とんま天狗は雲の上

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インターナショナル・チャンピオンズ杯 バイエルン対レアル・マドリード

 アメリカで行われるインターナショナル・チャンピオンズ杯。初戦でアーセナルに勝利したバイエルンは週末、今度はレアル・マドリードと対戦。前半は両チームともほぼレギュラー陣が先発に名を連ね、楽しいゲームを展開した。バイエルンの布陣は4-3-3。ミュラーのワントップに、右WGアルプ、左WGコマン。中盤はチアゴ・アルカンタラをアンカーに、右IHトリッソ、左IHレナト・サンチェス。両SBには右SBキミッヒ、左SBアラバが入り、CBはボアテングハビ・マルティネス。GKにはノイアーが先発した。対するレアル・マドリードは4-4-2。ベンゼマとイスコを2トップに右SHアセンシオ。そして左SHにはアザールボランチにはモドリッチとクロースが並び、DFは右から右SBカルバハル、CBヴァラン、CBセルヒオ・ラモス、左SBマルセロ。そしてGKはクルトワ。改めて久保が行ったチームの凄さを思い知る。

 序盤、レアルが積極的に攻めていく。しかしオフサイドにかかること2回。すると5分、バイエルンはCBボアテングのサイドチェンジから左WBアラバが中に返し、左WGコマンの落としから左IHレナト・サンチェスがミドルシュートを放つ。その後もレアルはバイエルンの高いDFラインの裏を狙う。11分、CHクロースからのサイドチェンジのパスは左WGコマンにカットされるが、これを鋭い出足でCHモドリッチがヘディング・カット。FWイスコが右に落とすと、走り込んだモドリッチのクロスにFWベンゼマがシュート。GKノイアーがセーブした。

 しかし15分、左WGコマンのパスからCFミュラーがスルーパス。左SBアラバが走り込みクロス。右IHトリッソのシュートはいったんDFがブロックしたが、はね返りをもう一度押し込む。バイエルンが先制点を挙げた。トリッソの前でスルーしたアルプも効いていた。レアルも17分、ショートCKから左SBマルセロのクロスにCBセルヒオ・ラモスがヘディングシュートを放つが、枠は捉えられない。20分、CHクロースのミドルシュートも枠を外す。

 その後もお互いの華麗な攻め合いが続く。25分、右SBカルバハルのパスからCFベンゼマがシュート。GKノイアーがナイスセーブ。28分、CHクロースのクロスにCFベンゼマがヘディングシュート。バイエルンも30分、右IHトリッソの戻しからCHアルカンタラがミドルシュート。GKクルトワがナイスセーブ。続くCKの流れから左IHレナト・サンチェスがミドルシュートを放つが、これはGKクルトワがキャッチした。

 ここまで、今季レアルに加わったアザールが得意のドリブルを披露する場面は少なかったが、34分、左SHアザールのクロスにCFベンゼマがシュート。DFブロックのはね返りを右SHアセンシオがシュート。36分には左SHアザールがドリブル。PA手前で倒されて得たFKをFWイスコが狙うが、壁に当たり、はね返りから放ったミドルシュートは枠を外した。41分にも左SHアザールのパスからCFベンゼマがクロス。GKノイアーのクリアからCHモドリッチミドルシュートを放つ。42分には右SHアセンシオのクロスにCFベンゼマが走り込むが、シュートは空振り。わずかに合わなかった。さらに45分、CHモドリッチミドルシュートはGKノイアーがファインセーブ。終盤はレアルが攻め立てたが、ゴールならず。前半は1-0で折り返した。

 さて後半はどうなるのか、と期待したら、何とまあ、お互いメンバーを大幅に変更した。レアルに至っては11人全員交代。FWはヨビッチとロドリゴ。右SHバルガス、左SHビニシウス。ボランチにセオアカと久保が並ぶ。DFは右から右SBヘルナンデス、CBデラフエンテ、CBナチョ、左SBメンディ。GKはナバス。知らない選手もいるが、その中に久保の名前があることがすごい。イメージ的にはモドリッチに代わりか。一方、バイエルンも5人を交代する。CFミュラーに代えてレバンドフスキ。右SHアルプに代えてグナブリー。左IHレナト・サンチェスが下がってCHキミッヒとアルカンタラが上がる。パバールが右SBに入り、CBにはハビ・マルティネスに代わってシューレが入る。またGKもウルライヒに代わった。

 キックオフ直後、CH久保がドリブルで上がり、クロスを入れるが、GKウルライヒがキャッチする。後半に入り大幅にメンバーが代わり、誰がどこに入ったのかわからないため、しばらくそんな確認をしていたら、時間が過ぎていった。11分、左WGコマンのクロスにCHアルカンタラがヘディングシュート。ポスト右に外した。14分、バイエルンはCHアルカンタラに代えて左IHゴレツカ。左WGコマンに代えてデイビズを投入する。

 すると16分、CHキミッヒのクロスに右IHトリッソがシュート。GKクルトワがナイスセーブ。17分、左IHゴレツカのスルーパスに左SBアラバが走り込み、クロスにCFレバンドフスキがシュート。GKクルトワがセーブする。直後にはFWヨビッチの落としからCH久保がスルーパス。左SHビシニウスが抜け出してシュートを放つが、DFにブロックされた。そして22分、CBシューレのフィードにCFレバンドフスキがうまく右SBヘルナンデスを背負って反転。そのままシュートを決めた。バイエルンが追加点。さらに23分、右WGグナブリーがシュート。その直後にもCFレバンドフスキがシュート。そして24分、CHセオアカから右へのパスを左IHゴレツカがカット。そのまま上がり、クロスに右IHグナブリーがシュート。バイエルンが3点目を挙げた。DFラインがプレスを受けている状況でCH久保がまったく守備に関与していないことが気になる。

 バイエルンは27分、左IHトリッソに代えて左WGシン。28分、左SBアラバに代えてCHツァイザーを投入。デイビズを左SBに下げる。29分、CBボアテングの縦パスを左IHゴレツカが受けて、左に流し、左WGシンのクロスに右WGグナブリーがシュート。バイエルンが一方的に攻めていく。しかし36分、FWロドリゴが抜け出して、これをPA外でGKウルライヒが倒してしまう。一発レッドカード。これで得たFKをFWロドリゴが直接ゴールにねじ込んだ。レアルがようやく1点を返した。しかしその後はそのまま。3-1。バイエルンが勝利した。

 前半と後半でまったく別のゲームを観たような感じ。できれば前半のメンバーのまま観たかった。バイエルンはある程度チームの形ができていて、メンバーが代わっても同じサッカーができているが、レアルは前半ですらアザールの活用方法など、まだ模索している感じ。ましてや後半は各選手の特徴を見ている感じだった。その中で久保が45分間プレーできたのはうれしい。まったく違和感なく普通にプレーしていた。しかし守備面ではほとんど貢献なし。本来ならモドリッチではなくイスコのバックアップとしてプレーさせたいところだが、このゲームを観てジダン監督に久保のプレーはどう映っただろうが。もっともっと戦う必要があるのではないか。レギュラーメンバーとの差はわずかだが、確実にある。久保自身もそのことはわかっているはず。さらなる成長を期待したい。