とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

本当の真実は少ない

 槇原敬之覚醒剤所有で逮捕された。「またか」と思いつつよく聞いてみると、2年前の出来事に対する容疑だった。沢尻エリカの時にラサール石井「政府が問題を起こすと芸能人が逮捕される。逮捕候補者リストがあるんじゃないの」といった感じのツイートをして波紋を広げていたが、それを思い出した。何で2年も前のことで今、逮捕するのか。槇原自身の健康や周囲への影響を思えば、疑惑のあった2年前の時点で本人に問い質すなりすべきで、放置し、内偵していたというのは、まさに犯罪者にすべく、泳がしていたということ。それは権力者にとっては自らの疑惑等に対する目くらましにはなっても、けっして槇原も含めて一般国民のためにはならないのではないか。

 しかし、槇原の逮捕で隠したかったことの一つであろう新型肺炎(コビッド)について、槇原の逮捕に被せるように、同日の夜、国内で初めての死者が発生し、また中国への渡航歴のない外科医やタクシー運転手、会社員の感染が報告された。今朝のワイドショーでは槇原の逮捕について報じる時間もあったが、新聞も含めて、新型肺炎関係の記事に隠れてしまった。「こんなことなら、逮捕は別の時にしてくれ」とは言わないだろうが、再犯なだけに、槇原にとっては残念な感じがする。

 それにしても、新型肺炎に対する政府の対応はあまりにお粗末。というか、感染対策というより、情報管理で対応しようとして、そこに次から次へと綻びが生まれ、かえって政府に対する不審を募らせているような感じだ。そこに槇原敬之逮捕のニュース。「情報管理もいい加減にしろよ」と言いたくなる。

 昨日の「羽鳥慎一モーニングショー」では、国内でもタカラバイオ(株)1社で新型肺炎PCR検査試薬を25万人分提供できると言っていたし、スイスのロシュ社は中国向けに検査キットを無償提供していると報じている。また、PCR検査は国公立の衛生研究所等だけでなく、民間の専門機関でも試薬さえあれば簡単にできる検査だと言っていた。

 さらに、クルーズ船についても、日本では横浜港に停留されている「ダイヤモンド・プリンセス」や、香港を出港後、台湾や日本からも寄港を拒否され、さまよい続けた「ウエステルダム」ばかりが報じられるが、香港に停留していたクルーズ船「ワールドドリーム」では1800人の乗務員の検査をわずか5日で終え、全員下船したこと(「香港クルーズ船は全員下船」)はほとんど報じられていない。

 要するに、情報コントロールをしているということである。今朝の「羽鳥慎一モーニングショー」では、「タクシーに乗車した人は大丈夫なのか」という質問に対して、厚労省担当者が「一般的には感染症の感染力は発症後の方が格段に強い」という趣旨のことを述べたそうだが、あくまで一般の感染症のことであり、今回の新型コロナウイルスのことではない。しかしそこには何とか感染を軽微に見せたいという情報コントロールの意図が窺われる。

 ここまでいくと、政府からの発表はすべて眉唾で、裏読みせざるを得ないという気分になる。それを元に騒ぐTV局のワイドショー情報も同様。もっともインターネット等の情報の方がさらに不確実で憶測に溢れている。この私の記事にしてからがそうだ。

 いったい、本当の真実はどこにあるのか。唯一、真実なのは、「私が今朝食べたトーストはおいしかった」ということ位か。今日、同僚から聞いた話だって、どこまで真実かわからない。そう考えると、本当に真実と言える事柄は非常に限られている。自ら体験したこと以外の情報はすべて、真実度係数を乗じて取り入れる必要がある。世の中はフェイクニュースで満ちている。ひょっとして、新型肺炎流行というニュースも真実ではないのかもしれない。少なくとも私はまだこの目で見たことはない。