とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

令和改元・山陰旅行(その4)

 「令和改元・山陰旅行(その3)」から続く。

 朝起きてすぐに風呂に行った。まだ左腕が痛い。それでも少しは良くなってきたか? 朝食後、9時位に宿を出る。家を出てからこれまでずっと娘が運転をしている。この日も娘の運転で出発した。ナビの案内通りに走ったら、次第に道が狭くなってくる。かつての萩往還に沿った県道62号だ。曲がりくねった山道を越えると目の前をクルマが疾走していく。ようやく国道262号に合流した。それでも10時位には萩に到着。中央公園駐車場に停める。

 萩の城下町は市中にぽっかりと囲まれたように残っている。江戸屋横丁と呼ばれる黒板塀が続く道を歩くとすぐに青木周弼旧宅。9施設共通310円の1日券を購入して入館する。青木周弼って誰?と思ったけど、受付の方が丁寧に説明をしていただいた。なかなか立派な家だ。続いて、木戸孝允旧宅。こちらは青木邸に比べるとやや質素な感じ。和田家から養子に入ったなどの経歴もここで初めて学習する。

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萩城下町

 城下町の北はずれには夏ミカンが生っていて、いかにも萩という感じ。次いで、菊屋家住宅を拝観する。先の共通券とは別に入館料600円が必要だが、JAF会員証を提示すると100円引き。かなりの豪商で、書院、主屋と見ていくが、すごく立派。さらに本蔵の裏から中庭を通って特別公開中の新庭へ向かう。美しい。入館してよかった。西門から出ると菊屋横町を北上して旧久保田家住宅へ。菊屋家の2階が白壁で塗り籠められ、1階の格子も太いのに対して、旧久保田家は2階窓が木格子で1階の格子も細く、やさしい雰囲気。藩お抱えの豪商と一般客相手の呉服商・造り酒屋との違いか。こちらは共通券で入場可能。士族救済のため夏ミカン栽培を始めた話、かつてはかなりの高額で取引されたことなど、やはり案内の女性が色々と話をしてくれた。もう一度、菊屋横丁を歩き、高杉晋作誕生地。そして晋作広場で高杉晋作立志像を見ながら、妻たちが萩焼を買うのを待った。

 11時半位に駐車場に戻り、今度は伊藤博文別邸へ向かう。だが松下村塾のある松陰神社の駐車場は満車。仕方なく東に向かい、東光寺から戻ってくると、玉木文之進の旧宅があった。そこはちょうど駐車場が空いている。止めて建物を見学。入館は無料だが、高齢の女性がいて案内をしてくれた。玉木文之進吉田松陰の叔父で、松下村塾創立者だということは知っていたが、松本村にあったので、松本村の塾ということで「松本村塾」。それが松下村塾となったという話は初めて聞いた。なるほど。杉家・吉田家・玉木家・乃木家の入り組んだ家系図もすごい。

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玉木文之進旧宅

 このあといけないこととは思いつつ、クルマをそのままに伊藤博文別邸まで歩く。隣でシートを被った茅葺の家屋が伊藤博文旧宅。その隣には伊藤博文銅像も建っていた。別邸は東京で明治40年に建てたものの一部を移築したもの。1枚板の天井や半分菊紋が入った灯篭などもある。クルマも気になったので早々に娘が取りに行って、昼食は「道の駅 萩往還」。と思ったら、満車で停められない。仕方なく次を探す。県道32号経由で国道490号に入り、太田ICで降りて、「道の駅みとう」へ。こちらもけっこう満車。しかもレストランもかなりの待ちだったが、さすがに待つしかない。ごぼう天うどんとカレーを食べた。

 ようやく食事を終え、秋吉台へ向かう。先にカルスト展望台へ行って、そこからエレベーターで秋芳洞に入ろうという作戦。秋吉台カルストロードから秋吉台に入っていく。緑地公園の駐車場はちょうど1台空いていて、すんなり入れた。まずはカルスト台地を展望。すごい。次にエレベーターの入口を探したが、案内看板はない。ガイドさんは一生懸命説明をしていて、聞くわけにもいかない。イライラしつつ待って、ようやく場所を聞いた。「歩いて5分だけど、クルマなら下にも駐車場があるよ」と言うので、「混んでないですか」と聞いたが「大丈夫」という返事。でも万一満車の時のことを考えて、急な下り坂を歩く方を選択。でも着いてみたら、駐車場はガラガラだった。ガイドさんの言うことを聞いておけばよかった。

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秋吉台

 エレベーターで下がれば、そこは秋芳洞の中。先に上りの黒谷側へ向かい、黄金柱や巌窟王を見る。終点まで行って今度は下り。千町田や百枚皿を見て、戻ってくる。地下にこんなに広い空間があるということが神秘。そして奇跡の自然な造形。昔からの観光地だけど、色褪せないな。1時間余りも鍾乳洞内を散策し、エレベーターに乗って駐車場に戻る。娘がクルマを取りに行ってくれた。そして娘の運転で、いざ帰宅。その前にカルストロードを北上して全線を走ってみた。緑の草原の中に白い岩が散らばる不思議な光景がどこまでも続く。面白い。そして気持ちがいい。サファリランドの方まで走って、いよいよ帰路についた。

 高速に乗る前に給油をしたいと思ったが、国道490号のバイパスはそのまま山陽道美弥東ICに入っていった。仕方なく、美東SAに入って給油。155円/リットル。やはり高速内は高い。しばらく走ると、山口JCT山陽道中国道か、選択を強いられる。距離が短いのは山陽道。ナビも山陽道を指示するが、徳山IC付近で渋滞8㎞の表示。きっとその先にも渋滞があるに違いない。それで中国道を走るように指示。それがよかったか、悪かったかは神のみぞ知る。でもその後、大きな渋滞はなし。安佐SAで夕食を取り、加西SAで休憩。ここで娘と運転を代わり、新名神京滋バイパス名神を経由して家まで走ってきた。途中、草津JCT新名神方面の渋滞に一時巻き込まれたが、すぐに誤りに気付いて脱出。帰宅したのは午前2時。秋吉台からはただ走るだけの行程だが、大きな渋滞もなく、無事帰ってきた。

 娘には約1200㎞を運転してもらい、すごく感謝している。また、心配した雨の影響も最小限に済んでよかった。3泊4日、めいっぱい楽しんだ。いい旅行だった。