とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

FA杯4回戦 シュルーズベリーvs.リバプール

 リーグ戦第24節はウルブス相手に終了間際の勝ち越し点で勝利したリバプール。そこから中2日。前半途中からほぼ60分間出場した南野がFA杯に出場するか微妙かなと思ったが、クロップ監督は先発で起用してきた。ポジションはフィルミーノと同じワントップ。右WGエリオット、左WGオリギはFA杯3回戦のエバートン戦でも一緒に先発した、右IHチリベジャ、左IHカーティス・ジョーンズ。右SBネコ・ウィリアムズ、左SBラルーシもエバートン戦と同じ。中央はアンカーにファビーニョ、CBはマティプ、CBロブレンとレギュラークラスを並べたが、彼らはいずれも故障明けの選手たちだ。GKはアドリアンが守る。

 一方、シュルーズベリーの布陣は3-1-4-2。ラングとウォーリーが縦関係の2トップに入り、中盤はノーバンをアンカーに、右IHローレント、左IHゴス。WBは右にラブ、左にゴルボーヌ。CBは右からウィリアムズ、エバンクス・ランデル、ピエーレ。GKはオレアリーが守る。シュルーズベリーは3部と言われるが、プレミアリーグの下のチャンピオンシップのさらに下のEFLリーグ1所属。今季はここまで16位とふるわない。

 序盤はシュルーズベリーリバプールをリスペクトして下がり目で守備を固める。攻めるリバプールは8分、CHファビーニョの縦パスがCF南野に入り、さらに縦につなぐと、左WGオリギがミドルシュート。ポスト左に外す。14分には右SBネコ・ウィリアムズのクロスにCF南野が飛び込むが、ヘディングはわずかに届かない。それでも15分、CF南野の落としから右IHチリベジャがスルーパス。これに左IHカーティス・ジョーンズが抜け出してシュート。リバプールが先制点を挙げた。

 しかしシュルーズベリーも24分、CHファビーニョからCHノーバンがボールを奪うと、スルーパスにFWウォーリーが抜け出して、GKと一対一。だがシュートはGKアドリアンがファインセーブした。シュルーズベリーは26分、ケガのCHノーバンを下げて左IHエドワーズを投入。ゴスをアンカーに下げる。先制こそしたがその後はなかなか攻撃の形を作れないリバプール。南野へもなかなかパスが入らない。それでも39分、右SBネコ・ウィリアムズのスルーパスに右IHチリベジャが走り込み、クロスに左WGオリギとDFに当たってこぼれたところをCF南野がシュート。だが枠は捉えられなかった。逆にシュルーズベリーも40分、FWラングのスルーパスにFWウォーリーが抜け出す。だがシュートはポスト右に外してしまう。前半はリバプールが1点リードしたものの、決定機の数ではシュルーズベリーの方が多かった。

 しかし後半開始1分、リバプールの右SBネコ・ウィリアムズのクロスを右WBラブが自陣のゴールに蹴り込んでしまう。オウンゴールリバプールに2点目を献上してしまった。これで勝負あったか? それでも7分にはGKアドリアンのフィードをCHゴスがはね返し、右IHローレントがミドルシュートシュルーズベリーの方が決定機を作っていく。南野もよく動きパスを要求するも、対応してくれるのはファビーニョ位。なかなかパスが入らない。右WGエリオットもボールに触る場面は少ない。

 シュルーズベリーは13分、左SBゴルボーヌのスルーパスにFWラングが走り込み、シュート。GKアドリアンがナイスセーブする。15分にはFWラングを下げてカミングスを投入。すると16分、CBマティプから右IHローレントがボールを奪い、ミドルシュートを放つ。さらに17分、右SBラブのクロスに左IHエドワーズがヘディングシュート。そして20分、FWカミングスのスルーパスに右IHローレントが抜け出すと、後ろから追いかけた左SBラルーシに倒されてしまう。ファールはPAの外と思われたが、主審は躊躇なくPKを宣告。これをカミングスが確実に決めて、シュルーズベリーが1点を返した。

 するとシュルーズベリーはいよいよ勢い付いていく。一方、なかなかペースを取り戻せないリバプールは26分、右WGエリオットに代えて左SHオクスレード・チェンバレンを投入。南野を右SHに回し、オリギをワントップ。カーティス・ジョーンズをトップ下に置く4-2-3-1に変更する。29分、左SHオクスレード・チェンバレンのFKはDFに当たってポストの左に外れる。30分、CFオリギのミドルシュートはGKオレアリーがナイスセーブ。するとその直後、GKオレアリーの蹴ったフィードをFWウォーリーがフリック。FWカミングスがCBロブレンをかわして前を向くと、そのままシュート。ついにシュルーズベリーが同点に追い付いた。

 32分、右SH南野のスルーパスに抜け出したCFオリギのシュートはサイドネット。引き分けのままでは再試合となってしまうリバプールは、このゲームで決めるべく、レギュラー選手を投入していく。34分にはCBマティプを下げて、右WGサラーを投入。ファビーニョをCBに下げて、チリベジャをアンカー。南野を右IH、オクスレード・チェンバレンを左IHに。さらに40分には南野を下げてCFフィルミーノを投入。オリギを左WGに戻し、オクスレード・チェンバレンを右IHに入れる。44分にはCBファビーニョのフィードにCFフィルミーノが走り込む、クロスのこぼれ球を左IHカーティス・ジョーンズがシュート。だがDFがブロックする。45+1分にはCFフィルミーノのクロスに右WGサラーがヘディングシュート。しかしゴールが決められない。シュルーズベリーも45+3分、右IHローレントがミドルシュートを放つが、これはGKアドリアンがナイスセーブ。そしてタイムアップ。2-2。FA杯4回戦はドローのまま、再試合となった。

 エバートン戦に続いてFA杯に先発した南野だったが、CFというポジションでは依然として他の選手とうまく連携が取れない。先日のウルブス戦の方がはるかに多くパスも出て、ボールに触っていた。これは選手の問題なのか、それともポジション的な問題か。だがこのゲームではCFから右SH、右IHと多くのポジションを経験。それぞれそつなくプレーできることは示した。あとはやはりゴールやアシストなど目に見える結果が欲しい。次はまた中2日でウェストハム戦、さらに中2日でサウサンプトン戦、さらに中2日で再試合となったシュルーズベリー戦と厳しい日程が続く。今度こそうれしい結果を見せてほしい。しばらくリバプールのゲームから目が離せない。