、15分以上も待たされた挙句に砂丘センター側に到着したが、「すいません」の言葉のみでリフト代を返却してくれる気配もない。しかし道路上で冷たい風に吹かれ続けたのが、今に至る体調不良の原因ではないか。リフトを降りたら途端に頭痛がぶり返して、あわてて薬を飲んだ。

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倉吉本町通り

 鳥取砂丘を出ると、国道9号を西へ向かう。途中、白兎海岸を過ぎ、山陰道に入って、東郷ICを降りて倉吉に向かう。倉吉に着いたのは15時くらい。市役所にクルマを止めてさっそく白壁土蔵群へ。学生時代に一度訪れたことがあるが、すっかり記憶の外。古い町並みが続く本町通りを左に向かうと、つぎつぎと細い格子窓にオレンジの赤瓦がきれいな商家が並ぶ。店先の商品も昭和レトロな雰囲気。平入りの商家が多いので白壁はあまり目に付かないが、妻側は確かに白い壁。大蓮寺に至る弁天参道を抜けると玉川沿いに白壁の蔵が並ぶ特徴的な景観が広がる。川には鯉。東に歩くと、打吹公園通りから右手川沿いに桑田醤油醸造場、左手に赤瓦五号館が並ぶ。「赤瓦五号館 久楽(くら)」は1階が玉砂利敷きのモダンな待合となっていて、カウンターであずきの入った石臼コーヒーを購入して2階へ上がる。ちなみにホットだと紙コップだけど、アイスだとボトルの中にコーヒーとあずきが入り、それをガラスの器が注ぐ形。断然、アイスの方が雰囲気がある。みたらし団子もおいしかった。

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倉吉の玉川沿いの景観

 店の2階でしばし川沿いの景色を眺めながら休むと、川沿いに次は赤瓦一号館へ。こちらの壁は土壁のままの黄土色。手前のお土産物店はトラス構造、奥のギャラリー的なスペースもある建物は和小屋組となっている。お土産物を少し物色してからまた川沿いを東に歩く。玉川沿いは妻入り白壁の蔵が多く、本町通りとの対比が面白い。休憩も含めて1時間半ばかりも滞在し、倉吉市役所に戻ってきた。ちなみに倉吉市役所は丹下健三の設計。コンクリート打ち放しの手すりや上裏などが特徴的だ。

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倉吉赤瓦一号館

 次の目的地は「青山剛昌ふるさと館」。ほぼ同時期に山陰旅行を計画していた娘の上司が子供を連れていく予定と言っていたので、先に少し寄ってみることにした。17時30分閉館予定なのでギリギリ間に合ったが、入館料が高いので、ギフトショップを覗いて、前庭に置かれた阿笠博士の黄色いビートルで写真を撮ったり、コナン君たちの銅像と一緒に写真を撮ったりした。

 夜は皆生温泉を予約。だが夕食は付けていないので、検索して、境港まで走ることにする。目的地は「お食事処 峰」。途中、米子を抜けるのに時間がかかり、着いたのは18時半近く。既に多くのお客さんが順番待ちしていたが、その間、隣の「海とくらしの史料館」や周辺の公園などを散策した。刺身と天ぷら、そして両方がついた梨花定食をそれぞれ注文。どれもおいしかった。それから来た道を戻って、ホテルに着いたのは21時前。「ベイサイドスクエア皆生」は日帰り入浴施設が併設されており、温泉は一般客と一緒だが、海を見ながらの露天風呂は気持ちがいい。「皆生温泉と言えば風俗」と出発前に友人に言われ、少し不安だったが、部屋もきれいで全く不満のないホテルだった。

 以下、令和改元・山陰旅行(その2)へつづく。