とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

皇后杯 準決勝 INAC神戸レオネッサvs.ちふれASエルフェン埼玉

 皇后杯準決勝のもう一試合はレオネッサ対エルフェン。エルフェンのゲームは初めて観戦するかもしれない。レオネッサが当然優勢かと思うが、皇后杯は意外にも3大会決勝に進出できていない。ベレーザの待つ決勝に着実に上がっていきたい。

 レオネッサの布陣は準々決勝同様、3-5-2。竹重に代わり、FW高瀬が先発するが、前のゲームでトップに入った阪口がアンカーに下がり、伊藤美紀が左WBに入る。他は準々決勝と同じメンバーだ。一方のエルフェンもレオネッサと同じ布陣。祐村と西川の2トップに、右IH唐橋、左IH三浦桃。瀬戸口がアンカーに座り、右WB吉田莉胡、左WB瀬野。CBは右から岸、木下栞、松久保。GKは浅野菜摘。

 ゲームは序盤からレオネッサが優勢。6分、右WB守屋のパスを右IH成宮が右前に送ると、右CB土光が走り込んで、DF対応のこぼれ球を右WB守屋がクロス。こぼれ球をCH阪口がミドルシュート。だがGK浅野の正面。エルフェンも9分、FW祐村の仕掛けで得たFKからの縦パスにFW祐村が走り込んで、反転からシュートを放つ。しかしこれはDFがブロック。

 レオネッサはエルフェンが積極的にプレスをかける中盤を省略して、ロングボールで攻めていく。17分には左CB井手のフィードをFW高瀬がフリック。右WB守屋が走り込み、シュートを放つ。さらに22分、右WB守屋のクロスのこぼれをFW愛川が拾い、FW高瀬との縦方向のワンツーからミドルシュートを放つ。序盤は早い寄せからセカンドボールを回収して、互角に戦っていたエルフェンだが、中盤以降、レオネッサに押し込まれる展開が続く。

 25分、CH阪口のフィードをFW高瀬が落とし、右IH成宮がミドルシュート。バーを叩く。27分には右IH成宮の落としから、左WB伊藤がミドルシュート。そして32分、右CB土光が大きく前線へフィードすると、FW愛川のフリックを受けたFW高瀬が抜け出し、飛び出したGKの上を越えるループシュート。レオネッサが先制点を挙げた。しかしこれでレオネッサ・ペースと思ったのもつかの間、39分、自陣深い位置からFW西川が前線に蹴り込むと、右WB吉田が走り込み、GK山下が飛び出し、先に触るも、これを吉田が引っ掛けて逆に前に出る。無人のゴールにシュートを蹴り込んで、エルフェンが同点に追い付いた。

 その後はレオネッサが攻める。45分にはFW高瀬の落としから、右IH成宮がミドルシュート。しかし枠は捉えられず。エルフェンもしっかり守り、前半はこのまま1-1で折り返した。

 後半もレオネッサが攻めていくが、エルフェンは後半の最初から唐橋をボランチに下げて、瀬戸口とダブルボランチ。前線は西川をトップに置く3-4-3の布陣にして、守備も安定。攻撃の場面が増えてくる。10分、左FW三浦から左に展開。左WB瀬野のクロスにCF西川が走り込むが、DFがクリア。16分には右FW祐村がロングシュートを打っていく。互角の展開と思ったが、レオネッサの方が一枚上。17分、右CB土光のフィードにFW愛川が走り込み、クロスに走り込んだのは、右WB守屋。落としをCH伊藤がシュート。CH瀬戸口がブロックしたこぼれ球を右IH成宮がシュート。レオネッサが再び勝ち越した。

 25分、エルフェンは西川を下げて右WB佐久間を投入。吉田を前線に上げて、攻めていく。一方、レオネッサも30分、左IH山本に代えて、脇坂。33分にはエルフェンが三浦に代えて右IH河野。唐橋を左IHに上げ、再び3-5-2の布陣にして攻める。37分には右IH河野がこぼれ球を拾うと、FW祐村の落としをCH瀬戸口がミドルシュート。だがポストの右。41分には祐村を下げて、長身の金平を前線に投入する。アディショナルタイム4分だったが、45+3分にはレオネッサが愛川を天野に交代。時間を使う。45+4分、右サイドの攻撃からFW吉田が走り込み、クロスのこぼれ球をCH瀬戸口がシュート。だが枠を捉えられない。そしてタイムアップ。2-1。レオネッサが4年ぶり、皇后杯決勝進出を決めた。

