前節、山雅に終了間際に何とか追い付いて引き分けたグランパス。今節の相手は攻撃力のマリノス。攻め合う展開なら勝機はあると思ったが・・・。グランパスは丸山が久しぶりにCBに復帰。他は前節と同じ先発だ。対するマリノスは4-4-2の布陣。前節、加入後初先発をしたエリキが右SHで先発。仲川はマルコス・ジュニオールと並んでFWに入る。左SHは遠藤。ボランチの扇原と喜田もこのところ不動だ。DFは右から右SB広瀬、CBチアゴ・マルチンス、CB畠中、左SBティーラトン。GKにはケガのパクイルギュに代わって杉本大地が守る。3連敗中だが、ゲーム前のインタビューでポステコグルー監督は「内容は悪くない」。一方、風間監督は「攻め続けるのみ」。結果的にポステコグルー監督の方が的確だった。
開始3分、FWマルコス・ジュニオールのスルーパスにFW仲川が走り込むと、追いかけた左SB吉田が不用意に仲川の肩を触った。PA内で仲川が倒れる。主審はPKを宣告。これをマルコス・ジュニオールが決めて、マリノスが幸先よく先制点を挙げた。5分にもグランパスのCKからカウンターを仕掛け、右SHエリキのドリブルから、クロスをFW仲川がシュート。これはポスト右に外れた。グランパスも9分、CHエドゥアルド・ネットのスルーパスに右SH前田が抜け出す。飛び出したGK杉本をかわすと、トラップが大きく、角度が付き過ぎて、シュートはDFにクリアされた。ここで決めておれば結果は大きく違ったはず。10分にもCHシミッチのクロスに右SH前田がヘディングシュートを放つが、GK杉本がナイスセーブ。17分には右SH前田から大きくサイドチェンジしたパスに左SH和泉が抜け出して、クロス。FWジョーが走り込むが、GK杉本がブロックした。
グランパスの好機をしっかりと守ると、ゲームは膠着状態に。動かしたのはマリノス。31分、CH扇原のパスから左SH遠藤が左サイドを駆け上がり、クロスにFW仲川がシュート。しかしGKランゲラックがよく飛び出してブロックする。33分にはFWマルコス・ジュニオールのスルーパスに右SHエリキが抜け出す。シュートは枠の外。そして39分、右SH前田からCH喜田がうまくボールを奪うと、左に流して、左SH遠藤が駆け上がり、DFをかわしてクロス。右SHエリキがゴールに背を向けての胸トラップからオーバーヘッドシュート。これが決まり、マリノスが追加点を挙げた。前半は2-0で折り返す。
後半はグランパスが攻めていく。2分、左SH和泉のクロスにFWシャビエルがシュート。7分、FWジョーのポストプレーから左に流して、左SH和泉がミドルシュート。しかしこれもGK杉本がナイスセーブ。10分にはCHエドゥアルド・ネットのスルーパスに左SH和泉が抜け出して、クロスを入れるが、右SH前田に届かない。グランパスの攻めにはどこか焦りを感じる。すると10分、マリノスはFWマルコス・ジュニオールの長い縦パスにFW仲川が抜け出す。ここはGKランゲラックがクリアする。しかし15分、今度は左SH遠藤のスルーパスにFW仲川が抜け出す。追いかけた右SB宮原が手をかけて倒してしまう。PK。これをFWマルコス・ジュニオールは決めて、マリノスが3-0とリードする。宮原は一発レッドカードで退場。グランパスは右SH前田を下げて左WB太田宏介を投入。和泉を右WBに回し、3バックで対応する。
17分には左WB太田のクロスにCHエドゥアルド・ネットがオーバーヘッドシュートを狙うが、エリキのようにはいかない。グランパスは22分、CHエドゥアルド・ネットを下げて長谷川。マリノスも23分、FW仲川を下げて渡辺皓太を投入する。そして25分、CHシミッチの縦パスが右WB和泉に当たってこぼれると、CB中谷が左サイドを持ち込み、クロスにFWジョーが走り込み、シュート。ようやくグランパスが1点を返した。
その後はオープンな展開。グランパスがあくまで密集する中央から攻めようとするのに対して、マリノスはカウンターでスペースに選手を走らせる。そして33分、FWマルコス・ジュニオールから右に流して、右SHエリキがドリブル。シュートはGKランゲラックが弾いたが、左SH遠藤が詰めてシュート。マリノスが4点目。37分、FWマルコス・ジュニオールに代えて右SH大津を投入すると、39分、カウンターでFWエリキがドリブル。右に流して、右SH大津が持ち上がると、クロスをエリキがヒールで左に流して、左SH遠藤がシュート。マリノスが5点目を挙げた。グランパスは39分、FWシャビエルに代えて赤崎を入れるが、変化なし。アディショナルタイムに太田宏介がFKを直接狙ったが、枠を捉えられず。このままタイムアップ。5-1。マリノスが快勝した。
あくまでパスを回して、中央から“攻める”グランパス。しかし、はね返されると“守り”はスカスカ。FW仲川や右SHエリキ、左SH遠藤が面白いようにスペースに走り込んでグランパスのゴールを狙う。風間監督の「攻め続けるのみ」とはこういうことか。攻め続けても、シュートが決まらず、カウンターを守ることができなければ、何のためのサッカーなのか。次節は首位FC東京。そしてエスパルス、サンフレッチェ、トリニータと続く。勝てるイメージが湧かない。また連敗街道が始まりそうだ。
