とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第30節 サンフレッチェ広島対川崎フロンターレ

 前節、首位アントラーズに敗戦してまた降格圏内の16位に落ちてしまったサンフレッチェ。今節の相手は2位のフロンターレと、上位チームとの対戦が続く。対するフロンターレは前節、ベガルタ相手に2点リードされながら、後半37分からの3ゴールで逆転。だが、阿部と大島が負傷欠場の中、家長とエドゥアルド・ネットも出場停止となってしまった。このため谷口をボランチに上げてCBにはケガ明け久しぶりのエドゥアルド。両SHには若い三好と長谷川が並んだ。

 序盤から攻め込むフロンターレ。5分、CH森谷の縦パスをOH中村憲剛が落とし、森谷がミドルシュート。13分には左SH長谷川のクロスにCF小林がヘディングシュート。GK中林がファインセーブを見せる。序盤、押し込まれたサンフレッチェだったが、ホームサポーターの声援を受けて、降格圏脱出に向けての意欲が高い。15分、左SH柏のCKをCB水本がヘディングで落とし、左IH稲垣とCH森谷が競ってこぼれたボールにCF皆川がシュート。しかしGKチョンソンリョンがファインセーブで弾き返す。

 21分にはFKの流れからCH青山のクロスを右SHアンデルソン・ロペスが落とし、左IH稲垣がシュート。ネットを揺するが、ロペスの位置がオフサイドだった。それでもサンフレッチェが前半中盤以降、よく攻めていく。26分には右SB丹羽のクロスがゴール前を横切るが、左SH柏が届かない。29分、右IH森島がミドルシュート。さらに右SB丹羽のクロスに左IH稲垣がヘディングシュート。だがなかなかゴールが生まれない。

 33分、突如、GKチョンソンリョンが不調を訴え、GK新井に交代する。これでさらにサンフレッチェが優位に立つかと思ったら、フロンターレの方がまたペースを掴み出した。37分、左SB車屋のクロスに右SH三好がヘディングシュート。38分、OH中村憲剛から左に展開。左SH長谷川がさらに左に流して、左SB車屋のクロスにCH森谷が走り込む。だがGK中林がセーブ。そして40分、左SH長谷川の突破を右SB丹羽が倒したとしてファールを取られる。執拗に抗議する丹羽。これが少し集中力を削いだかもしれない。続く中村憲剛のFKをGK中林がキャッチミス。こぼしたボールをCBエドゥアルドが拾って、左に送り、CH谷口がシュート。ついにフロンターレが先制点を挙げた。

 さらにアディショナルタイム46分、OH中村憲剛の縦パスを受けた右SH三好が狙い澄ましたミドルシュート。これが決まり、フロンターレが追加点を挙げた。サンフレッチェアディショナルタイム48分、右SHアンデルソン・ロペスがミドルシュートを放つが、これはポストに弾かれる。両チームの勢いの差、運の違いを見る感じがした。

 サンフレッチェは後半頭から右SB丹羽に代えて椋原を投入。2分、フロンターレは右SBエウシーニョの縦パスからSH長谷川が中に送り、CF小林がシュート。DFブロックのはね返りをCH谷口がミドルシュートを放つが、わずかにバーの上。後半も序盤、フロンターレが攻めていく。7分にはミスパスをカットしたOH中村憲剛ミドルシュート。9分には右SH三好がミドルシュートを放つ。

 しかしサンフレッチェも反撃。10分、左SHアンデルソン・ロペスの縦パスから左SB高橋が走り込んで、クロスに右SH柏がヘディングシュート。ファーに流れたところにCF皆川。しかし合わせきれない。フロンターレは15分、左SH長谷川に代えて登里を投入。すると17分、その登里がミドルシュートを放つ。サンフレッチェもその直後、右SB椋原のクロスに右SH柏がスルーして、CF皆川がシュート。しかし枠を捉えられない。21分、左SH柏のドリブルから左SB高橋のクロスに左IH稲垣がヘディングシュート。だが、CBエドゥアルドがクリアした。ここでサンフレッチェは右IH森島に代えてFWパトリックを投入する。22分、柏のCKから左IH稲垣がヘディングシュート。しかしこれも枠を捉えられない。

 30分、フロンターレは右SH三好に代えて田坂を投入する。サンフレッチェは32分、左SB高橋のクロスにFWパトリックがヘディングシュート。36分、CH青山のクロスにFWパトリックがヘディングシュート。しかしゴールならず。そして39分にはCH青山の縦パスに走り込んだ左IH稲垣の足に右SH田坂の足が掛かったが、主審がファールを取らず。そして40分、GK新井のフィードにCF小林がCB水本と競り合いながら、一瞬の間にミドルシュート。これが決まり、フロンターレが3点目。ゲームを決めた。サンフレッチェは45分、CH青山がミドルシュートを放つが、結局、最後までゴールなし。3-0。フロンターレが快勝した。

 しかし内容的にはサンフレッチェもけっして負けてはいなかった。ファールの判定で主審と相性が悪く、シュートをポストに当てるなど運がなかった。しかし15位のヴァンフォーレも敗れたため、その差は勝ち点1のまま。次はレッズと厳しい相手が続くが、内容的にはよくなっているだけに何とか降格圏内を脱出したい。必死の戦いが続く。一方のフロンターレも首位アントラーズが敗戦して、これで首位の勝ち点差は2。残り4試合。逆転優勝も夢ではなくなった。悲願の初タイトルに向けて、フロンターレの勢いに目が離せない。