とんま天狗は雲の上

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女子サッカーワールドカップ グループD 日本対イングランド

 他グループとの関係で、2戦終えて決勝トーナメント進出が決まった日本。3位通過だとラウンド16の相手はドイツになるが、それもアルゼンチンがスコットランドに勝利しない限りない。もちろんイングランドに勝利しての首位通過なら言うことないが、たとえ負けても2位通過なら相手はオランダ。結果は気にせず、イングランド相手に思い切って行くしかない。それでも選手のコンディションなども考慮したか、CH三浦を休ませ、中島をボランチで起用。小林を右SHに入れ、FWは岩渕と横山が先発した。あとはいつものメンバー。長谷川や菅澤はベンチスタート。対するイングランドの布陣は4-3-3。ホワイトをトップに、右WGデイリー、左WGダガン。中盤はウォルシュをアンカーに右IHスコット、左IHスタンウェイ。DFは右から右SBブロンズ、CBホートン、CBブライト、左SBストークス。GKにはバーズリーが入った。

 日本は前半序盤、積極的に攻めていく。5分、FW岩渕のパスからFW横山がミドルシュート。9分にはFW横山のFKが左上隅に飛ぶ。だがGKバーズリーがファインセーブ。バーに弾かれた。すると次第にイングランドのプレスが強まり、日本のパスがつながらなくなってくる。13分には左IHスタンウェイがミドルシュート。そして14分、右SB清水に対する寄せが厳しく、前につなげずバックパス。CB熊谷が縦に蹴り込むが、これをCHウォルシュがカットすると、左IHスタンウェイのスルーパスにCFホワイトが抜け出してシュート。イングランドが先制点を挙げた。

 18分にも左WGダガンからのパスを左SB鮫島がヘディングでクリアするが、ダガンが再び拾って、落としを右IHスコットがミドルシュート。GK山下のファインセーブで何とかクリアした。しかし続くCKにも左IHスタンウェイがミドルシュート。これもGK山下が何とか弾き出す。日本はCH三浦を休ませ、代わりに中島を起用したが、このためCH杉田が攻撃に絡めない。FW横山とFW岩渕の間の連携もできていない。

 それでも31分、FKのチャンスにCH中島が横に流すと、FW横山がミドルシュート。だがGKバーズリーがキャッチする。イングランドも34分、CHウォルシュのフィードに右WGデイリーが抜け出してシュート。GK山下がファインセーブ。続くCKから左WGダガンがミドルシュートを放つが、これはポストの左。前半30分過ぎからは日本もパスを回して攻められるようになってきたが、決定機までには至らない。前半はこのまま1-0で折り返した。

 後半に入るとイングランドのプレスが復活し、日本はまたパスがつながらなくなってくる。それでも12分、GKバーズリーのフィードをCH杉田がカットして、FW岩渕の落としからCH中島がミドルシュートを放つ。しかしイングランドの方が勢いがある。14分、右WGデイリーの縦パスに右SBブロンズが走り込み、クロスを左WGダガンがボレーシュート。GK山下がファインセーブした。日本は17分、右SH小林とFW横山を下げて、CH三浦とFW菅澤を投入する。するとようやく日本の攻撃が活性化し始める。

 21分、CH三浦の縦パスにFW菅澤が抜け出すが、CBホートンがクリアする。イングランドは27分、CHウォルシュに代えてムーア。29分には左IHスタンウェイに代えてカーニーを投入する。31分、CB市瀬の縦パスからFW岩渕がスルーパス。しかしFW菅澤のトラップが大きい。GKバーズリーにセーブされる。32分にはFW岩渕がミドルシュート。33分、右SB清水のクロスをFW菅澤が胸トラップからミドルシュート。だが枠を捉えられない。38分、左SB鮫島のクロスにFW菅澤がシュートを放つが、これも枠の外。

 この時間帯、日本が攻め続けたが、決定力が足りない。すると39分、右IHスコットの縦パスから左IHカーニーのスルーパスにCFホワイトが抜け出してシュート。イングランドがダメ押しの2点目を挙げた。日本は40分、左SH遠藤に代えてFW宝田を投入、岩渕を左SHに下げた。必死に反撃する日本。41分、左SH岩渕のミドルシュートはポストの左。44分、CH杉田の縦パスからCH三浦がスルーパス。FW菅澤が抜け出すが、シュートはまたもGKバーズリーのファインセーブに引っ掛かった。さらに続く中島のCKにFW菅澤がニアに走り込んでのヘディングシュート。しかし枠は捉えられない。45+1分にはFW岩渕のパスにCH杉田が走り込み、シュート。だがサイドネット。45+3分、FW菅澤から右に流し、右SH中島のパスに右SB清水が走り込んで、クロスにFW宝田がヘディングシュート。しかし枠を外す。結局、後半もゴールなし。2-0でイングランドが勝利。日本は2位で決勝トーナメント進出という結果となった。

 相手はカナダ。相手に不足はない。現在のなでしこはCH杉田のチームだ。彼女を生かすためにもCH三浦が必要。そしてFWは菅澤が好調。次はこの二人を先発から起用してほしい。新聞を読むと、試合終了後、高倉監督がかなり厳しいコメントを述べている。もちろん選手に奮起を促すという意味もあるのだろうが、これを受けて、選手にはなお一層アグレッシブなプレーを望みたい。オランダorカナダに勝てば、次はFIFAランキング17位のイタリアか15位の中国。そして準決勝にはドイツが待ち受けるはず。まずは次のラウンド16。気持ちを高めて、絶対勝利をもぎ取ってほしい。