 エルフェンもよくがんばったが、やはり地力の差があり過ぎた。これで決勝戦ベレーザ対レオネッサ。4年前と同じ対戦となった。でも記録を見てみると、決勝でこの両チームが当たるのは3回目。過去2回はベレーザが勝っている。さて今回はどうなるか。週末の決勝戦が楽しみだ。

べつに怒ってない

 毎日、平凡に過ぎていく。特に退職して以降は、毎日・毎週。ほぼ同じルーチンで1日が過ぎていく。でも、外観的には同じようなことしかしていなくても、毎日違うことを考えている。同じことを考えていることもあるけど、自分の中では変化している。人は1分の間にどれだけのことを考えているだろうか。いや1秒の間でも実に多くのことを思い、考えているだろう。

 そんな日常の中で何気なく考えていること、感じたこと、思っていることを色々と書き出す。「そうそう、僕もそう思っていた」「いや、それってけっこう大事だよね、今まで口に出したことはなかったけど」なんてことが次々と書きしたためられている。

 でも、筆者のツイッターを見ると、けっこう、マスコミや政権側の報道に対して、辛辣な、いや真摯な疑問や感想が書き込まれている。時代や流行を追いかけるのではなく、自分を大事にして、素直に感じ、考える。そのことの重要さを思い知らされる。面白い。筆者にますます親近感を持ってしまった。

 

 

○みなさんは、あっちから知り合いが歩いてきたと気づいたとき、その時点で、手を振るなどして、気づいたと知らせるタイプだろうか。それとも、本当は気づているのにギリギリまで知らせないタイプだろうか。…みなさん、どうしているんだろう。そう聞いてみるけど、答えはいらない。答えが出せずに悩んだままでいてくれると嬉しい。消極的な対応を基準値にしたい。(P18)

○子どもの頃から今に至るまでずっとそうなのだが、「マニアックな自分でいたい」という欲求がある。「みんなが選ぶほうではないものを選ぶ自分」と言い換えてもいい。「えっつ、武田、そっちなの、普通はこっちでしょ」と言われると、ちょっと嬉しいのだ。/ところがこのところ、世の中を分析する人たちのテクニックが向上し続けており、「みんなが選ぶほうでないものを選ぶような人にはこちらをどうぞ」との案内が丁寧に行われるようになった。私はその度に思う。「いや、そういうことじゃないんですけど」と。(P42)

○扇風機売り場を覗くと、五歳くらいの子どもが、扇風機と向き合って…徐々に近づいていき、「ああああーー」を始めた。あれはまだ健在であるのだ。親がかけ寄り、「危ないからやめなさい!」と叱っている。よかった、この光景、まだあったのだ。…人数は減っているかもしれないが、今もまだ、子どもは扇風機の前で声を出している。特に受け継ぐつもりはなくても、着実に受け継がれているのだ。(P124)

○迷惑メールを削除しようとしたり、使わないアプリケーションを整理しようとしたりすると、画面上に「本当に削除しますか?」と出てくる。…削除したいオマエの気持ちは本当か、と問われる。そう聞かれると、そこまでではないかも、と思う。…「本当に私のこと好き?」との問いは多くの人を困らせてきた。「本当に削除しますか?」と問われるのも困る。気持ちの度合いではなく、これを削除するとどうなっちゃうのかを知りたいのだけれど、まずは本気かどうかを問うてくる。(P195)

○「したこと」の量よりも、「しようと思ったけどできなかったこと」や「なんかよくわかんないけどひとまず考えてしまったこと」のほうが多いはず。日々生きていく上で、そっちのほうを大切にしているのだが、皆さんはどうなのだろう。…人によってはつまらなそうに見えるかもしれないけれど、頭の中では色々と考えている。予測したり、夢想したり、分析したりしている。具体的な行動としては起こしていなくても、頭の中は自分なりに豊かである。(P222)

 

皇后杯 準決勝 日テレ東京ヴェルディベレーザvs.アルビレックス新潟レディース

 準決勝の第1試合は、ベレーザアルビレックス・レディースの対戦。ベレーザは準々決勝から三浦を岩崎に代えただけで、あとはサンフレッチェ戦と同じメンバー。ただし、岩崎は右IHに入り、木下がアンカーに入る。一方、アルビレックスは3-4-3の布陣。道上をトップに、上尾野辺と園田瑞貴がシャドーに入る。ダブルボランチは園田悠奈と山谷。右WBに滝川、左WBに森中。CBは右から羽座、三浦紗津紀、北川。GKは平尾。

