とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ブンデスリーガ 第13節 シャルケ対マインツ

 4戦勝ちなしで9位まで順位を下げたマインツに対して、シャルケはデマッティオ監督に交代後、勝ったり負けたり。何とか7位まで順位を上げてきた。岡崎がごっつあんゴールを決めて一般のニュース番組でも紹介されていたが、内田の活躍も含めて観てみた。
 シャルケが何と5バックの布陣。もっとも両翼は常に高く上がって実質は3-5-2。フンテラールとシュポモティングが2トップを組み、アオゴをアンカーにマイアーとヘーガーで3ボランチ。内田は右WBに張る。一方のマインツも3バック。こちらはトップ下にクジャチョルが入り、岡崎はアルラグイとの2トップ。パクチュホとガイスのダブルボランチで、システムとしては3-4-3。同じ3バックながら微妙に異なる。
 いつものようにホームの大声援を受けて序盤からシャルケが積極的に攻め上がる。4分、FWフンテラールミドルシュート。GKカリウスがセーブ。一方、マインツも前半は隙をついては反撃する。8分、OHクジャチョルから右に展開。FWアルラグイのクロスにFW岡崎が飛び込むが、GKフェールマンがセーブした。
 そして9分、シャルケが攻め込み、CKのチャンス。DFが大きくクリアすると、最後尾にいた内田が狙い澄ましたフィード。FWシュポモティングがヘディングでつなぎ、FWフンテラールが抜け出してGKの頭を越えるループシュート。内田の絶妙の縦パスからシャルケが先制した。
 マインツも14分、FW岡崎が左サイドから仕掛け、右CBノイシュテッターに倒されるが、倒れながら味方にパス。左WBディアスのシュートのこぼれをOHクジャチョルがシュート。GKフェールマンに当てて枠を外した。シャルケは16分、FWシュポモティングのドリブルからクロスにFWフンテラールがシュート。GKカリウスが弾いたこぼれ球を右CHヘーガーがシュートして枠を外すが、ゴール前に詰めている内田の姿に驚く。
 そして25分、CBキルヒホフのフィードに左WBフックスが駆け上がり、クロスに左CHマイアーがさらに右につなぐと、FWフンテラールがシュート。シャルケが追加点を挙げた。27分には右WB内田のクロスにFWフンテラールがキープして左に流してFWシュポモティングがミドルシュート。GKカリウスがセーブ。シャルケは両WBが攻め上がっていく。内田の軽快な上がりが気持ちいい。
 2点をリードしてシャルケのプレスがなお衰えない。次第にマインツは攻め手がなくなっていく。39分、FWシュポモティングのサイドチェンジからFWフンテラールがシュート。GKカリウスがナイスセーブ。それでも44分、マインツはFWアルラグイのサイドチェンジから右WBブロジンスキがシュートを放つと、GKに当たってFW岡崎の前にこぼれたボールをシュート。マインツが前半のうちに1点を返した。左サイドでブロジンスキをマークしたフックスが倒れていて、それでオフサイドにならなかったようだ。岡崎もあの場面でゴール前に陣取っているところがすごい。
 後半に入るとマインツが積極的に反撃を始める。4分、FWアルラグイのスルーパスにFW岡崎が走り込むが、右WB内田が走り込んでクリアする。日本人対決。6分には左WBディアスのクロスにFW岡崎が走り込み、DFが競ってクリアしたボールにFWアルラグイがボレーシュート。しかし枠を外す。
 シャルケは後半頭からCBキルヒホフをCHバルネッタに交代。アオゴを左SBに置く4バックに変更。内田もいつもの右SB。4-2-3-1でマイアーがトップ下に入る。そして9分、FWフンテラールの落としからCHバルネッタミドルシュート。これが見事に決まり、シャルケが3点目。マインツを2点差と突き放す。
 岡崎は中盤まで下がってボールを収めるなどピッチ広く動き回るが、なかなかそれが攻撃につながらない。14分、FWアルラグイに代えてOHサンペリエを投入。岡崎をワントップにサンペリエとクジャチョルがトップ下で並ぶ4-3-3。しかし16分、右SB内田の上がりからクロスにCHヘーガーが落とすと、右SHシュポモティングのスルーパスにFWフンテラールが抜け抱いてシュート。ハットトリック。戻りオフサイドかと思ったら、左SBディアスが左サイドで残っていた。シャルケが4-1と突き放す。
 その後はシャルケがしっかり守備を固める。右SB内田も軽々に駆け上がることはせず、しっかりDFラインを守る。20分、右SBブロジンスキのシュート。34分、OHクジャチョルのシュート。35分、CHガイスのFKはGKフェールマンがナイスセーブ。続くCKにクジャチョルがヘディングシュートを放つも、GKフェールマンが再びナイスセーブ。42分のガイスのFKもGKフェールマンが弾き返す。結局このままシャルケが守り切って4-1。これでシャルケは6位に上昇。少しずつ上位に昇ってきている。
 それにしてもシャルケにとっては気持ちいいゲームだった。内田もメリハリある攻撃と守備で勝利に貢献した。一方のマインツも岡崎はよく動いてボールに触ったが、その後が形にならない。こちらは中盤に問題があるかも。パクチュホ、ディアス、ハラと左SBの選手ばかりが集まって、攻撃の核となる選手がいない。クジャチョルだけでは心許ない。それでもゲーム前、内田とパクチュホが話をするなど、アジア人が多くゲームに参加しているのを観るのはうれしい。岡崎のゴール以上にけっこう観て楽しいゲームだった。