とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第28節 名古屋グランパスvs.湘南ベルマーレ

 前節、FC東京を相手に3試合ぶりに勝利したグランパス。熾烈な2位3位争いが続く中、今節はベルマーレをホームに迎えた。ベルマーレは16位ながら、このところ6試合で4勝2分、かつ無失点で3連勝中とリーグ終盤になってようやく調子が上がってきた。金崎と山崎が不在のグランパスは前節に続いて阿部とシャビエルをFWで起用。他のメンバーも前節と変わらない。一方、ベルマーレの布陣は3-5-2。指宿と中川の2トップの下に、松田天馬と茨田が並ぶ。齊藤未月がアンカーに入り、右WBには岡本、左WBは18歳の畑が入る。CBは右から舘、坂、石原広教。GKには19歳の谷。齊藤未月も若干21歳。若い選手が多い。

 序盤、ベルマーレが高い位置からプレスをかけてくる。押し込まれてなかなかパスを回せないグランパスだったが、11分、中盤に下がったFW中川にプレスをかけて左SHマテウスがボールを奪うと、ベルマーレの寄せが甘い。そのままミドルシュートを放つと、これが直接ネットを揺すった。グランパスが先制点を挙げた。しかしベルマーレも17分、松田天馬がCKを蹴ると、ファーからCB坂がヘディングシュート。一旦はFW中川に当たるが、はね返りをもう一度CB坂がヘディング。GKランゲラックの手を弾いて、そのままゴールに飛び込んだ。ベルマーレがすぐに同点に追い付く。

 その後しばらくはベルマーレがパスを回して攻めるが、そこで飲水タイム。その後、グランパスマテウスと前田の位置を入れ替える。すると29分、ショートCKからFWシャビエルのクロスにSH前田が胸トラップからミドルシュート。だがわずかにバーの上に外した。その後もグランパスは、両FW・両SHが流動的に位置を入れ替えて攻めていく。43分には右SHマテウスがカットインからミドルシュートを放つが、大きく枠を外した。前半は1-1で折り返す。

 後半1分、ベルマーレがチャンスを掴む。CH米本からFW中川がボールを奪うと、右に展開。右IH茨田のクロスにFW指宿がヘディングシュート。だがわずかにポスト右に外す。後半はマテウスが右SHでスタートしたグランパスだったが、すぐに前田と左右を入れ替えた。すると5分、FWシャビエルの落としからCH米本がスルーパス。右SH前田が仕掛けてシュートを放つ。そして6分、左SHマテウスとの連携から左SB吉田がアーリークロス。右SH前田が落として、FW阿部がミドルシュートを放つ。これがゴール右隅に決まり、グランパスが勝越し点を挙げた。

 するとこの後はすっかりグランパス・ペース。10分には左WB畑のバックパスを受けた左CB石原にFWシャビエルがプレス。慌ててCH齊藤へパスを入れるが、これをCH稲垣がカットして、ドリブルから左に流すと、左SHマテウスのクロスにFWシャビエルがジャンピング・ボレーシュートを決めた。グランパス3点目。前日生まれた長男の誕生を自ら祝うゴールだった。

 その後はグランパスがパスを回すも、無理はしない。ベルマーレは17分、FWの指宿と中川を下げて、古林と岩崎。右IH茨田に代えて左CB大野を投入する。舘をアンカーに上げて、齊藤未月が左IH。松田を右IHに回す。石原広教は右CB。グランパスも23分、阿部を下げて左SHに相馬を投入。前田をFWに上げる。26分、CH米本のスルーパスからFWシャビエルがシュートを放つ。34分にはシャビエルを下げて右SHに成瀬を投入。マテウスをFWに上げる。

