とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

U-22強化試合 日本対ジャマイカ

 U-22を主体に戦った東アジアE-1選手権は、特に韓国戦、相手の厳しいプレスに腰が引けて、残念なゲームとなった。しかしその時のメンバーとは大幅に入れ替えてのジャマイカ戦。コロンビアとの強化試合で相手選手に狙われ、呆然とするばかりだった中山がボランチで先発した。日本の布陣は3-4-3。CF前田、左FW安部の海外組が先発し、右FWには旗手が入る。中山とコンビを組むのはサンフレッチェの松本泰志。WBには右に愛媛FCの長沼、左はサンフレッチェの東俊希。森保監督のサンフレッチェ贔屓は相変わらずだ。CBは右から岩田、岡崎、そして19歳の瀬古。GKにはスペイン4部のエストレマドゥーラでプレーする山口瑠伊が先発した。対するジャマイカは4-2-3-1。フレッチャーのワントップに、トップ下にはレビー。SHは右にマーシャル、左にリード。ボランチはショーとバッセル。DFは右からハウエル、ヘブン、タルボット、キャンベル。GKはチェンバースが守る。

 序盤、ジャマイカが積極的にプレーするが、すぐに日本がペースを握る。そして6分、左FW安部が倒されて得たFKをCH中山が直接決めて、日本が幸先よく先制点を挙げた。中山もこれで落ち着いたのではないか。9分、右CB岩田のクロスに左FW安部がダイレクトでシュート。ポストを叩く。15分には前田が倒されて得たFKを左FW安部が狙うが、これは枠の右に外す。そして16分、左FW安部のスローインに左WB松本が走り込み、クロス。右FW旗手がダイレクト・ボレーを突き刺して、追加点を奪う。するとその後はゴールラッシュ。17分、右FW旗手から右に流して、右WB長沼のクロスにCF前田が押し込んでゴール。3点目。19分、CH中山のスルーパスに左WB東が走り込み、クロスを右FW旗手がシュート。4点目を挙げた。

 25分には左WB東のクロスに左FW安部がヘディングシュートするも、枠は捉えられず。26分、CF前田がドリブルでCBタルボットを抜き去り、クロスに左FW安部がミドルシュート。GKチェンバースがファインセーブで弾き出す。しかし続くCKから左FW安部がドリブルでPA内に切れ込むと、左SBキャンベルに倒されて、PKを得る。これを安部が決めて、日本が前半のうちに5-0とリードした。日本は攻守の切り替えが早く、ジャマイカの攻撃をすぐに分断。圧倒的に攻めていく。45分には右FW旗手のパスから左FW安部がコースを狙ってミドルシュートを放つが、わずかに右上に外れた。前半はこのままタイムアップ。5点差で折り返す。

 後半も日本の攻撃が続く。2分、右CB岩田の縦パスをCF前田が落とし、右WG長沼がドリブルで持ち込んでシュート。GKチェンバースがセーブする。そして6分、左FW安部が相手のラフプレーで倒れてもらった右サイド遠目のFKを左WB東が狙うと、そのままゴールに飛び込んだ。6点目。7分、ジャマイカボランチにウィレス、左SHにベックフォードを投入する。日本も12分、前線3人を交代。ワントップに一美、右FW岩崎、左FWには三苫を投入する。ジャマイカもFWデイリー、GKもエドワーズに交代する。

 15分、右CB岩田の縦パスに右FW岩崎が抜け出して、クロスに左FW三苫がシュート。16分にはCF一美がミドルシュート。20分には左FW三苫がドリブルからシュート。交代した選手たちのシュート意識が高い。27分にはCB岡崎を下げてCH高を投入。中山をCBに下げる。すると32分にはCH高がミドルシュート。34分には右FW岩崎のドリブル突破からクロスにCF一美がシュート。だがこれもGKエドワーズがナイスセーブ。35分にはCF一美の仕掛けから、クロスに右FW岩崎がシュート。しかし交代した選手になかなかゴールが入らない。

 36分、CH松本に代えて松岡。左WB東に代えて鈴木冬一を投入する。すると37分、鈴木冬一のスルーパスに左CB瀬古が走り込み、クロスにCF一美がシュート。ついに7点目のゴールを挙げた。すると43分には右FW岩崎のクロスに左FW三苫がシュート。8点目。アディショナルタイム45+5分には右FW岩崎がPA内で倒されて、PKを獲得。これを岩崎が自ら決めて、9点目。何と9-0の大勝で日本が勝利した。

 ジャマイカがあまりにスカスカだった。一方で日本もコロンビア戦の反省を生かし、厳しいプレスと速い攻守の切り替えが機能した。それでもこのメンバーのうちで東京五輪に出場できるのは何人いるだろうか。安部や前田は戦力になるし、中山も外せないかもしれない。だが他の選手はどうか。瀬古も悪い選手ではないが、まだ19歳。経験を積ませるという意味の方が強そうだ。さらにオリンピックではオーバーエイジも加わる。さて、1月8日からはタイでAFC U-22選手権が始まる。海外組は招集できない中、どういうメンバーを選考するのだろうか。このジャマイカ戦での選手選考の意味は何だったのか。それは今日にも明らかになる。(今日11時の記者発表を確認してから記事をアップしようと思ったが、混み合ってアクセスできないので、感想はまたね。)

PS.

 発表された。ジャマイカ戦のメンバーからは、旗手、松本、岡崎、そしてGKの谷が選考された。順当な選考だろう。だが、U-23アジア選手権も海外組は食野を除き、選考されていない。海外には、冨安、堂安、久保、さらに昨日プレーした安部や前田もいる。加えてオーバーエイジ枠もある。まだまだこれから厳しいセレクションが待っている。