とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

家事をするから女性は長寿なのか?

 先に、妻の「良性発作性頭位めまい症」について報告をしたが、そのせいもあって、妻があまり家事をやりたがらない。畢竟、私が家事をすることになるのだが、このブログでこれまで何度も書いているように、昨年の妻の入院騒ぎもあり、またもともと学生時代に自炊をしていたこともあり、私自身は家事全般がそれほど苦にはならない。

 それで今は、ほぼ毎食、私が調理し、片付けをし、掃除・洗濯なども一人で行っている。とは言っても、洗濯は1日置きだし、掃除は基本2週間置き。朝食はこれまでも各自が勝手に作って食べていたので、これは従来と変わらないし、昼はスパゲッティに出来合いのパスタソースをかけるなど簡単なものがほとんど。たまに娘が手の込んだものを作ってくれる。だから、これまでと変わったのは夕食位だが、これとてほとんどがフライパン料理だし、昨夜はスーパーで刺身を買ってきた。幸い、現職場が家に近い上に、退社時間も早いので、こうしたことも苦もなくできる。共働きのママさんよりはずっと楽だと思う。

 それでそんなことを職場で話したら、同僚にひどく驚かれた。「自分は、妻が入院した時はもっぱら外食だった」「スーパーの総菜で過ごした」など。「だって、野菜や肉を切って、炒めるだけだし」と言ったが、包丁を持ったこともないようだった。話をした同僚は、私より1歳上(63歳)と2歳上(64歳)。私とほとんど変わらないと思うけど、その位の中高年(老年?)だと、家事はほとんどしないもの・できないものだろうか。私の方が逆に驚いた。

 わが家の場合、私の父は現在、実家で一人暮らししているが、妻が亡くなって以降は基本、家事は自分で行っている。近くに妹家族が住んで、夕食のおかずなどを持ち込んだりしているが、自分でもラッキョウを漬けたり、土手鍋を作ったり、味噌汁などは自分で作って食べている。母が60代でパーキンソン病になったので、それ以来、父親が家事をすることが増えた。もともと家事を苦にしないのは父親譲りかもしれない。今どきの若い男性は、イクメンが推奨されることもあり、家事をする割合も増えているのだろうが、60歳以上ではほとんど家事などしない・できないという男性がほとんどなのだろうか。

 それでふと思ったが、家事、なかでも調理はどうしても毎日・毎回誰かがする必要がある。女性は昔からそれを毎日こなしてきた。毎日やらなければいけない仕事がある。それって、ある意味、「やりがい」「いきがい」につながるのではないだろうか。もちろん、「家事がいきがい」なんて言われたら、多くの女性から反発を受けるかもしれないが、しかしそのことが、女性の長寿命化につながっているとは言えないだろうか。

 たとえ夫が亡くなろうが、翌日からの食事の準備や家事は自分でし続ける妻。一方、妻を亡くした夫は、家事さえもできず途方に暮れる。もちろん家事などしたくないのは、女性も男性も同じ。それでも「しなくては」と思うのは女性。そして黙々と家事を続ける中で、次第に生きていく力を取り戻していくのかもしれない。世界各国の男性の家事分担率の違いは、ひょっとすると男女の寿命差につながっているのではないか。そんなことを思った。誰か検証してくれないかな。そして日本の男性諸君、家事をすることが長寿につながると聞けば、自分でもやろうという気が起きないか。もっとも私は長寿のために家事をしているわけではないのだが。