 ベルマーレは35分、FW岩崎の落としからFW古林がミドルシュート。だがGKランゲラックが正面でキャッチする。36分には左IH齊藤を下げて柴田。さらに41分にはCH舘に代えてオリベイラを投入する。45分、そのCHオリベイラミドルシュートアディショナルタイム2分には左SB畑のクロスにFW古林がヘディングシュートを放つ。だがわずかにポストの左へ外した。そしてタイムアップ。3-1。グランパスが後半ペースを握って、快勝した。

 これでこの日ゲームのなかったガンバに代わって暫定2位に浮上。もっともガンバが今日の浦和戦に勝利すればすぐに入れ替わる。それよりもセレッソの敗戦の方が大きいかもしれない。次節は今節フロンターレを破ったトリニータが相手だ。引き続き油断することなく勝利を積み重ねていきたい。残りは4試合だ。

 

政治家がコロナマナーを語る違和感

 今週に入って新型コロナの感染者が急増し、19日には東京都が警戒レベルを最も深刻なレベルに引き上げた。ちなみに、東京都の警戒レベルは、「感染状況」と「医療提供体制」に分かれ、「感染状況」が最高レベルの「感染が拡大していると思われる」、「医療提供体制」は上から2番目の「体制強化が必要であると思われる」になっているそうだ。

 一方、愛知県では「厳重警戒」だそうだが、これは4段階の上から2番目で、最高レベルは「危険」になるとのこと。東京都が最初か、大阪府が最初だったか、今になっては覚えていないが、都道府県ごとに異なる警戒レベルを提示されるのは非常にわかりにくい。国の新型コロナウイルス感染症対策分科会では8月に「今後の感染状況の変化に対応した 対策の実施に関する指標及び目安について」という提言が出されているが、各都道府県が必ずしもこの提言に沿ったレベル設定をしていないということか。ちなみに国全体としては、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を発出するか否か、ということになるようだ。

 それはさておき、今回、東京都が「感染状況」の警戒レベルを最高レベルに引き上げるにあたり、小池都知事が会見を行い、「5つの小」について長々と話していた。でも、こうしたコロナマナーについて政治家が話をするというのはどうなんだろう。菅首相も19日に、飲食時のマスク着用を勧める「静かなマスク会食」を呼び掛けているが、そんなこと、わざわざ総理大臣が会見で話すようなことなんだろうか。

 コロナマナーの類は、医師や公衆衛生の専門家から伝えてもらった方がわかりやすいし、より信頼感を持つことができる。専門外である政治家から言われても、却って信憑性を疑うし、発言の裏にはどういう意図が隠されているのかと窺ってしまう。政治家に期待するのは、医療崩壊をいかに食い止め、経済破綻にいかに対処していくのか、その方針や方策を聞きたいのであって、そこでコロナマナーを聞かされると、それ以外の方策は持っていないんだ、考えていないんだ、と感じてしまう。

 「警戒レベル」は都道府県で発出しているので、知事が会見でそれを伝えるのはいい。だが、その対策として「コロナマナー」を、それも「5つの小」などと得々と話すのは、政治家としての評価という点で逆効果なのではないか。また、菅首相が話すと、それって結局、「コロナ対策は自助で」と言っているように感じる。自助を呼び掛けるのはいい。だが、自助を言う際には、合わせて「共助」や「公助」についても語るべきではないか。安心感のある「公助」があってこそ、「自助」を実践しようという気持ちにもなる。政治家がコロナマナーを語ることにいったいどういう意味があるのだろうか。

 

救急車で運ばれてからほぼ半年。ついに退院!

