とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J2リーグ第19節 アビスパ福岡対名古屋グランパス

 首位で迎えた第17節ホームのツエーゲン戦で逆転負けを喫してからアウェイ2連戦も敗戦して、何と3連敗。しかもいずれも先制しながらの逆転負け。このゲームでは押谷が厳しすぎるレッドカードをもらって、後半一人少なくなったとは言え、後半になってからの攻めの意識が低過ぎる。グランパスはいつもの4-4-2。玉田、八反田がケガのグランパスは右SHに押谷を起用。またCBも久しぶりにシャルレスが先発して、小林裕紀とコンビを組んだ。一方のアビスパウェリントンが累積で欠場。代わりにウィリアム・ポッピが先発。シャドーにはグランパスから移籍した松田力が控える。序盤、3-4-3の布陣で始まった。

 開始1分、FW松田のスルーパスにCFポッピがシュート。GK渋谷がセーブするが、松田のやる気を感じる。その後はいつものようにグランパスがパスを回して攻めていく。12分、CFシモビッチのポストプレーから右SH押谷が持ち上がり、左に流してFWシモビッチがクロス。DFのクリアを左SH和泉がミドルシュート。さらにDFのはね返りからCHワシントンがミドルシュートを放つ。そして14分、CB小林からのパスを左SB青木がダイレクトで縦へ。FW杉森が走り込み、クロスにFWシモビッチがDFを背負っての反転からシュート。ゴール左隅に決めた。グランパスが先制。その後もグランパスがパスを回して攻めていく。

 一方的に守る展開のアビスパは27分過ぎ位から4-4-2に布陣変更。それまで左CBを務めていた冨安をボランチに上げて三門と組み、山瀬を右SHに上げる。松田は左SH。それでも36分にはCB實藤のバックパスをFW杉森が奪い、GKと一対一。だがGK兼田の詰めが早く、かわした時にはコースが狭く、シュートはサイドネットにかかった。さらに38分には左SB青木のスローインからFWシモビッチがDFを背負ってシュート。GK兼田がナイスセーブ。いつもながら追加点が遠いグランパスアディショナルタイムにはPA手前でアビスパがFKを得るが、右SB駒野のFKは壁に当たって、GK渋谷がパンチングクリア。CB岩下のスローインをFW松田がフリックするが、CB實藤のシュートは枠を外した。前半は1-0。グランパスのリードで折り返した。

 後半は一進一退。アビスパも攻め込むが、グランパスの守備にはね返される。後半に入ってアビスパは冨安をアンカーに三門と山瀬をその前に置く4-3-3-とする。そして14分、右SH押谷のトラップが長くなったところをFWポッピが奪うと、押谷がスライディング。危険なタックルということで一発レッドカードを出されてしまう。やや厳しすぎたのではないか。これでゲームの様相は全く変わってしまった。

 16分、右SB駒野のクロスのはね返りをFWポッピがグラウンダーのミドルシュート。これはわずかにポストの左。17分、CH冨安がドリブルで持ち上がり、FWジウシーニョのポストから冨安がシュート。これもわずかに左に外れる。一人多くなったアビスパが攻めると、グランパスはDFラインが下がってしまう。20分、FWシモビッチに代えて永井を投入。杉森を変えるかと思ったが、杉森は右SHに残った。同じくアビスパもポッピ、ジウシーニョの両FWに代えて石津と坂田を投入する。

 26分、石津のCKはFW松田がフリックするが、ファーでDFがクリア。そして続く駒野のCKに石津がヘディングシュートを叩き込んだ。アビスパがついに同点に追い付いた。28分にはCB實藤がドリブルで持ち上がりミドルシュート。GK渋谷がナイスセーブで弾き出すが、グランパスは両SHが引いて、ボランチの左右が開いてしまう。直後にはCH三門がミドルシュート。これもGK渋谷がセーブした。

 33分、グランパスはCBシャルレスを櫛引に交代。シャルレスは前半から脇腹を痛めて倒れていた。交代時にタンカで運ばれるが、途中で折れてしまい、歩いて戻った。アビスパも34分、CH三門に代えてFW城後を投入。右SH坂田、左SH石津の4-4-2。そのままグランパスが守り切れればよかったのだが・・・。37分、FW永井がミドルシュートを放つが、これが後半初めてのシュート。あまりに守りに追われすぎた。そして38分、アビスパが左サイドでパスを回して右SH杉森、右SB宮原を引き出すと、左SB亀川の斜めのパスに走り込んだFW城後がフリー。余裕をもってシュートを決めて、ついにアビスパが逆転ゴールを挙げた。

 グランパスは39分、右SH杉森に代えて左SB内田。青木を左SHに上げて、和泉を右SHに回した。41分、左SH青木がミドルシュート。だが枠を捉えられない。そしてアディショナルタイム1分、左SH石津がFW松田の落としからミドルシュートをゴールに突き刺し、3点目。ダメ押し点を挙げてそのままタイムアップ。3-1。アビスパが見事な逆転勝利で首位をキープした。

 グランパスは3連敗。首位アビスパとの勝ち点差は6に広がり、順位も8位まで落ちてしまった。もうこれ以上負けられない。折り返しまで2試合。V・ファーレンベルマーレと引き続き上位チームとの対戦が続く。風間監督はここからどうやって立て直していくのか。次のホーム、V・ファーレン長崎とのゲームには絶対勝利が必要だ。