とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

携帯電話紛失事件

 会社から支給された社内連絡用の携帯電話を紛失してしまった。それもなんと機種交換して新しい電話機をもらったその日に。新しい機種を手にしてわずか3時間。その日は夜に電車で1時間半ほど離れたリゾート地にあるホテルで懇親会があり、そこへ行くために16時頃に会社を出た。

 地下鉄・名鉄と乗り継いで、同行した同僚に「今日、機種が新しくなったんだ」とその携帯を見せたことは覚えている。途中で名鉄を乗り換え、送迎バスに乗って目的のホテルへ。無事懇親会も終了し、送迎バスに乗って同じ路線を戻っていく。21時頃に金山駅で降り、自宅の方向が同じ同僚とJRに乗り換え。そこでその同僚が取り出した携帯電話が前日まで私が使用していた機種と同じだった。そこで「今日、新しい機種に変わったんだよね」と尻ポケットから携帯電話を取り出そうとしたところ、ない!

 えっ! もらったその日になくした?!

 携帯電話が使用できないようロックをしたかったが、新しい電話番号がわからない。今から会社に電話をしても誰もいない。ホテルに電話をして宴会場を探してもらったが見つからない。名鉄電車のHPから忘れ物対応窓口を探してみたが、電話対応は夜19時までしかやっていない。あきらめて翌日出社してから、社内担当者に報告することにした。

 出社後すぐに名鉄電車のお客様サービスセンターへ電話をしたが、「まだ届け出はありません」という返事。社内担当者が携帯の使用はロックしてくれたが、それまでの間に拾った人がアドレス帳などを見て、社長を始め社内幹部の電話番号が漏洩していたら問題だと言う。え、そんな情報が掲載されていたの? 前の電話を受け取った時も、今回も、そんな話は聞いていなかった。漏洩の可能性があるので、各幹部には今回の事件を報告して見知らぬ者からの電話を受信しないよう注意を促すとともに処分も検討すると言う。え、そんな!・・・。「警察へ紛失届をするように」と言われ、すぐに最寄りの警察署へ飛んで行った。

 担当者によれば、docomoで使用ロックをかけるまでの間の送受信履歴を確認できるという。現在、その調査を依頼しており、使用履歴が全くなければまだ誰の手にも渡っていない可能性もあるので、その結果を確認してからその後の対応は検討するという。個人所有の携帯電話であれば処分を心配することもなかった。しかも受け取ったその日の出来事。「何をやっているんだ」とひどい自己嫌悪に陥る。これまでも、ランドセルを忘れて学校へ行ったり、財布を落としたりと、落し物や忘れ物は多かったが、まさかこんなことで会社から処分を受けるとは。いったい自分はどうなってしまうんだろうかと次第に不安が募ってきた。

 と16時頃、担当者から連絡が入った。拾得者から電話があり、18時に名古屋駅で受け取ることになったと言う。よかった! ただし、会社名などが知られた場合、拾得者が金銭を要求するなどの事態も考えられるため、会社として対応するという。結果をすぐに連絡をしてもらうよう依頼してその後の状況を待つ。ちなみにこれらの間にも、当日の会議や仕事などはこなしていた。うーん、集中できない!

 拾ってくれた方に謝礼の品を渡してもらうよう担当者に依頼する。もちろんその代金は個人持ち。その後、受け渡し時間が19時に変更になったという。居ても立ってもいられず、受け渡し直後に担当者と会うよう調整。19時には名古屋駅に到着した。しかしなかなか担当者が現れない。連絡もない。40分経過。ようやく担当者が現れる。先方が仕事の都合でさらに30分ほど遅れたため、時間が遅くなったが、無事、回収できたと言う。よかった・・・。

 担当者の話によれば、その方が拾ったのは前日の22時頃、名古屋駅から電車に乗って座ろうとしたところ、座席シートの上に携帯電話を発見。入れ替わりに降りた泥酔したグループがあり、彼らだと思って声をかけたが、伝わらずドアが閉まったと言う。翌日直接連絡を取って手渡そうと思ったが、ロックされる前に連絡先を確認しておこうとアドレス帳から総務系の職場など適当なページの画像を自分のスマホで撮影。翌日案の定、携帯がロックされたため、撮影しておいた総務系の職場へ電話をしたと言っていたとのこと。すごい、専門家か! それで受け取るときにはその場で画像を削除し、「呑み過ぎは気を付けるよう伝えてください」と言い置いて去っていったという。カッコイイ。

 しかし懇親会の後とは言え、私はウーロン茶で過ごしたし、何より名古屋駅ではなく金山駅で降りている。時刻も違う。想像するに、行きの電車の中で同僚に携帯電話を見せた時に尻ポケットにしっかりと収まらずに座席シートに落とし、その後、豊橋と岐阜の間を何度か往復した間、誰も座席の携帯電話には触れることなく、最後にその方が拾ったということだと思われる。名鉄電車は折り返し時に車内清掃等を行うこともない。時折、乗務員が車内を回るが、誰も車掌さんに携帯電話を渡すこともなく、駅へ届けることもなく、6時間近くもシートの上に放置された末に、その方に拾われた。もっともその方が拾っていなければ最後は名鉄側で回収され、翌日の朝、お客様サービスセンターへ電話した時に「ありました」とすぐに連絡をもらえたかもしれない。そういう意味ではよかったのか悪かったのか・・・。

 でも、悪い人に渡らなくてよかった。私への処分は週明けに最終検討することになると言う。どんな処分でも甘んじて受けなくてはならないが、担当者からはそれほど重い処分にはならないのではないかと言ってもらった。再度その携帯電話を受け取った際に画面ロックをかけてもらった。ガラケーでも画面ロックができるんだ。画面ロックをかけても受信はできるという。知らなかった。受け渡し時にそれらのことを教えてくれればよかったのに。アドレス帳に会社幹部の携帯番号が登録してあることも。

 まだどうなるかはわからないが、何はともあれ、回収できてよかった。拾っていただいた方、本当にありがとうございます。そして社内担当者にも本当に迷惑をかけました。誰もこのブログは見ていないだろうけど、ひっそりとこの場でお礼を言わせてもらいます。