五輪予選は残念な結果に終わった女子サッカーだったが、今年もなでしこリーグが始まった。もう第3節。澤が引退したレオネッサだが、開幕から2連勝と好調なスタートを切っている。第3節の相手はアルビレックスレディース。昨年の皇后杯決勝以来の対戦だ。あのゲームでは澤が最後のゴールを挙げて、レオネッサが優勝を遂げた。アルビレックスにとっては雪辱を果たしたいゲームだ。
澤が引退したレオネッサのボランチは新加入のチョソヒョンと杉田。左SHに京川が入り、高瀬が大野と2トップを組む。ベテランと若手が絶妙に混ざり合った布陣だ。前半2分、CH阪口萌乃がミドルシュートを放つと、序盤、アルビレックスが積極的に攻勢をかける。7分にはCH阪口の縦パスに走り込んだ左SH上尾野辺が狙い澄ましたクロス。FW久保田がドンピシャのヘディングシュートを放つが、GK武仲がファインセーブで弾き出す。
レオネッサも10分、CH杉田のフィードにFW高瀬が走り込むが、CB中村がうまく対応し自由にさせない。その後はお互い高いプレス。守備もしっかりしており、なかなか攻め込めない。22分、CHチョソヒョンからのパスを右SH高橋がカットし、右サイドをえぐってのクロスに左SH上尾野辺がシュート。しかしこれもGK武仲がナイスセーブで弾き出した。その後もアルビレックスのプレスが速い。24分、CH阪口の縦パスをFW大石が左に展開。左SH上尾野辺がシュートを放つが、わずかに枠を外す。さらに24分、左SB渡辺のクロスに右SH高橋がヘディングシュート。これも枠を捉えられない。
レオネッサは31分、中盤低く下がった右SH川澄からのフィードにFW高瀬が走り込み、DFを背負ってミドルシュートを放つが、これがレオネッサの初シュート。33分にもFW高瀬がミドルシュートを放ったが、GK福村がナイスセーブで弾き出した。アルビレックスが攻勢の前半だったが、お互い四つに組んでのスコアレスで前半を終えた。
後半頭からレオネッサはCH杉田に代えて中島を投入する。杉田も悪くないと思ったが、より運動量を求めたのだろうか。しかしアルビレックスも負けていない。お互い高いプレスで自由に攻めさせない。中盤での厳しい戦いが続く。しかし13分、レオネッサが右サイドから攻め込むと、右SH川澄のクロスのクリアをCH中島が拾い、FW高瀬が落としたボールを受けた右SB近賀が豪快なミドルシュート。これが決まり、レオネッサが先制点を挙げた。
アルビレックスもすぐに反撃する。18分には右SHに佐伯を投入。小島を左SBに回し、山田を右SB、高橋をCHに下げる。23分には右SB山田がミドルシュート。しかしGK武仲が正面でキャッチする。その後も上尾野辺のCKなどで攻めるアルビレックス。しかしレオネッサの守備が堅い。32分にはCHチョソヒョンを増矢に交代する。アルビレックスは33分、CH阪口に代えて斎藤、さらに40分にはFW久保田に代えて川崎を投入する。しかしどうしてもレオネッサの守備を崩せない。逆に39分にはFW大野、40分にはFW高瀬のミドルシュートを浴びる。結局最後までゴールを破ることができず、1-0。レオネッサが3連勝を飾り、首位をキープした。
レオネッサはベテラン・若手と選手層が厚く、今季もなでしこリーグをリードしていきそうだ。一方、アルビレックスは後半、佐伯を投入して選手を動かし、却ってバランスを崩して有効な攻めができなかった感じがする。上尾野辺も後半はほとんど活躍できなかった。山田、高橋、阪口、斎藤と中盤にいい選手が多くいるだけに、もっといい勝負ができるはず。いかに得点を取るかが今季の課題となりそうだ。
