とんま天狗は雲の上

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インターナショナル・チャンピオンズ杯 ユベントス対トッテナム

 先日のレアルは前半と後半でガラッとメンバーを替えて、違うチームになってしまった。さすがにそれはどうかな。やはり新加入選手と昨季までの選手のコラボレーションを観たい。トッテナムはトリッピアが移籍した右SBをどうするのか。酒井宏樹が移籍の噂もあるけれど、まずは現有勢力でどう対応するのか。エリクセンやローズの移籍の噂もあるだけに、トッテナムの移籍情報には興味が尽きない。一方、ユベントスにはアヤックスからデリフトの加入が決まった。またイグアインブッフォンユベントスに戻ってきた。それより何より、サッリ監督がどんなサッカーをするか。シンガポールで行われたプレシーズンマッチを観戦した。

 ユベントスの布陣は4-3-3。マンジュキッチをトップに左FWクリスティアーノ・ロナウド、右FWにはベルナルデスキが先発した。中盤はピアニッチをセンターにエムレ・ジャンとマテュイディが並ぶ。DFは右から右SBカンセロ、CBボヌッチ、CBルガーニ、左SBデシーリョ。GKにはパリSGからブッフォンが帰ってきた。対するトッテナムの布陣も同じく4-3-3。しかしこちらは若い選手が目立つ。CFパロットは17歳。右FWラメラと左FWソンフンミンがシャドーに入り、中盤はウィンクスをセンターに左IHデリ・アリ。右IHには18歳のスキップが入る。両SBも若い。右SBウォーカー・ピータース、左SBジョージウーはともに22歳。CBもアルデルウェイレルトと組んだタンガンガは20歳。GKにはガッサニーガが入った。

 4分、左IHマテュイディから右IHスキップがボールを奪い、CFパロットから左に流すと、左FWソンフンミンがシュート。GKブッフォンがセーブしたが、トッテナムの若手が積極的にプレーする。9分には左SBジョージウーのパスからCFパロットがつないで、再び左FWソンフンミンがシュート。ソンフンミンは今季も調子が良さそうだ。一方、ユベントスも11分、左SBジョージウーから右SBカンセロがボールを奪うと、右FWベルナルデスキが中につないで、CHピアニッチから左に流して、左FWクリスティアーノ・ロナウドがシュート。これはDFがブロックした。

 クリスティアーノ・ロナウドは27分にも右SBカンセロのサイドチェンジからミドルシュート。今年も健在、好調だ。サッリのサッカーと言っても、昨季のユベントスをほとんど観ていないから昨季との違いはよくわからないが、ピアニッチが比較的高い位置で構え、中盤は3人が横に並ぶ。もっともトッテナムも同じ布陣。はっきりとアンカーを置かないのが最近の流行かな。そして30分、CFパロットのカットから左FWソンフンミンがドリブルで運ぶと、パロットが右サイドを上がり、そこへパス。シュートはGKブッフォンが弾くが、右FWラメラが押し込んだ。トッテナムが先制点を挙げた。ユベントスも35分、左FWクリスティアーノ・ロナウドのクロスにCFマンジュキッチがヘディングシュート。だがGKガッサニーガがキャッチする。前半は1-0で折り返した。

 すると後半最初、ユベントスはCFマンジュキッチ、右IHエムレ・ジャン、CBルガーニを下げて、CFイグアイン、右IHラビオ、CBデミラルと移籍組3人を投入。GKもブッフォンからシュチェスニーに交代した。一方、トッテナムは5人を交代。CFパロットに代えてケイン。左FWソンフンミンに代えて右FWルーカス・モウラ。ラメラが左FWへ。左IHデリ・アリに代えて右IHシソコ。スキップが左IHに回る。さらにCBは2人とも下げて、フェルトンゲンとフォイスのコンビに代えた。

 序盤は両チームともしばらく静かだったが、8分、右FWベルナルデスキがミドルシュートを放つと、トッテナムも9分、右FWルーカス・モウラミドルシュート。そして9分、CFイグアインが右GFWベルナルデスキとの縦のワンツーから強烈なミドルシュートユベントスが同点に追い付いた。トッテナムも13分、ショートCKから左FWラメラのクロスにCFケインがヘディングシュート。ポスト右に外す。そして15分、ユベントスが右サイドでゲームを作り、右IHラビオから中へつなぐと、左IHマテュイディからさらに左に流して、左SBデシーリョのクロスに左FWクリスティアーノ・ロナウドがシュート。ユベントスが勝ち越し点を挙げた。

 18分、ユベントスクリスティアーノ・ロナウドとCBボヌッチを下げて、マテウスペレイラとデリフトを投入する。デリフトがさっそくユベントスでの初出場だ。トッテナムも左FWラメラとCHウィンクスを下げて20歳のロールズと左IHエンドンベレを投入。スキップがCHに回る。すると20分、左IHエンドンベレのスルーパスに右FWルーカス・モウラが抜け出してシュート。トッテナムが同点に追い付いた。エンドンベレは22分にもミドルシュートを放つなど、積極的にプレーをしている。

 トッテナムは25分には両SBを交代。右SBマーシュは20歳。左SBホワイトは17歳だ。一方、ユベントスは31分、左IHマテュイディに代えて右IHムラトーレ、CHピアニッチに代えてカスタノスを投入。ともに21歳。ラビオを左IHに回した。37分、右IHシソコがドリブルで持ち上がり、右に流して、CFケインが切り返してシュート。ポスト左に外れる。ユベントスも38分、右SBカンセロのスルーパスにCFイグアインが抜け出してシュート。これもポストの左。その後はユベントスが攻め込む時間が続くが、ゴールには至らず。このまま終わるかと思った45+3分、左IHラビオに右FWルーカス・モウラがプレスをかけて、こぼれ球をCFケインがロングシュート。ハーフライン付近からだったが、これがGKシュチェスニーの上を越えてゴールに吸い込まれた。トッテナムが勝ち越し点を挙げる。そしてタイムアップ。トッテナムが3-2と勝利した。

 ゲームの結果は両チームにとって大して重要ではないだろう。ケインは今年も好調だし、ユベントスの積極的にゴールを決めたイグアインの扱いも気になる。若い選手を積極的に起用したトッテナムの中では、スキップが、最後はアディショナルタイムに足を攣って交代したが、中盤の3つのポジションで起用され、今季の期待が窺われる。また4人のSBもいずれもいいパフォーマンスを見せていた。酒井宏樹が移籍したらもっと大人のプレーができるだろうか。ライバルは多そうだ。