とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

キリンチャレンジ杯 日本対イラク

 日本が圧勝で終わったキリンチャレンジ杯。マスコミは宇佐美を中心に大きく取り上げているけど、イラクが弱すぎた。前半好き放題プレーして、後半は運動量が落ちて39分まで無得点だったことをむしろ反省した方がよくないか。取りあえず、岡崎、本田、香川がハリルホジッチ監督の意図をすぐに理解してプレーできる順応性があることがよくわかった。問題はやはり彼らの続くメンバーの成長だ。まだ道は遠いと覚悟した方がいい気がする。
 とにかく序盤から日本が圧倒する。2分、右SH本田のミドルシュートで得たCKに右SB酒井宏樹がヘディングシュート。そして5分、押し込まれた位置からパスをつなぎ、CH柴崎が大きく前に蹴りだすと、CF岡崎を囮に右SH本田が抜け出して、DFと競り合いながらシュート。さっそく日本が先制点を挙げる。さらに7分には左SH宇佐美がミドルシュート。そして9分、香川のCKがファーに流れたところをCB槙野が押し込む。ゴール。あっという間に2-0と日本がリードした。
 13分には中盤でのプレスから左SH宇佐美がミドルシュート。宇佐美も気持ちよさそうに積極的に仕掛けてはシュートを放つ。15分、CH長谷部の縦パスからCH柴崎がさらに縦につなぎ、右SH本田の落としをCF岡崎がシュート。GKが触ってバーを叩く。さらに18分にはCH柴崎がミドルシュート
 一方的に攻め続ける日本だが、イラクも次第に慣れてきたのか、ラインを下げて何とか持ちこたえる展開が続く。日本も縦の意識が強調されるが、ゴール前を固めるイラク守備を簡単に突破することは難しい。それでも33分、右SH本田の落としからOH香川がつなぎ、CH柴崎の縦パスを受けた左SH宇佐美が縦にドリブル。中盤の速いパス回しで陣形が崩れたイラクがついていけず後追いになるところを、さらに左に流してCF岡崎がシュート。3点目を挙げる。あそこはできれば宇佐美にシュートを打って欲しかったが、どうして岡崎に譲ってしまったんだろう。イラクの反撃はアディショナルタイムのFWジャスティンのFHくらい。前半は日本が圧倒したゲームだった。
 後半に入っても日本は中盤のプレスがよく機能してボールを奪い攻勢を続ける。5分、CH柴崎のミドルシュートはGKジャラルがキャッチ。8分、OH香川もミドルシュートを放つが、GKジャラルにキャッチされる。13分、本田のFKにGKとDFが交錯したこぼれ球をCF岡崎がシュート。しかしGKジャラルに当たって枠を外れる。
 逆に15分、イラクのFKをGK川島が飛び出して、弾いたボールをCHサードがヘディングシュート。CB槙野がクリアして難を逃れる。GK川島のプレーに不安を覚える。21分、右SH本田のシュートがポストを叩く。日本は運動量が落ちて、効果的な飛び出しもなく、連携した攻撃が次第にできなくなってきた。
 すると21分、攻撃的な3人のMF、宇佐美、香川、本田に代えて、左SH武藤、OH原口、右SH永井を投入する。すると俊足を生かして右SH永井が駆け上がりクロスを入れる場面があるが、中で全く合わない。左SH武藤からのクロスも同様。むしろ31分原口、32分武藤と続けてミドルシュートを放ったように、個人技による攻撃が目立つ。28分、岡崎に代えて大迫。31分には柴崎に代えて谷口を投入した。そして39分、CH長谷部の縦パスをイラクDFがはね返したこぼれ球をOH原口が拾い、そのままドリブルをしてシュート。原口の個人技で追加点を挙げる。そしてそのまま押し切って4-0。日本がW杯2次予選前に好調さをアピールした。
 次のシンガポール戦はどういうメンバーで戦うのだろう。このレベルの相手に岡崎や香川、本田らが十分ハリルホジッチのやりたいサッカーが披露できることはわかった。問題はその下のメンバーだ。永井、武藤はほとんど生きなかったし、原口との連携もなかった。大迫は多少特徴を出していたが、連携というには遠い。2次予選は若手主体で戦うという選択肢もあるのではないだろうか。次のシンガポール戦を楽しみにしたい。