新型肺炎の流行で、3連休ながら外出もできず、することもなくサッカー観戦。Jリーグも2試合観戦し、次はセリエAでも観ようかと思ったら、吉田が移籍したサンプドリアはミランを含む地域が感染拡大で試合が中止。結局、Jリーグのヴィッセル対横浜FCのゲームを観ることにした。J1に昇格した横浜FCの戦力などを観てみたかった。
ヴィッセルの布陣はいつもの3バックではなく4-3-3。藤本をトップに、右WG郷家、左WG古橋が左右に開く。中盤はサンペールをアンカーに、右IH山口蛍、左IHにイニエスタ。SBは右に西、左に酒井高徳。CBを大崎とダンクレーで組み、前川がGKに入る。水曜日のACLから5人を替えてきた。対する横浜FCは4-2-3-1。一美をトップに置いて、トップ下には中村俊輔。SHには俊足コンビ、右に中山、左に松尾が入る。ボランチは手塚と瀬古。DFは右から右SBマギーニョ、CB伊野波、CBヨンアピン。そして左SBには新加入の志知が入る。GKはこれもエスパルスから移籍してきた六反。
ゲームは序盤からヴィッセルがパスを回して隙を窺い、横浜FCは3ラインをしっかりと作ってカウンターを狙う。お互いなかなか決定機は作れない。ようやく20分、CHサンペールの縦パスをCF藤本が落とし、左WG古橋がシュート。GK六反が正面でセーブする。そこまでほとんど守る場面が多かった横浜FCだが、24分、左SB志知が自陣から右WG郷家と競り合う形で仕掛けていくと、そのまま左サイドを駆け上がり、クロスのこぼれをCH瀬古がミドルシュート。何と、横浜FCが先制点を挙げた。
ヴィッセルも31分、左WG古橋が下げたパスを左IHイニエスタがスルーパス。古橋が走り込み、ミドルシュートを放つが、GK六反がナイスセーブ。44分には左IHイニエスタの縦パスのこぼれをCF藤本がシュート。しかしCBヨンアピンがブロックする。横浜の組織的な守備に対して、ヴィッセルの攻撃も手探りな感じのまま、前半を終えた。1-0、横浜FCリードで折り返す。
後半に入ると、ヴィッセルの攻撃も次第に鋭さを増す。11分、左IHイニエスタがドリブルで仕掛けてミドルシュート。さらにCB大崎のフィードからCF藤本の落としを右SB西がクロス。右WG郷家がGK六反と競り合いつつヘディングするも、大きく枠を外す。ヴィッセルは12分、藤本と郷家を下げて、CFドウグラスと右WG小川を投入する。20分、右SB西の縦パスをCFドウグラスが落とすと、右IH山口が左に流し、左IHイニエスタがミドルシュート。だがバーにはね返された。21分にも左IHイニエスタがミドルシュート。しかしDFがはね返すと、横浜FCもそこからカウンター。右SH中山がドリブルで運び、右に流して、CF一美がシュート。しかしGK前川がビッグセーブ。ゴールを許さない。
疲れが見える中村俊輔に代えて、26分、横浜FCは松浦を投入する。中村俊輔も守備のタスクに追われ、攻撃力を発揮する機会はほとんどなかった。そして29分、CHサンペールのスルーパスに左WG古橋が抜け出し、シュート。ついにヴィッセルが同点に追い付いた。左SB志知の位置が深く、戻ろうとしたが、入れ替わるように古橋が抜け出して、オフサイドを取れなかった。横浜FCは30分、CF一美を下げて皆川を投入する。
その後はヴィッセルの勢いが増し、攻め続ける。34分、右SBマギーニョからCB伊野波へのバックパスをCFドウグラスが奪い、そのままシュート。だがGK六反がファインセーブ。36分にも右SBマギーニョの縦パスを左IHイニエスタがカットしてそのままドリブル。DFを3人余りも抜いてシュートを放つが、GK六反が立ちはだかる。38分には左IHイニエスタがドリブルで仕掛け、ライン際まで持ち込むと、戻しのパスを右WG小川がシュート。GK六反がブロック。はね返りをCFドウグラスがシュート。しかしこれもCBヨンアピンがブロックした。
42分には左IHイニエスタのスルーパスに走り込んだ右SB西のクロスにCFドウグラスがヘディングシュート。しかし枠を捉えられない。43分、ヴィッセルは右IH山口に代えて、FW田中順也を投入。横浜FCも右SH中山を下げてCH田代を投入。守備を固める。そしてそのままタイムアップ。1-1。ゲームは引分けで終わった。
ヴィッセルはイニエスタを中心によく攻めたが、横浜FCの組織的な守備も光る。J1に昇格してすぐに上位争いは難しいだろうが、中位・下位チーム相手にこの組織力は十分戦力になる。SH中山とSH松尾の俊足コンビは、ヴィッセルのベテランSB西と酒井高徳の前にその速さを見せる場面は少なかったが、他チームであればもっとその威力を見せることができるだろう。昇格組と侮るなかれ。横浜FCのフレッシュなプレーぶりは次も見たいと思わせた。次節以降に期待したい。
