とんま天狗は雲の上

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W杯アジア最終予選グループB第10戦 サウジアラビア対日本

 オーストラリアに勝利してW杯出場は決めた日本。一方のサウジアラビアは勝てばW杯出場が決まる。負ければプレーオフ。6万人を超える観客の中、絶対に勝利が欲しいゲームだ。日本はオーストラリア戦で活躍した長谷部と乾が欠場したが、布陣はオーストラリア戦と同じ4-3-3。中盤は山口をアンカーに井手口と柴崎がIH。右FW本田、左FW原口、CF岡崎と攻撃陣は全員変えてきた。

 開始5分、左SHアルアビドのスルーパスに右SHアルシェハリが抜け出す。ここはCB吉田とCB昌子でクリアする。日本も直後の5分、左FW原口のドリブルから落としをCF岡崎がうまく拾って抜け出すが、シュートは討てず。サウジアラビアは前線の4人が自由にポジションをチェンジして、自在な攻撃を仕掛けてくる。11分、OHアルジャッサムのCKからCBオスマンがヘディングシュート。さらに12分、DFのフィードに走り込んだOHアルジャッサムの落としから右SHアルシェハリがシュートを放つ。

 序盤はサウジアラビアの速い攻撃に受け身に回った日本だったが、13分、左IH井手口がミドルシュートを放つと、17分には左SB長友。18分CF岡崎とミドルシュートを放っていく。しかしサウジアラビアの方が前への意識が高く、押し込んでくる。20分、CFアルサハラウィの突破に思わずCB吉田が足をかけて、イエローカードをもらった。

 クーリングタイムが取られた直後の33分、右IH柴崎のCKにCB昌子がヘディングシュート。だが、ライン上でDFがクリアする。日本はサウジアラビアにボールを持たせて、ショートカウンターを狙う戦い方。セットプレーも日本の大きな武器だが、このゲームではなかなかゴールが決まらない。40分、右IH柴崎のFKをGKムアイウフがパンチング。こぼれ球をCH山口がミドルシュートするが、GKムアイウフがファインセーブで弾き出した。逆に43分、右FW本田にCHオタイフがプレスをかけて奪うと、左SHアルアビドが縦につなぎ、OHアルジャッサムのスルーパスに駆け上がった左SBアルハルビがシュートを放つ。枠を外したが、サウジアラビアの攻撃陣に勢いがある。前半はスコアレスで折り返した。

 後半頭、日本は右FW本田に代えて浅野を投入。サウジアラビアもCFアルサハラウィに代えて左SHアルムワッラドを投入する。アルアビドをCFに上げる。4分、右IH柴崎のCKをCB吉田がヘディングで落とし、右SB酒井がシュート。しかしこれもDFがライン上でクリアする。その後はまたサウジアラビアがパスをつないで攻め込む展開。日本も8分、左IH井手口のスルーパスに左SB長友が上がって、クロスに左FW原口がシュート。しかしポスト右に外す。

 9分には右IH柴崎のCKからCF岡崎がヘディングシュート。GKムアイウフがナイスキャッチ。そしてGKのフィードに左SHアルムワッラドが左SB長友と競りながら抜け出す。シュート。しかしGK川島が左足で蹴りだした。スーパーセーブ。15分、左IH井手口のクロスにCF岡崎がヘディングシュート。しかしこれはポスト右に外す。そして18分、中盤でCHオタイフが前を向くと、日本の中盤の守備がルーズ。縦パスをCFアルアビドがスルーパス。左SHアルムワッラドが右足を振り抜くと、シュートはゴール右上に突き刺さった。サウジアラビアが先制点を挙げた。

 するとサウジアラビアが守備を固める。日本は22分、CF岡崎に代えて杉本を投入する。しかし暑さの前に次第に日本選手の足が止まり出す。24分、左SHアルムワッラドがミドルシュート。28分にはOHアルジャッサムの縦パスに左SHアルムワッラドが抜け出してシュート。GK川島がセーブする。サウジアラビアは32分、CBオサマ・ハウサウィに代えてモタズ・ハウサウィを投入する。日本は35分、柴崎に代えてFW久保を投入。4-4-2にして攻めていく。43分、CH山口のフィードに走り込んだ右SB酒井宏樹のクロスにFW久保がミドルシュート。しかしもう時間がない。サウジアラビアもうまく時間を使って、ゴールを許さない。そしてタイムアップ。0-1。W杯アジア最終予選の最終戦は敗戦で終わった。

 敗戦は残念だが、第9戦を早めに消化して、ホームで万全を期したサウジアラビアには、ある程度想定された結果。ホームのオーストラリア戦に勝利をして、W杯出場を決めておいてよかった。それにしても、今の日本の戦い方はゴールが決まらないと苦しい。そして大迫が不在で、前線で収まらず、攻撃に変化が乏しかった。本田の不調も大きい。大迫の代わりとなるポストプレーヤーがほしい。もしくは大迫が不在時の攻撃について構築していく必要がある。