とんま天狗は雲の上

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ブンデスリーガ第20節 シャルケ対ヘルタ・ベルリン

 結局、内田はまだベンチ入りはできなかった。一方の原口は先発出場。すっかりスタメンに定着した感じだ。シャルケは前節バイエルン相手に1-1のドロー。勝ち星は上がらないが、チームとしてはだいぶ上向いてきた印象。対するヘルタは前節、インゴルシュタットに原口の先制弾で1-0の勝利。しかしその前の2連敗はノーゴールとゴールが遠く、なかなか調子が上がらない。ゲームはホームのシャルケ・ペースで始まった。

 シャルケがパスを回すもののヘルタの守備も堅く、お互い一進一退のままゲームは進む。13分、右SH原口が右サイドを、DFを引き摺ってドリブル突破。クロスをOHシュトッカーがつなぎ、CFイビシェビッチが左に展開して左SHカルーがシュート。ヘルタはカウンターで攻めていく。シャルケの布陣は前節と同じ3-5-2。とは言っても、ブルクシュタラーと並んでFWに入るカリジュリは左サイドへ下がることが多く、また左IHベンタレブもボランチの位置まで下がることが多くて、実質3-4-2-1の布陣となることが多い。

 16分、左IHベンタレブから中へパスを送り、右IHゴレツカが強烈なミドルシュート。ポストを叩く。シャルケはベンタレブがゲームをつくる。ヘルタも23分、右SBペカリークのパスカットから右SH原口、OHシュトッカーとつなぎ、左SHカルーが左に流すと、CFイビシェビッチが走り込む。しかしDFが先にクリアした。シャルケは25分、左IHベンタレブの縦パスからFWカリジュリのスルーパスに抜け出した右IHゴレツカがシュート。GKヤシュテインがナイスセーブ。続く右WBシェプフのCKにCBナウドがヘディングで合わせるが、枠は捉えられない。

 34分、右SH原口がドリブルで仕掛けてクロスを入れるが、DFがクリア。逆にその直後、シャルケもFWカリジュリが左サイドをドリブルで上がり、クロスにFWブルクシュタラーがシュート。わずかにポストの右に外した。右SH原口は36分にもドリブルで仕掛けて、DFを抜いて右にパス。FWイビシェビッチのキックはシュートだったか、クロスだったか。原口が右サイドを積極的に仕掛けていくが、中で合わない。クロスの精度ではなく、ヘルタの攻撃陣の動き。そしてシャルケの守備が堅い。

 それでも37分、ヘルタがシャルケ陣内に攻め込むが、はね返されてピッチの中央で左SHカルーがボールを持ったところを下がってきた右IHゴレツカに奪われ、左IHゴレツカのスルーパスにFWブルクシュタラーがシュート。前半のうちにシャルケが先制点を挙げた。

 後手に回ったヘルタは後半頭からOHシュトッカーを下げてダリダに代える。結果的にこの交代が失敗だったと思う。2分、シャルケはFWカリジュリの縦パスに左WBコラジナツが駆け上がり、クロスにFWブルクシュタラーがシュート。その後、シャルケが守りを固め、ヘルタは有効な攻撃を繰り出すことができない。10分、シャルケPA左手前からのFKを横に流し、CBナウドがミドルシュート。前節のバイエルン戦を思い出したが、シュートはポスト右に外れた。ヘルタも14分、左SHカルーのクロスに右SH原口が走り込むが、わずかに届かない。そして17分、左IHベンタレブからのパスをゴール正面で受けた右IHゴレツカが強烈なミドルシュート。これが決まり、シャルケが追加点を挙げた。

 25分、左SHカルーのスルーパスにCFイビシェビッチが抜け出しシュートを放つが、GKフェールマンがナイスセーブ。左SHカルーは28分、エスバインに交代する。29分にはOHダリダのサイドチェンジを右SBペカリークが落とし、左SHエスバインのスルーパスにペカリークが走り込んでシュート。だが枠を捉えられない。34分、OHダリダのFKにCBランクカンプがシュートを放つが、GKフェールマンがナイスセーブ。ヘルタのOHダリダは基本的にパサーでCFイビシェビッチから離れてボールを触ることが多い。だからこそ原口やカルーはイビシェビッチの近くでプレーする必要があるが、なかなかそういう場面が作れない。右SH原口も37分、シーバーに交代。その後は逆にシャルケが攻め込む場面が多くなり、そしてそのままタイムアップ。2-0でシャルケが勝利した。

 シャルケは遅まきながらようやくエンジンがかかってきた印象。早く内田も出場してチームの上昇に一役買いたい。一方、ヘルタははっきりと下り坂。原口は十分役割を果たしていると思うが、全体的に前への圧力が足りない。後半こそシュトッカーの運動量を生かして攻め込むべきところをダリダで勢いを消してしまった感じがする。それでも降格圏まで落ちることはないだろうから、模索しながら原口もさらにいろいろと学んでほしい。次はバイエルン戦。勝利は期待しないが、思い切ったプレーが観られるといいと思う。