とんま天狗は雲の上

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京都と奈良県今井町、飛鳥キトラ古墳の旅(その2)

 (その1)からの続き。

 今井町を出てキトラ古墳に向かう。1ヶ月前、偶然見ていたTVで特別公開のニュースがやっており、文化庁のサイトにアクセスしたら、ちょうど16日の午後からが空いていた。すぐに申し込み。3時20分からの入場だったが、キトラ古墳壁画の体験館が9月24日にオープンしており、それを見学しつつ特別公開を待とうと思い、少し早めに現地に着いた。それがよかった。

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 駐車場があるにはあったが、体験館近くの駐車場は満車で、約800m離れた第二駐車場を案内される。国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区の両端という感じ。第二駐車場とキトラ古墳体験館の間には、檜隈寺跡や五穀の畑、キトラの田んぼと農体験小屋などがあり、秋のさわやかな風に吹かれながら歩くのは気持ちよかったが、やはり遠い。広場に面した地階の別館から入り受付を済ますと、2時35分からの班に入れてもらった。それまで体験館の中の展示を見て、それから実物を拝見。白虎と朱雀、そして天文図。克明な線描で描かれた白虎と朱雀の姿にはびっくりした。白虎の右下には戌の顔をした十二支像が描かれているとのことだが、これがなかなかわかりにくい。また天文図は同心円状の赤い線の中に金色の星々がいくつも描かれている。北極星と北斗七星がわかりやすいと探したが、意外に見つからず。結局、わかりにくい図を一生懸命探しているうちに、10分間の見学時間が過ぎた。しまった。もっと鮮明に描かれた白虎と朱雀をよく見ればよかった。それでも楽しかった。

 退室後、案内の男性に、「なぜキトラ古墳と言うのか」聞いてみたところ、「亀・虎など諸説あるため、カタカナ表記にしている」という返事。「そうじゃなく、なぜ『きとら』という名前が付いたのか」ともう一度質問したが、どうやら昔から地域の住民が呼んでいた地名ということらしい。なるほど。その後、もう一度、体験館の展示をじっくりと見て、先ほどの興奮を確かめた。

 次に高松塚古墳に向かう。駐車場に停めて5分ばかり。古墳の隣に小さな壁画館が建てられている。中には壁画のレプリカと再現したものなどが展示されている。ボランティアのおじさんがいろいろと教えてくれた。キトラ古墳高松塚古墳が造られたのはわずか10~20年程度の差で、平城京遷都直前の時期。共に埋葬者の骨が出土しており、40~50代の男性とのこと。古墳ももっと大きいものかと思ったら、意外にかわいい小山だった。

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 その後、石舞台古墳は駐車場が満車だったので、生け垣の間からチラッと眺め、奈良県立万葉文化館の駐車場に停めて、酒船石を見て、セブンイレブンの駐車場に停めて、亀石を見に行った。どちらも40年近く前に行ったきり、久しぶりの再会。特に亀石は、当時は周りになにもない田畑の脇に捨て置かれたような感じだったが、近くに立派な道路が通り、セブンイレブンまであるのは隔世の感がある。

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 帰りに大阪でもう一泊する娘を送って、大阪まで出て、お好み焼きを食べ、ホテルによって家路についた。多くの人と会話ができ、運よくおいしい食事もできて楽しい旅だった。