とんま天狗は雲の上

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ブンデスリーガ第10節 フランクフルト対バイエルン・ミュンヘン

 5-1でフランクフルトが勝利という結果を先に見た。長谷部や鎌田が凄いことをした!かと思ったら、残念ながら二人とも先発から外れ、長谷部は出場がなかった。それにしても今季のバイエルンはここまで2位と低迷。途中出場した鎌田とバイエルンの様子を確認したくて観戦した。

 長谷部のいないフランクフルトはそれでも3-5-3の布陣。レバンドフスキに備えてヒンターエッガーをCBの中央で起用し、アブラハムと20歳の若いヌディカが左右のCB。中盤はベテランのジェルソン・フェルナンデスをアンカーに、ローデとソウがIHに入る。右WBダコスタ、左WBコスティッチはいつもと一緒。2トップにはパシエンシアとドストが入った。GKはレノウ。一方のバイエルン・ミュンヘンは4-2-3-1。レバンドフスキをトップに右SHミュラー、左SHグナブリー。新加入のコウチーニョがトップ下に入る。ボランチチアゴ・アルカンタラとキミッヒ。右SBは新規加入のフランス代表パバール。左SBには19歳若いアルフォンソ・デイビスが入り、CBはボアテングとアラバ。GKノイアーがゴールを守る。

 序盤、バイエルンが攻勢をかける。2分には左SHグナブリーがシュート。しかし序盤の攻勢を凌ぐと、フランクフルトも積極的に攻めていく。そして8分、FWドストがポストに入って左に落とすと、FWパシエンシアがドリブルで抜け出す。後ろからCBボアテングがスライディングしてPAラインぎりぎりで倒してしまう。いったんはイエローカードとPKの判定だったが、VARで確認した上で、レッドカード退場とFKに変更された。FWパシエンシアのFKはいったん壁に当たって、はね返りをミドルシュートするが、GKノイアーがナイスキャッチした。

 早い時間から一人少なくなったバイエルンはパバールをCBに下げて、キミッヒが右SBに入る。中盤のチアゴ・アルカンタラコウチーニョは縦関係。だが一人多いフランクフルトが攻勢。17分には右WBダコスタのクロスからFWドストがヘディングシュートを放つ。そして25分、CHローデが中盤でボールを持つと、時間を作って右へパス。FWドストから右へ展開すると、右WBダコスタのクロスにCHソウがシュート。DFに当たってファーに流れたボールを左WBコスティッチがシュート。フランクフルトが先制点を挙げた。

 その後はバイエルンコウチーニョボランチまで下げて、4-4-1でブロックを作って守る態勢。フランクフルトがパスを回して攻める。すると33分、CBヒンターエッガーの縦パスをFWドストがポストになって、FWパシエンシアのつなぎからCHローデの落としをパシエンシアが左に展開。左WBコスティッチのクロスがDFに当たってファーに流れたところを、右WBソウがダイレクトボレー。フランクフルトが追加点を挙げた。バイエルンのお株を奪う、流れるようなパス回しが素晴らしい。2点ともDFに当たって、守備者のいないファーに流れたことは不運だったが、ボアテングの退場でCBタイプの選手がいなくなってしまったことも大きい。

 しかしここでバイエルンも意地を見せる。37分、左SBデイビスがドリブルで駆け上がると、クロスを受けたCFレバンドフスキがトラップはいったんミスったと思ったが、そのまま前に進むと、DF二人を蹴散らせてシュート。追撃の1点を返す。その後はバイエルンのペース。それまでのように攻められなくなったフランクフルトはブロックを作って守備を固める。前半は何とかそのまま折り返した。

 後半に入るとフランクフルトは横幅一杯を使って再び攻め始める。すると4分、左WBコスティッチのクロスをCBパバールがヘディングで跳ね返すと、左SHグナブリーに渡る。そこにプレスをかけたのがCBアブラハム。ボールを奪うと、FWドストから右に流して、右WBダコスタのクロスにCBアブラハムがシュート。主将アブラハムの積極的な攻撃参加が実って、フランクフルトが3点目を挙げた。バイエルンもすぐに反撃。5分、右SBキミッヒのクロスを右SHミュラーがフリック。CFレバンドフスキがシュートを放つが、CBアブラハムが身体を張ってはね返す。

 その後はフランクフルトの守りの前に人数が足りず、なかなか攻められないバイエルン。12分にはコウチーニョに代えて左SHコマンを投入。グナブリーを右SH、ミュラーをFWに上げる4-3-2の布陣にして攻めていく。14分、左SHコマンのドリブルからFWミュラーが右に展開。右SBキミッヒのスルーパスに右SHグナブリーが抜け出してクロス。だがCFレバンドフスキの手前でCBアブラハムがブロックする。逆に15分には、CHソウが左サイドを持ち上がえり、クロスをCHローデが右に展開。右WBダコスタのクロスにFWドストがシュート。GKノイアーがファインセーブで弾き出す。しかし16分、続くコスティッチのCKにCBヒンターエッガーがドンピシャのヘディングシュート。フランクフルトが4点目を挙げて突き放した。

 18分にはゴール前に放り込んだルーズボールから左WBコスティッチがシュート。GKノイアーがファインセーブで防ぐ。すると19分、バイエルンはFWミュラーに代えてCBハビ・マルティネスを投入。パバールとキミッヒを元に戻して、再び4-4-1の布陣とする。フランクフルトも同じく19分、FWドストに代えて鎌田を投入する。23分、左WBコスティッチのクロスにFW鎌田が詰めるが、GKノイアーがキャッチ。25分には左SBデイビスがドリブルからシュートを放つが、ポストに嫌われた。

 24分、バイエルンは早くも3人目の交代。右SHグナブリーに代えてゴレツカを投入する。フランクフルトも26分、CHローデに代わりガチノビッチ。その後は互角の展開。FW鎌田がチャンスに仕掛けず、ボールキープしては奪われるなど、ゲームに入っていけていない感じ。35分にはCHフェルナンデスに代えてFWアンドレ・シウバ。ソウをアンカーに、鎌田は右IHでガチノビッチと並ぶ布陣。そして40分、IH鎌田から左に展開。左WBコスティッチの落としから左CBヌディカが縦パス。FWアンドレ・シウバが仕掛けて、クロスにFWパシエンシアがシュート。フランクフルトがダメ押しの5点目を挙げた。終盤45分、レバンドフスキのヘディングシュート。45+1分にはCHキミッヒがミドルシュートを放ったが、そこでタイムアップ。5-1。フランクフルトがバイエルン相手に5-1の大勝で勝利した。

 鎌田の出来は良くなかったし、長谷部は出場なしと日本人選手にとっては残念な状況ではあるが、バイエルン相手に5-1の勝利は素晴らしい。これでバイエルンは4位に後退。フランクフルトが7位に上がった。次節、バイエルンはCLを挟んで2位ドルトムントとの対戦が待っている。それまでに立て直せるか。一方、フランクフルトは7位ながら2位ドルトムントとの勝点差はわずか2。次は5位フライブルクと対戦だ。ミッドウィークにはELもあるが、長谷部と鎌田には次はブンデスリーガで活躍してほしい。王者バイエルン相手に見事な戦いだった。