とんま天狗は雲の上

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同性婚から考える、結婚って何だ?

 アメリカの連邦最高裁同性婚を認めたということで日本でも話題になっている。LGBTなんて言葉も普通に使われるようになって、「Lはレズだよね、ホモはどこ?」なんて頭の中でバタバタとしている今日この頃。ちなみにGはゲイです。
 同性婚というと性生活はどうなっているんだろうと普通の男性としては思ってしまうわけだが、一方で、年を取ってくると夫婦にとって性生活なんて40代までのことと達観してしまう。最近はセックスレス夫婦も多いようで、結婚にとって性生活というのはどこまで意味があるのだろうか。そう考えると、同性婚のカップルの場合、性生活が必須ではないのかもしれない。最近は高齢者同士の結婚もあって、その場合には性生活はお互いどう捉えているのだろうか。性生活ができなければいけないなんて思うと、かえってそれが離婚の原因になりそうだし、お互い愛撫し合えればそれでいいと思っている程度ではないのかな。
 結婚って何だろう? フランスでは民事連帯契約(PACS)という制度があり、正規の結婚までしなくても契約解消時(実質離婚)や死亡時の財産相続等について明確な定めがある。これはフランスの結婚制度が日本と違い、離婚が非常に困難などの状況があるためらしい。Wikipedia「同性結婚」によればデンマークなど北欧ではパートナー法が制定されているそうだが、フランスの制度とどう違うのかよくわからない。どうやらフランスの民事連帯契約(PACS)制度が特殊と言うことらしい。
 欧米の場合はキリスト教の伝統があって結婚制度が厳格になってしまう状況があるが、日本ではけっこう簡単に離婚ができるなど相対的には結婚制度が緩やかなようだ。一方で非嫡出子の相続上の扱いなどがいろいろと問題になっている。でも同性婚であれば子供が生まれることはないわけだから、養子の扱いが課題になる位でその点はシンプルに考えられる。
 日本でもさっさとパートナー法でも作れば、同性婚と言って騒ぐ必要もないし、そもそも同性でも誰とでも結婚できるような結婚制度にしてしまえばと思ったりする。もちろん家族法などの専門家によって既に多くの課題などが検討されているのだろうが、そもそも結婚って何?というあたりが、同性婚をどう考えるかの肝ではないか。
 私にすれば、一緒にいたければそれでいいじゃん、と思うけど、別の女性との間に子供がいたりするといろいろとややこしいことがあるんだろうな。でもそれってレアなケースのような気もするし、同性婚を禁じる現制度があるから生まれている現実という面もあるかもしれない。ホント、結婚って何だろう? 先日読んだカズオ・イシグロ「忘れられた巨人」の主人公夫婦を見てもそう考えさせられる。結局、どれだけ愛し合った二人でも一緒に死ぬことはできないし、財産や記憶を死後に持っていくこともできないのだ。