とんま天狗は雲の上

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INACレオネッサは先制パンチで湯郷ベルが気後れ 4-1

 全日本女子サッカー選手権。準決勝のもう1試合はINACレオネッサ湯郷ベル。リーグでもINACの2連勝だったが、このゲームも開始2分に先取点を奪取すると、前半のうちに3点を取ってゲームを決めた。湯郷は宮間が奮闘するも、他の選手が先制点で完全に気後れして守備に追われ、後半になってようやく戦う姿勢を見せたものの時すでに遅し。結局4-1と準決勝で敗退した。
 2分の先制点は近賀のクロスをDFがクリアしたボールを拾った那須が、川澄とのワンツーで抜け出しシュートを放ったもの。その後もINACの勢いは衰えない。4分にはチ・ソヨンがドリブルで抜いてクロスを川澄がつなぎ、大野がヘディングシュート。8分にも川澄のクロスを高瀬がシュート。10分にはチ・ソヨンのスルーパスを高瀬がシュート。13分、近賀のスルーパスから高瀬のクロスに川澄がシュート。18分にはチ・ソヨンのスルーパスに川澄が抜け出しシュート。ポストにはね返される。
 湯郷ベルの初シュートは15分、宮間のFK。湯郷ベルは、宮間がチェックしてボールを奪い、宮間がワンポイントのパスを出し、宮間がシュートを放つ。個人能力に勝るINACに守備の局面では組織的に守られたら、湯郷ベルが勝てる見込みはなし。24分には澤からのパスを川澄が受けて、チ・ソヨンとのワンツーで抜け出してシュート。ゴール。悠々と2点目を挙げる。
 41分にもチ・ソヨンのスルーパスに川澄がシュート。そして44分、川澄のクロスを大野がシュート。高瀬の体に当たってコースが変わるラッキーゴールで3点目とINACがさらに突き放した。
 後半初めにはチ・ソヨンに代えて米津を投入。大野を中盤に下げて、川澄をトップに米津が左WGに入る。湯郷ベルは後半に入って見違えたように必死に戦う。よほど監督の檄が入ったか。1分、宮間のFKをDFが返したところをCB秋葉がシュート。
 だが湯郷ベルの攻勢も長く続かない。8分には川澄が米津とのワンツーから抜け出し、GKを前に横にパス。だが高瀬が合わない。11分には米津がドリブルで中に切れ込んでシュート。GK福元が横っ飛びナイスセーブ。17分には南山のスルーパスに川澄が抜け出してドリブルから高瀬にパス。クロスは大野がキープからスルーパス。川澄がシュート。GK福元、ファインセーブ。19分、大野から高瀬がドリブル。GK福元が飛び込んでセーブ。さらに南山のクロスに近賀がシュート。
 湯郷が一矢報いたのは22分。宮間のアーリークロスが中野にピタリと合って、ダイレクトシュート。2点差に追いすがる。だが、1点を取られてINACはますます攻撃に拍車がかかる。25分、川澄の縦パスを高瀬がキープ。最後は川澄がシュート。31分、大野のスルーパスから川澄がドリブル。シュートはGK福元の正面。
 湯郷も33分、宮間のスルーパスにFW松岡が抜け出してシュートを放つが、枠を外す。その後はINACが次々とチャンスをつかむ。40分、CB甲斐のフィードから近賀のスルーパスに川澄が抜け出し、GKの前で横パス。大野がふかす。43分、川澄のドリブルから大野のポスト、川澄がシュート。そして45分、途中交代で入った左SB高良のフィードに川澄が抜け出し、DF、さらにGKもかわして無人のゴールに流し込む。4点目。
 湯郷ベルが序盤慎重に行きすぎたのか。ここまで守勢に回ってはINACの勢いを鎮火できずに炎上。宮間が孤軍奮闘するも実力差は如何ともしがたく、4-1と完敗した。さて決勝戦はこの勢いに乗るINACアルディージャ・レディースが止めることができるのか。湯郷ベルよりは組織的で厳しいプレスでINACを追い詰めることができるはず。それをINACがかわすことができるか。勝負は攻と守、それぞれの持ち味の戦いとなる。今から楽しみだ。