とんま天狗は雲の上

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ユーロジャパン杯2019 横浜F.マリノス対マンチェスター・シティ

 プレミアリーグ2連覇中のマンCが日本にやってきた。対戦するのはシティ・グループのマリノス。マンCはいつもの4-3-3。アグエロがいない中、ワントップに入ったのはスターリング。左WGサネ、右WGベルナルド・シウバが先発。アトレティコ・マドリードから移籍してきたロドリをアンカーに右IHデブルイネ、左IHダビド・シルバ。DFは右から右SBカイル・ウォーカー、CBストーンズ、CBラポルテ、左SBジンチェンコ。GKはブラーボ。コパ・アメリカに出場した南米組はいないが、ほぼベストメンバーだ。迎え撃つマリノスはエジカル・ジュニオがケガで離脱、天野も海外移籍する中で、マルコス・ジュニオールをワントップで起用。遠藤と仲川がWGに開き、三好がトップ下に入った。ボランチは扇原と喜田。DFは右から右SB広瀬、CBチアゴ・マルチンス、CB畠中、左SBティーラトン。GKにはパクイルギュが入った。

 序盤、マリノスが積極的に前からプレスをかけていく。しかしそれをうまくかわしてパスをつなぐと、マンCが次第にペースを握り出す。9分、左WGサネの戻しのパスを左IHダビド・シルバがシュート。DFがブロックしたこぼれ球を右IHデブルイネがミドルシュート。GKパクイルギュがナイスセーブするが、こぼれ球に右WGベルナルド・シウバが詰める。何とかGKパクイルギュが抑えた。14分には右IHデブルイネのスルーパスにCFスターリングが抜け出す。だがGKパクイルギュの飛び出しが早く、クリアする。マリノスのDFラインが高く、マンCが再三その裏を狙うが、GKパクイルギュの位置も高く、裏を取らせない。

 しかし18分、GKブラーボからのフィードを右WGベルナルド・シウバが収めると、右サイドを駆け上がった右IHデブルイネにパス。デブルイネのシュートがネットを揺らした。マンCが先制する。やはりマンCの方が一枚上。と思ったら、マリノスも一歩も引かずに高いDFラインを保ち、右WG仲川らが速さ勝負で裏を狙っていく。そして23分、CH扇原の縦パスからOH三好がスルーパス。右WG仲川が抜け出すとシュート。GKブラーボが弾くが、CFマルコス・ジュニオールがシュート。これもGKブラーボが弾いたが、左WG遠藤が押し込んだ。マリノスが同点に追い付いた。

 マンCもすぐに反撃。26分、右IHデブルイネがミドルシュートを放つと、32分には左SBジンチェンコのスルーパスにCFスターリングが走る。だがGKパクイルギュがカバー。34分、右WGベルナルド・シウバのサイドチェンジから左WGサネがシュートを放つが、GKパクイルギュがはね返す。35分、左IHダビド・シルバのスルーパスに右WGベルナルド・シウバが抜けるが、これもGKパクイルギュがクリアする。38分、右IHデブルイネのスルーパスに左WGサネが抜け出す。これhGKパクイルギュが少し間に合わず、思わずファール。PA手前のFKをデブルイネは横に流して、右WGベルナルド・シウバがシュート。だが枠を捉えられない。

 再三、マリノスの高いDFラインの裏を狙うマンC。それにビビることなく高いDFラインを保ち続け、またGKパクイルギュのポジショニングもあり得ないほど高い。だが40分、右IHデブルイネのスルーパスハーフウェイライン付近からCFスターリングが走り込むと、ついに抜け出してGKをかわしてゴール。マンCが勝ち越し点を挙げた。それでもマリノスも互角に攻める。41分、CB畠中の縦パスを受けた右WG仲川が切り返してミドルシュート。わずかにポスト左に外れる。45+1分にはOH三好のパスを左WG遠藤がスルーパス。三好が走り込み、クロスにCFマルコス・ジュニオールがシュート。しかしGKブラーボがナイスセーブ。前半は2-1、マンCのリードで折り返した。

 ハーフタイムで大きくメンバーチェンジをするかと思ったら、両チームとの後半からの選手交代はなし。後半1分、OH三好がミドルシュート。4分にはCB畠中のサイドチェンジを右WG仲川が落とし、CH喜田のクロスにOH三好がシュート。大きくふかしてしまう。マンCも6分、右SBウォーカーのクロスに左IHダビド・シルバミドルシュート。9分には左SBジンチェンコの縦パスに走り込んだ左WGサネがシュートを放つ。

 13分、マリノスがCFマルコス・ジュニオールを下げて大津を入れると、マンCも15分、左WGサネに代えてフォーデン。左IHダビド・シルバに代えてギュンドアンを投入する。直後、CF大津から左に展開。左SBティーラトンのパスを受けた大津のクロスにOH三好がシュート。だが枠は捉えられない。18分、自陣でFKを得たマンCのCBラポルテが、マリノスの高いDFラインとGKの高い位置取りを見て、ロングシュートを放つが、何とかGKパクイルギュが戻ってクリアした。24分には右SB広瀬のパスカットから右WG仲川がミドルシュート。枠を外す。

 しかしゲームはほぼ互角。30分、ようやく両チーム、大きく選手交代をする。マンCは左SBジンチェンコに代えてアンヘリーニョ、右SBウォーカーに代えてダニーロ。そして右IHデブルイネを下げてCFネメヒャを投入。スターリング、ベルナルド・シウバをそれぞれ一列ずつ下げた。マリノスはCH喜田と右SH三好を残して、残りは全員交代。FWに中川。左SH泉澤。ボランチに山田。DFは右から右SB松原、CBドゥシャン、CB伊藤、左SB和田。GKもこのゲームの後ヴィッセルに移籍する飯倉が出場した。

 33分、右WGスターリングの落としから右IHベルナルド・シウバのスルーパスにCFネメヒャが抜け出してシュート。GK飯倉がナイスセーブ。マリノスも36分、FW中川のクロスにCB伊藤がヘディングシュート。37分、マンCはベルナルド・シウバを下げて、左IHボヴェーダ・オカンポ。右WGスターリングに代えてベルナベを投入する。ともに10代の若い選手だ。38分、CH喜田のパスがこぼれて、FW中川がシュート。だがGKブラーボがファインセーブ。そして45+2分、右IHギュンドアンから右に展開すると、右WGベルナベのクロスをCFネメヒャが押し込んだ。マンCが3点目。そしてタイムアップ。3-1、マンCが勝利した。

 予想どおりの点差とは言え、マリノスが予想以上に善戦した。高いDFラインやSBが中に絞る形など、グアルディオラ仕込みのシティ・スタイルという気もするが、これがけっこうマンCにも効いた。もう少し三好に決定力があれば。もう少し喜田や扇原にパスセンスがあって仲川を走らせることができれば、互角の戦いができたかもしれない。Jリーグでも面白い攻撃サッカーを進めるマリノスだが、マンC相手にも十分善戦できたことで手ごたえを感じたのではないか。天野の移籍は痛いが、三好の覚醒を期待したい。後半もマリノスは怖い存在になりそうだ。