とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

U-20ワールドカップ グループB 日本対エクアドル

 U-20ワールドカップが始まった。20歳以下だとさすがに知らない選手が多いと思ったが、グランパスから二人が選出・出場したこともあり、意外に知っている選手もいる。と言っても、田川と齊藤未月、郷家くらいだが。布陣は4-4-2。FWは田川と斉藤光毅、右SHには郷家、左SH山田。ボランチは齊藤未月と伊藤洋輝。DFは右から右SB菅原、CB瀬古、CB小林、左SB東。GKには若原が入る。エクアドルは4-2-3-1。長身のカンバーナがワントップに座り、トップ下に小柄なレサバラ。両SH、プラタとアルバラードが積極的に最前線まで走り込む。DFは右から右SBエスピノーサ、CBポロソ、CBミナ、左SBパラシオス。GKはラミレス。

 序盤は日本が積極的に前からプレスをかけていく。だが6分、日本のCKをクリアすると、右SHプラタがドリブルで走る。CH齊藤未月が何とか追い付き、身体を入れるが、ファールを取られる。7分にもOHレサバラのドリブルをCH齊藤未月がカバー。日本はこのチームの主役という齊藤未月が攻守に踏ん張るが、ゲームはエクアドルがペースを握る。14分には左SBパラシオスのクロスから左SHアルバラードとCFカンパーナがワンツー。日本DFが何とか止める。逆に17分、日本も左SH山田の縦パスに走り込んだ右SB菅原がスルーパス。FW田川が走り込むが、DFにクリアされた。お互いよく攻め合うが、守りも堅い。

 エクアドルは21分、右SBエスピノーサのスローインをCFカンパーナがヘディングで落とし、OHレサバラがミドルシュート。日本も22分、右SB菅原のFKを左SBパラシオスが目測を誤り、FW斉藤光毅が抜け出してシュートを放つ。だがCBポロソがブロック。ゲームはエクアドルがパスを回し、日本が守る展開。35分、右SHプラタの縦パスをDFがクリアすると、こぼれ球をCFカンパーナがミドルシュート。GK若原がナイスセーブ。40分、右SHプラタの縦パスをCFカンパーナが落とし、左SHアルバラードがミドルシュート。DFがブロックしたこぼれ球をCHアルシーバルがミドルシュートを放つが、これはGK若原がキャッチした。

 このまま前半はスコアレスのまま折り返したいと思った44分、右SHプラタのドリブルを左SH山田が倒す。これで得たFKをSHアルバラードが前線に放り込むと、GK若原が飛び出してパンチング。だがこれがFW田川の頭に当たってゴールにはね返った。オウンゴール。不運な展開で日本が失点した。0-1。エクアドルのリードで前半を折り返した。

 速さ、強さだけでなく巧さでもエクアドルの方が勝っている。その中での何とか日本も攻めようとするが、なかなかシュートチャンスを作れない。そもそも攻める場面が少ない。エクアドルに一方的にパスを回され、自陣を固める展開が続いた前半だった。そこで後半頭、まずはFW斉藤光毅に代えて宮代を投入。やや下がった位置でボールを捌くようにする。すると後半序盤は日本が攻める。しかしエクアドルもカウンターで攻め返す。4分、CH伊藤から左SHアルバラードがボールを奪うと、CFカンパーナから右に流し、右SHプラタがシュート。CB小林が身体を張る。

 6分にはSHアルバラードのCKからCFカンパーナがシュート。これがSH郷家の手に当たってハンドを取られる。PKを蹴るのはOHレサバラ。だがこれをGK若原が読み切って弾き出す。ビッグセーブ。何とか追加点は防いだ。しかしその後もエクアドルのCKが続く。日本は13分、左SB東のフィードにFW田川が抜け出すと、横パスを右SH郷家がシュート。しかしふかしてしまう。絶好機を決めきれない日本。エクアドルも15分、左SHアルバラードのCKのクリアを右SHプラタがボレーシュート。GK若原がセーブする。

 日本は17分、相手のミスからFW宮代がドリブル。右SH郷家とスイッチして、郷家がミドルシュートを放つが、DFがブロック。20分にはCH伊藤の縦パスをFW宮代が左に展開。左SB東のクロスに右SH郷家が走り込む。だがシュートは打てず。それでもこのゲームで初めて、日本がいい形でゴール前まで入っていけた。21分には右SH郷家に代わり、西川を投入。すると23分、右SB菅原の縦パスからFW宮代がスルーパス。FW田川が走り込み、切り返してシュート。これはDFがブロック。だがその流れから日本がボールを拾い、右SH西川が放り込む。DFのクリアをCH伊藤がもう一度前へ。これにFW宮代が走り込むが、飛び出してGKラミレスがパンチングでクリア。しかしこれを左SH山田がミドルシュート。日本が同点ゴールを挙げた。GKと交錯した宮代のプレーがファールにならないかと心配したが、VARで確認の末、ゴールが認められた。

 同点に追い付いた日本にその後は元気が戻る。27分にはCH伊藤の縦パスをFW田川が落とし、右SH西川がミドルシュート。42分、右SB菅原のクロスのこぼれから右SH西川がミドルシュート。これはGKラミレスがナイスセーブ。エクアドルも34分、OHレサバラに代えて、長身FWのプラサを投入。高い2トップにして勝ち越し点を狙うが、日本もしっかり守る。アディショナルタイムに右SHプラタにミドルシュートを打たれるが、ゴールは許さず。このまま時間が過ぎてタイムアップ。U-20初戦は1-1のドローで終わった。

 特に前半はエクアドルにゲームを支配されたが、粘り強く守り、オウンゴールの1点だけに抑えた。そして後半に入ったFW宮代や西川が中盤からゲームを作ることで、ペースを取り戻し、同点に追い付くことができた。もちろんGK若原のファインセーブも大きい。飛び抜けたエースはいないが、CH齊藤未月を中心にハードワークを惜しまない運動量とチームワークは良さそうだ。初戦を引き分けで終えることができたのは大きい。とは言っても、グループBはメキシコ、イタリアと強敵が集まっている。どのゲームも厳しそうだが、しっかりと戦い、経験を積んでいってほしい。次はメキシコが相手だ。