とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第20節 川崎フロンターレ対大分トリニータ

 フロンターレは4位と言っても他よりも2試合も消化が少ない。実質首位とは勝ち点1差。勝てば暫定3位に上がる。一方、一時グランパスと一緒に勝てない時期もあったトリニータだが、ここ3試合は2勝1敗。5位にとどまっている。フロンターレの先発は2週間前の前節と同じ。小林のワントップに中村憲剛がトップ下。右SH阿部、左SH齋藤。ボランチは田中碧と下田。DFは右から右SB登里、CBジェジエウ、CB谷口、左SB車屋。GKにはチョンソンリョンが入った。対するトリニータは3-4-3。オナイウ阿道をトップに右FW小手川、左FW小塚。ボランチに前田凌佑と長谷川雄志を並べ、右WB松本玲、左WBにはガンバから移籍加入した田中達也が先発した。DFは右から右CB岩田、CB鈴木義宜、左CBには三竿優斗が入る。GKは高木駿。

 序盤、トリニータが積極的に前からプレスをかけていく。5分には左WB田中達也がカットインからミドルシュート。サイドネットを叩く。一方、フロンターレも7分、左SH齋藤の長い縦パスに右SH阿部が走り込みシュート。同じくサイドネットに突き刺した。8分、トリニータが右WB松本のクロスから左WB田中達也ボレーシュートを放てば、フロンターレも10分、左SH齋藤学のクロスのこぼれをCF小林悠がシュート。右のポストを叩いた。トリニータの攻勢も前半10分過ぎまで。次第にフロンターレがパスを回してペースを掴んでくる。

 それでもトリニータがカウンター気味に攻める。22分、左CB三竿が左WB田中達也とのパス交換から駆け上がり、田中達也のクロスにCFオナイウ阿道がシュート。25分には右WB松本玲のクロスから左WB田中達也ミドルシュート。GKチョンソンリョンがファインセーブする。内容的にはほぼ互角。トリニータにも十分チャンスがある。それでも前半終盤はフロンターレ・ペース。33分、CH田中碧がボールを奪うと、OH中村憲剛から右に展開。右サイドにいたSH齋藤学がクロスを入れると、CF小林悠がシュート。GK高木駿がファインセーブ。37分、右サイドからSH齋藤学の縦パスを右SH阿部がヒールで落とし、CF小林が反転からシュート。これもGK高木がファインセーブする。45+2分には右SH阿部が得たPA手前のFKをOH中村が直接狙う。GK高木がナイスセーブで弾き出した。前半はここまで。スコアレスで折り返した。

 しかし後半序盤もフロンターレが攻勢。3分、CF小林の落としから右SB登里がドリブル。ゴール前まで運び、DFがブロックしたこぼれ球を左SB車屋がシュートを放つ。そして6分、CH下田を起点に、OH中村、CH下田とダイレクトでつなぎ、最後は抜け出した左SH齋藤がシュート。フロンターレが先制点を挙げた。するとトリニータは7分、右FW小手川に代えてCF藤本を投入。オナイウは右FWに下げる。すると9分、CH長谷川のフィードにCF藤本が抜け出し、戻しを右FWオナイウがシュート。すぐにトリニータが同点に追い付いた。前半、再三オフサイドにかかっていたオナイウ。やはりCFは藤本の方が巧みかもしれない。

 これでまた互角。だが15分、CF小林がドリブルからミドルシュートを放つと、16分、右FWオナイウからCH前田に返したパスをOH中村憲剛が奪い、右に流してCF小林がシュート。再びフロンターレがリードする。同点に追い付かれてもなおフロンターレの前への意識が高い。そして20分、CH田中碧に代えて守田を投入。トリニータも21分、CH前田をティティパンに交代した。24分、右SB登里に左WB田中達也がプレスをかけると、苦し紛れにバックパス。これをCF藤本が奪い、シュートを放つ。GKチョンソンリョンがナイスセーブ。だが田中のプレスがファールを取られた。

 26分、CF小林に代えてレアンドロ・ドミンゲス。36分にはOH中村に代えて家長と、1点をリードしたフロンターレは着実に勝利への手を打っていく。トリニータも32分、CH長谷川に代えて星を投入。左右のWBを入れ替えて反撃をしていく。だが40分、GKチョンソンリョンのフィードをCFレアンドロ・ドミンゲスが胸トラップで収めて、横に流すと、右SH阿部がミドルシュート。ダメ押しの3点目を挙げる。トリニータも45+4分、CH星野縦パスに走り込んだ左WB松本のクロスを右FWオナイウがスルー。右CB岩田がミドルシュートを放つが、GKチョンソンリョンがナイスセーブ。そしてタイムアップ。3-1。終わってみればフロンターレが快勝だった。これで3位浮上。

 しかしトリニータもよく戦った。オナイウや藤本の飛び出しは十分脅威だったし、松本と田中達也の両WBもよく働いていた。だがやはりフロンターレの方が試合巧者。トリニータのフィードに中盤のプレスでしっかりと対応すると、前半終盤以降はパスを回してペースを握り、齋藤や中村らの技術と才能を生かす。レアンドロ・ドミンゲスの強さもさすが。ここぞという場面でしっかりと決めきり、勝利を引き寄せた。やはり強い。15試合負けなし。しっかり首位FC東京にプレッシャーをかけた。