とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

志賀高原に須坂、松代を巡る(その2)

 11時過ぎに志賀高原を下り出す。高度を下げるたびに気温が上がり、途中でエアコンのスイッチを押した。お昼前に道の駅「北信州 やまのうち」に到着。最近野菜が高いとぼやく妻は野菜直売所に直行。キュウリにカボチャ、クレソンなど大量に買い込んだ。お昼は地元産の野菜と蕎麦を使った天ざるを賞味。セルフだが安くてうまい。
 須坂に着いたのは午後1時半過ぎ。「どこに行くの?」と聞かれるも、「須坂」としか答えられない。とりあえずクラッシック資料館なる施設を発見し、寄ってみる。ここで町あるきガイドブックを入手。これを片手に町なかを見て歩く。前に走ったときには蔵造りの民家が通りに並んでいると思ったけれど、そんな民家が町中に広く広がっており、思ったよりも多くの蔵屋敷が見られる。最後に「豪商の館 田中本家」に寄り、見学の後、抹茶をいただく。須坂もなかなかいい町だ。
 予定では3時前には松代に行く予定が、着いたら4時半過ぎ。今回も観光案内を入手するために走り回り、ようやく観光案内所に着いたのは5時少し前。もうどこも閉館する時間。それでも車で走り回って、外観だけはチェックして回った。ようするに松代は史跡の町で、町並みが保存されているわけではないということがよくわかりました。
 観光案内所でおすすめの食事の店を聞いたら紹介してくれたのが「食いしん坊 かじや」。どんな料理を出すのか、値段もわからないまま、しかも開店時間20分前に入口の引き戸を引くと、「いいですよ」と温かく迎えてもらった。店の外観は雰囲気があり期待させるが、中に入るとこれがほとんど気を使わない雑然とした雰囲気。通された客室には畳敷きの上に事務用長机に白いシーツを載せたテーブルが4組ほど並べられ、黒レザーの社長椅子が15〜6脚ほど雑然と置かれている。お茶・おしぼりの後に差し出されたメニューには品名がなく、コース料理の金額が並ぶばかり。下から2番目の3150円コースを注文。さて何が出てくるか、ドキドキ。
 口取りのナス蒸しもおいしかったが、その次に出てきた長芋の冷製スープにびっくり。濃厚でふくよかでいつまでも口に残る味わい。乳製品も使っているのだろうが、普通のポタージュに比べると100倍はうまい。次に信州サーモンの刺身。その後に出てきた千代幻豚のすき焼きが最高に美味。まるで牛肉のような甘さ。長芋の田楽があって、再び千代幻豚のあぶり焼き。死海の塩で召し上がれ。ちなみに千代幻豚とは飯田で育成されている幻の豚で、どっちの料理ショーでも取り上げられたと言う。食用ホオズキも甘酸っぱくてフルーツのよう。冷やしたご飯に醤油豆をかけたとろろご飯を食べる頃には心もおなかも満足感でいっぱい。最後の長芋のムースは冷製スープと同様、濃厚でおいしい。
 松代は意外とつまらないなんて思ったが、最後に来たこの店で評価は急上昇。とにかくおいしく楽しい。名古屋から見たと言ったら大きな桃を一つくれた。そんな心遣いも含めていいお店を知ることができてよかった。でも最後まで客は僕たち二人だけだったんだよね。大丈夫かな。ちょっと心配。