とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

U-20ワールドカップ ラウンド16 日本 対 韓国

 決勝トーナメント1回戦の相手は宿敵韓国。韓国はグループリーグの最終戦でアルゼンチンに勝利して、グループ2位で勝ち上がった。対する日本もイタリアに引き分けてグループリーグは1勝2分。同じくグループ2位。ところが最終のイタリア戦でFW田川とFW斉藤光毅が負傷し、他も万全でない選手が多い。ケガから明けたばかりの宮代と郷家の2トップ。右SH西川、左SH山田。ボランチは齊藤未月と藤本で組み、DFは右から右SB菅原、CB瀬古、CB小林、左SB鈴木冬一。GKはこのゲームも若原が守る。対する韓国の布陣は3-5-2。長身のオセフンとバレンシアに所属するイガンインの2トップ。オーストリアでプレーするキムジョンミンが右IHに入る。

 序盤はお互いなかなか収まらないゲームが続く。8分、CH藤本のCKをCB小林が折り返し、もう一人つないでFW宮代の前にこぼれる。がDFがクリアする。しかしこの後、次第に日本がパスをつなげるようになり、攻め込んでいく。20分には右SB菅原の縦パスをFW郷家がつなぎ、FW宮代の落としを右SB菅原がミドルシュート。だが枠は捉えられない。韓国は両WBもべったりとDFラインに下がり、FWオセフンを残してFWイガンジンも中盤のラインで守備に回る。23分、FWイガンジンがFKからミドルシュートを放つが、これが韓国最初のシュート。その後も自陣に下がってゴール前を固め、攻撃は前戦めがけてロングボールを蹴り込むだけ。ほぼ一方的に日本が攻め続けるが、ブロックを作る韓国の前になかなかシュートまで行けない。

 44分、右IHキムジョンミンのミドルシュートはGK若原がキャッチする。日本も45分、左SB鈴木冬一のスルーパスにFW宮代が抜け出し、クロスに右SH西川が走り込むが、体に当てはするがシュートは打てない。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半頭、韓国は右SHにウムウォンサンを投入。布陣も4-4-2に変更し、前半と打って変わって攻めてくる。3分、右SHウムウォンサンがドリブルで持ち上がり、ミドルシュートを放つ。日本も後半は西川をFWに上げ、右SH郷家とポジションを入れ替える。4分、右SH郷家のクロスをFW西川がクロス性のミドルシュート。5分には左SH山田のFKをCB瀬古が落とし、CH齊藤未月がシュート。DFにブロックされたが、はね返りを齊藤未月がすぐに回収すると、後ろ向きの体勢からルーズに前に蹴り出す。これにFW宮代が反応しシュート。DFにブロックされたが、はね返りを右SH郷家がシュート。日本が待望の先制点を挙げた。と思ったら、主審がイヤフォンに耳を傾けてゴールチェック。VARで宮代のオフサイドが発覚。ゴールは打ち消された。

 その後は4-4-2として前からのプレスを強めた韓国に日本はうまく対応できず、攻め込まれる展開が続く。12分、右SHウムウォンサンがドリブルからミドルシュート。18分、FWイガンインの落としから右IHキムジョンミンがミドルシュート。その後も何度か右SHウムウォンサンがドリブルで駆け上がるシーンが続く。その18分には左SHもチョンセジンに交代。左右からの攻め上がりをさらに強化する。日本も19分、CH齊藤未月の縦パスに走り込んだFW西川の戻しからFW宮代がミドルシュート。だが枠を捉えられない。韓国も22分、FWイガンジンのFKからCBリジェイクがヘディングシュート。GK若原がナイスセーブで弾き出す。

 23分、日本は右SH郷家に代えて中村敬斗を投入。すると26分にはCH藤本のCKからFW宮代がファーサイドで折り返すと、右SH中村がヘディングシュート。だがGKリガンヨンがファインセーブ。32分には左SH山田のCKにCB小林がヘディングシュート。さらに33分、右SB菅原のクロスから右SH中村がシュート。DFブロックのこぼれをFW宮代がシュートするが、ポストに嫌われた。この時間帯、ようやく日本も韓国のプレスに慣れてきて、かいくぐってゴール前でチャンスを作れるようになっていただけに、決定機を決められなかったのは残念。

 すると39分、左SHチョンセジンのドリブルを止めた右SB菅原のクリアが短い。左SBチェジュンに拾われクロスを入れられると、FWオセフンがヘディングシュート。これが日本のゴールに飛び込む。韓国が先制点を挙げた。絶対に追い付きたい日本は43分、FW原、44分には左SB東を投入し、反撃する。45分には左SH東の縦パスから右SH中村がシュート。45+1分にもCKからヘディングシュートを放つが、韓国が守り切った。1-0。ベスト8を目指したU-20の戦いは韓国の前にベスト16で敗れ去った。

 内容的には日本の方が勝っていた。だが前後半でガラッと内容を変えた韓国の作戦の前に、対応しきれず、最後までゴールを挙げられなかった。田川や斉藤光毅が負傷してしまったことも痛かった。だが彼らはこれで終わりではない。韓国に負けたというこの悔しさは彼らを大きく成長させてくれるだろう。彼らの成長を願って、彼らの今後に大きくエールを送りたい。