先週末から今週にかけて、世界各国で国際親善試合が行われている。ドイツはブラジルと戦って0-1。初戦はスペインと1-1で引き分けている。そのスペインはアルゼンチン相手に6-1という結果だが、アルゼンチンには何があったのか。アルゼンチンもその前のイタリア戦では2-0で勝利しているのに。日本の入るグループHでは、コロンビアがオーストラリアに0-0。ポーランドは韓国に3-2。各国もちゃんと日本対策をしている。そしてコロンビアが初戦に戦った相手がフランス。前半2点リードしたフランスを後半に逆転して勝利した。そのフランスは第2戦でロシアと対戦している。そのゲームをDAZNで観戦した。
ロシアは初戦、ブラジル相手に0-3と敗戦。開催国ロシアはW杯予選が免除され、各国はロシアのスタジアムを確認するためにも、対戦の申し込みが殺到しているという。先発陣を見るとCBにノイシュテッターの名前がある。内田篤人がシャルケにいた時にチームメイトだったノイシュテッター。今はフェネルバフチェに所属している。布陣は3-5-2。対するフランスは4-3-3。ムバッペのワントップに左右のFWはマルシャルとデンベレ。カンテをアンカーにラビオとポグバが前目に控える。CBはコシエルニとユムティティ。両SBは右パヴァール、左にリュカ・エルナンデスという先発。初戦のコロンビア戦で先発したジルーとグリーズマンはベンチで戦況を見守る。
序盤はフランスのペース。ロシアはしっかりと守備を固めてカウンターを狙う。14分、FWスモロフの戻しから右IHエロヒンがシュート。15分、左WBジルコフのスルーパスにCHジャゴエフが走り込み、戻しをFWスモロフがシュート。GKロリスがナイスセーブを見せる。序盤こそ攻め込んだフランスだったが、その後は停滞。なかなかうまくパスがつながらない。それでも27分、右IHポグバの縦パスをCHカンテが落とし、左FWマルシャルがシュート。しかしミスキックは右へのパスとなって、CFムバッペがシュート。GKルニョスがセーブする。
そして40分、CHカンテのボール奪取から攻め込んだフランスが、右IHポグバのスルーパスにFWムバッペが抜け出して、切り返してシュート。フランスが先制点を挙げた。44分にも右IHポグバから左に展開。左SBリュカ・エルナンデスのクロスをCFムバッペが前にトラップして走り込み、クロスに左FWマルシャルがシュート。GKルニョスがナイスセーブしたが、ムバッペの速さに驚いた。前半はフランスの1点リードで折り返した。
後半、ロシアは両WBを右スモルニコフ、左ラウシュに交代。ラウシュもケルンで先日まで大迫のチームメイトだった。ラウシュもロシア国籍だったのか。ちなみにラウシュは5歳でドイツに移住。ノイシュテッターも旧ソ連で生まれたが、サッカーを始めたのはドイツだった。ゲームは後半4分、右IHポグバがPA前でボールをキープすると、倒されて得たFKを自ら決めて、フランスが追加点を挙げた。
ロシアは9分、左IHにアントン・ミランチュクを投入。ゴロビンをアンカーに下げる。すると13分、左WBラウシュのCKのこぼれをFWスモロフがシュート。GKロリスがナイスセーブ。こぼれ球を右CBグラナトがシュートするも、ポスト右に外した。その直後、フランスはマルシャルに代えてCFグリーズマンを投入。ムバッペが左FWに回る。15分、CFグリーズマンのFKのこぼれをCBコシエルニがヘディングシュート。19分にはCFグリーズマンがドリブルで進み、右に流して、右FWデンベレのサイドチェンジに左FWムバッペがシュート。
21分、ロシアはFWアレクシー・ミランチュクに代えてザブロトニー。フランスもCHカンテをトリッソに交代する。すると23分、右WBスモルニコフの見事なクロスにFWスモロフが走り込みシュート。ロシアが1点を返す。フランスは27分、デンベレに代えてCFジルーを投入。グリーズマンを右FWに回す。だがロシアがペースを握って攻める。フランスは中盤が停滞し、なかなか攻めていけない。35分、ロシアはカウンターで攻め込み、FWスモロフがシュート。36分、フランスはCBユムティティに代えてキンペンベ、左IHラビオに代えてマテュイディを投入する。
すると38分、左IHマテュイディのドリブルから中でパスを受けた左FWムバッペが切り返してCBノイシュテッターをかわし、GKルニョスの股を抜くシュート。3-1。フランスが追加点を挙げる。ロシアは42分にもスモロフのミドルシュートと追いすがったが、最後はフランスの守備も崩れず、3-1。フランスが勝利した。
しかし内容的にはロシアもよくがんばった。特にスモロフの力強さは目に付いた。一方のフランスはグリーズマン中心のチーム作りをしているのかもしれない。ムバッペの速さはすばらしく、またカンテを中心とした守りも安定していたが、ポグバが浮いている印象。マルシャルに精彩がないのも心配。個々のメンバーはすごいだけにさらなる融合が課題か。日本もマリ戦、ウクライナ戦で課題が見えてきた。変に強豪とマッチメイクしなくてよかった。グループH各国の親善試合の状況なども分析して、納得のいくメンバー選考とチーム作りを進めてほしい。