 「リハビリ病院に集まって、退院カンファレンス。いよいよ退院まで1週間。」からの続き。

  • 11月4日に記す。

 週末の退院カンファレンスの後、火曜日にはデイサービスセンターへ行って契約をするとともに施設を見学。80歳を超える高齢者が多いことは気になるが、利用を予定している水曜日には50歳代の利用者もいると聞いた。施設の雑用をさせるなど、できるだけ妻の自尊心を傷付けないような対応を希望すると伝えた。連絡帳とファイルケースが用意され、連絡事項はそれに書いて情報交換をする。「まるで保育園みたい」と娘が言う。

 木曜日にはようやく玄関とトイレ、浴室の手すり設置工事が行われた。トイレの手すり位置について、「妻のお試し外泊の際に位置を決めた」と工務店の担当者は言うが、大いに疑問あり。その時に私は福祉用具ショップの担当者と打合せをしており、その場にいなかったことを悔やむが、翌日改めて、手すり位置を変更してもらうよう、工務店に電話をした。ただ、当面、手すりがなくてもトイレ使用に支障はないので、特段急ぎはしない。この顛末については後日、またブログに書くことになるだろう。

 また、夕方には娘と一緒に病院の栄養士さんを訪ね、退院後の食事について説明を受ける。炭水化物は必要量をしっかり摂ること、間食は控えることなど、基本的な事柄について聞く。娘は説明を受けて「よかった」と満足していた。そして金曜日にはベッド脇の手すりが福祉用具ショップの担当者から持ち込まれた。準備万端。翌日の退院に向けて、準備すべきことはすべて終えた。

 退院は午後2時。午前中はこれが最後かと思いつつ、のんびりと過ごした。昼食も妻が退院したらしばらくは食べられないかもしれないと、グリーンカレーをがっつり食べる。理学療法士さんから「退院手続きの前にお見せしたい動画がある」ということだったので、予定の30分ほど前に病院へ到着。リハビリで行っている体操などを見せてもらう。そしていよいよ午後2時。妻が看護師、介護職員とともに玄関ホールまでやってきた。わぁわぁと泣いて介護職員にお礼を言っている。事務職員から入院費等の支払いについて説明があり、看護師さんから退院後にかかる治療病院への紹介状やデイサービスセンターなどへの申し送りの書類、2週間分の薬などを受け取り、説明を受ける。

 そして大量の荷物とともにクルマに乗った。最後まで親切に対応していただいた理学療法士さんも見送りに来てくれて、いよいよ自宅に向けて車を発進。もうしばらくはこの病院に来ることもないだろうと思うと感慨深いものがある。

 5分も走ると、自宅に到着。お試し外泊の時はどんな状況かと不安も多かったが、その時の経験を踏まえ、必要以上には構わないようにしようと思った。そして今日で5日目。火曜日が祝日で、月曜日は休みを取ったので、この間ずっと家族で過ごした。お試し外泊の時に戸惑ったトランプへの執着などもババ抜きゲームをタブレットにダウンロールするなど、対応を図った。睡眠導入剤の服用時間についても色々と試行錯誤し、ようやく落ち着いてきた。

 月曜日には10時半に訪問看護、11時20分には訪問リハビリのスタッフを迎え、役割や意図、指導内容などの説明を受け、理解する。また今日は初めて、デイサービスセンターからお迎えが来て、出かけていった。ちなみに、本人は「デイサービスへは行きたくない」と言っていたので、帰ってきたら何と言うだろうか。金曜日にはまた訪問リハビリ。そして来週には最初に入院・手術した病院の脳神経外科を受診する予定。そこで退院後の治療方針が決まり、その後は定例的な日常がスタートするだろう。

 入院からほぼ半年。「妻がクモ膜下出血」から始めたブログでの闘病状況報告も、最初は「このまま死んでしまうかもしれない」というところから始まり、どういう経緯を辿るかわからなかったので、ほぼ1ヶ月遅れでブログに投降してきたが、いよいよ退院して、今後は新たな日常が始まる。闘病状況報告については毎回、数千pvのアクセスをいただき、多くの方に読んでいただいてきたが、もう日常に戻る。これからは闘病状況報告という形ではなく、日常の一コマとして投稿できればいいと思っている。心配していただいた方には「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたい。私たち家族はこれからも市井の家族として暮らしていきます。これまでどうもありがとう。そしてこれからもよろしく。