とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

女子ワールドカップ グループD アルゼンチン対日本

 いよいよなでしこのワールドカップが始まった。先に行われたグループD、イングランドスコットランドは2-1でイングランドが順当に勝利した。日本もグループ内でFIFAランキングが最下位のアルゼンチン相手に、確実に勝利を挙げておくべきところ。当然勝てると思っていた。

 日本はFWに横山と菅澤の二人を並べる4-4-2の布陣。両ワイドには右SH中島、左SH長谷川。ボランチに若い杉田と三浦を並べて、DFは右から右SB清水、CB熊谷、CB南、左SB鮫島。GKには山下が入った。対するアルゼンチンは4-1-4-1。長身180㎝のハイメスをワントップに、ゲームメーカーのバニーニは左SH。若い20歳のベニテスがアンカーに入る。GKは35歳ベテランのコレア。

 序盤から日本がパスをつないで攻めていく。9分、CH三浦から右に流して、右SH中島がミドルシュート。10分、右SB清水のクロスをFW菅澤がヘディングで折り返すが、走り込んだ右SH中島には届かず。GKコレアがセーブする。守備ブロックを固めるアルゼンチンに対して日本は、FW横山や左SH長谷川が強引にドリブル突破を図るが、アルゼンチンの寄せが早く、抜け出せない。だがアルゼンチンもボールを奪っても、CFハイメスまで下がって守備をしており、前線には誰もいない状況。25分、右SB清水のクロスのクリアをCH杉田が拾い、CH三浦に落としてミドルシュート。だが枠を捉えられない。その後も日本が攻めるが、アルゼンチンの堅い守りを崩しきれない。そのまま前半はスコアレスで折り返した。

 後半も同様、日本が圧倒的に攻めていく。5分にはFW横山が中盤深い位置からのロングシュート。GKコレアが弾いたところをFW菅澤が詰めてシュートを放つが、枠を外した。さらに11分、右SH中島の縦パスをFW横山がさらに縦につないで、右SB清水が走り込む。クロスをCH杉田がスルー。左SH長谷川がシュートを放つが、わずかにポストの左。なかなか攻め切れない。シュートが決まらない。

 すると11分、日本はFW横山に代えて岩渕を投入。アルゼンチンも19分、右IHブラボに代えてサンタナ。だいぶ疲れが見える。だが20分、アルゼンチンは左SHバニーニがドリブルで運ぶと、CFハイネスにパス。DFがしっかり対応してシュートを打たせないが、この時間、初めてアルゼンチンが攻勢に出ると、その後は他の選手も積極的に上がって攻めてくる。28分には右SHボンセグンドがミドルシュート

 日本は29分、右SH中島に代えて左SH遠藤を投入。長谷川をトップ下、岩渕を右SHに回す。だがアルゼンチンの寄せが早く、なかなかパスが回っていかない。日本に焦りからのミスが多くなる。アルゼンチンは32分、右SHボンセグンドに代えてラロケット。34分にはCHベニテスを下げて右IHコロネルを投入。マジョルガがアンカーに下がる。すると37分、左SHバニーニのパスからCFハイメスがシュート。38分には途中出場の右SHラロケットがミドルシュートを放つ。さらに41分には中盤左サイドからのFKを右IHコロネルがヘディングシュート。20分以降、アルゼンチンの方がシュートが多い。

 日本も44分、ようやくCH杉田がミドルシュート。どうしてもゴールが遠い日本は45分、FW菅澤に代えて代表初出場の宝田を投入する。45+3分、右SH岩渕のドリブル突破からFW宝田がPA手前でパスを受けるが、アルゼンチンDFの寄せに仕掛けられない。そしてタイムアップ。日本のグループリーグ初戦は痛恨のスコアレスドローに終わった。

 アルゼンチンにしてみればしてやったり。集中した守りで最後まで日本の攻撃を自由にさせず、狙い通りの勝ち点1を手に入れた。一方、日本は最悪のスタート。先発した選手は若い両ボランチも含めて、いいプレーを見せていたと思うが、最後の崩しのアイデアがなかった。敢えて言えば、左SH長谷川やFW横山に気負いがあったか? しかしこれで日本は次のスコットランド戦、絶対に勝利が必要となった。そのためにもゴールがほしい。そしてシュートがほしい。追い込まれてこそなでしこの底力を見せてほしい。