 序盤からアルビレックスが積極的に攻めていく。だがベレーザは3分、右FW藤野が仕掛けて、CB北側を抜き、CB三浦をかわしてシュート。幸先よく先制点を挙げた。4分にはCH木下のスルーパスにCF植木が抜け出し、シュート。これはGK平尾がナイスセーブ。さらに7分、CH山谷からCF植木がボールを奪い、左FW小林がミドルシュートベレーザがすぐに主導権を握って攻めていく。そして12分、左SB宇津木のフィードにCF植木が抜け出して、シュート。追加点。前半早々にリードを2点に広げた。

 その後もアルビレックスはなかなか攻め込めない。ようやく27分、右SB宮川からCH木下へのパスをCH園田悠奈が奪い、CF道上がミドルシュートを放つが、弱くGK田中がキャッチ。でもこれがアルビレックスの最初のシュート。その後、アルビレックスは上尾野辺をボランチに下げ、園田悠奈を右FWに上げた。しかしベレーザの優位は変わらない。38分、CB岩清水の縦パスを受けた左FW小林がさらに縦に入れると、CF植木が右に流して、右SB宮川のクロスに左IH北村がシュート。流れるようにパスが繋がっていく。寄せも早い。前半はベレーザの前にアルビレックスはほとんどサッカーをさせてもらえなかった。

 すると後半頭、アルビレックスは森中を下げて、右SBに加藤栞を投入。布陣も4-4-2に変更した。園田瑞貴が左SH、滝川が右SHに上がる。一方、ベレーザも岩崎と宇津木を下げて、右IH菅野、右SBに西川が入る。宮川が左SBに回った。後半も序盤はベレーザが攻める。3分、右FW藤野はドリブルで上がり、クロスを左FW小林がスルーパス。CF植木がスルーして、右FW藤野がシュート。だがこれはGK平尾がキャッチする。しかしその後はアルビレックスが積極的に攻めていく。そして6分、GK平尾のフィードをCB村松がはね返すと、CH山谷が拾って、CF道上が右に流す。すると走り込んだCH山谷が触ったボールが左SB宮川に当たり、フワッとゴールに飛び込んだ。オウンゴールアルビレックスが1点を返した。

 するとアルビレックスが少し元気になる。8分には右SB加藤がミドルシュート。そして10分、左SH園田瑞貴のスルーパスにFW園田悠奈が走り込み、クロスを右SH滝川がシュート。だが左SB宮川の足に当たってコースが変わり、それでもGK田中が触ったボールがバーを叩いた。惜しい。同点ゴールはならなかった。20分には右SH滝川が右サイドから上げたクロスがバーを叩く。

 しかし21分、左SB宮川の仕掛けから左に流すと、左IH北村のクロスにCF植木がヘディングシュート。アルビレックスを突き放す追加点を挙げた。3-1。その後はベレーザが再びペースを握る。アルビレックスは25分、園田悠奈に代えて、FW児野楓香を投入。児野と言えば2015年、藤枝順心が優勝した時のストライカーじゃないか。ちなみに実家はうちの近くのはず。だがなかなか児野にはボールが渡らない。30分、右FW藤野の縦パスを左FW小林が落とし、右IH菅野がミドルシュート。GK平尾がナイスセーブ。

 ベレーザは34分、岩清水を下げて、右SB山本柚月を投入、西川をCBに下げる。40分、右IH菅野がドリブルで運び、CF植木が右に展開すると、右SB山本のクロスのこぼれを左IH北村がシュート。GK平尾がナイスセーブ。続く菅野のCKにCF植木がヘディングシュート。アルビレックスも43分、右SH滝川がミドルシュートを放つが、GK田中がセーブする。その後、菅野が足を痛めて、45+1分に左FW木村を投入。藤野も下げて、山本が右FW、坂部が右SBに入ったかと思うが、確認する間もなくタイムアップ。3-1。ベレーザが快勝。決勝進出を決めた。

 やはり実力に差はあった。でも上尾野辺や道上、児野らの元気な姿が見られたのは良かった。ベレーザは植木と藤野が絶好調。小林もよく効いている。そして宇津木と岩清水の両ベテランもさすがのプレーを見せていた。これは決勝戦も楽しみだ。