昨季終盤は7連勝するなど、いいサッカーを見せていたジェフ。しかし今季は序盤つまずいて、ここまで13位。それでも最近5試合は3勝1敗1分とだいぶ調子を取り戻してきた。一方、レノファは現在2位。霜田監督のもと、攻撃サッカー全開だ。お互いパスをつないで攻めるチーム同士、面白いサッカーを期待した。ジェフは指宿とラリベイという高さのある2トップに船山がトップ下。熊谷アンドリューをアンカーに矢田と山本真希が前目のIH。CBは増嶋と近藤。右SBにはサンフレッチェからレンタルの茶島に左SBにはV・ファーレンの高木琢也監督の息子、高木利弥が入る。対するレノファはオナイウ阿道のワントップにシャドーで高木大輔と小野瀬。三幸をアンカーに山下と池上が前目に構える逆三角形の中盤はジェフと同じだ。
お互いパスをつないで攻めていく。11分、左WG高木大輔のパスから左IH山下が反転してミドルシュート。ポスト左に外れたが、大卒新人の山下の動きがいい。攻めるジェフに対してレノファは高いプレスで対抗する。そして16分、左IH矢田から左に展開。左WB高木利弥のクロスにFW指宿が高いヘディングシュート。まずはジェフが先制ゴールを挙げた。
すぐにレノファも押し返す。17分、左IH山下のミドルシュートはGKロドリゲスがわずかに触ってバーを叩く。18分、右IH池上のFKもGKロドリゲスがファインセーブ。このゲーム、GKロドリゲスの再三のビッグセーブが光っていた。そしてカウンター。左IH矢田からのパスを左SB高木利弥がシュート。GK藤嶋がナイスセーブで弾き返したが、両チーム、GKは安定している。
レノファも22分、左IH山下の縦パスに左WG高木大輔が走り込んでシュート。だがGKロドリゲスがセーブ。25分には右SB前のスルーパスにCFオナイウが抜け出してシュートを放つが、左SB高木利弥がブロックした。さらに攻め続けるレノファは29分、CFオナイウがミドルシュート。31分にも左SB鳥養のクロスからCFオナイウがヘディングシュートを放つ。そして32分、GKロドリゲスのフィードを左WG高木大輔がすばやいダッシュでカットすると、CFオナイウを狙ったパスはDFがカットするが、右IH池上が奪ってCFオナイウへ。戻しを池上がスルーパス。右WB小野瀬が抜け出して、クロスにCFオナイウがシュート。レノファが同点に追い付いた。
35分には右SB茶島の横パスをCFオナイウがカット。右WB小野瀬がシュートを放つが、GKロドリゲスがナイスセーブした。すると38分、FW指宿から左に流し、左IH矢田がドリブル。クロスがDFにあたって浮いたところにFW指宿がドン！ヘディングシュート。GK藤嶋がセーブするが、はね返りを指宿が押し込む。再びジェフが突き放した。前半は2-1。ジェフのリードで折り返した。
後半も序盤はジェフに勢いがある。1分、右SB茶島のスルーパスにOH船山が抜け出してシュート。4分にもOH船山がミドルシュート。しかしレノファも負けていない。5分、左IH山下がミドルシュートを放つと、8分には左SB鳥養がドリブルでゴールに迫りシュート。GKロドリゲスがナイスセーブではね返す。ジェフも10分、右IH山本のスルーパスにFW指宿が走り込み、クロスにFWラリベイがシュート。続くCKにFW指宿がヘディングシュートを見舞う。
お互い互角に攻め合う面白い展開。12分、レノファが右IH池上から左に展開。左WG高木大輔のクロスにCFオナイウがヘディングシュート。14分には左WG高木大輔のクロスに右IH小野瀬が抜け出し、GKと一対一。だがシュートはGKロドリゲスがファインセーブを見せた。お互い攻め合って膠着状態の中、21分、ジェフは右IH山本真希に代えてサリーナス。レノファも左WG高木大輔に代えてFW岸田を投入。小野瀬を右IHに下げて、池上が左IH。山下をトップ下に上げて、ジェフと同じ4-3-1-2に布陣を変更する。するとリードするジェフは24分、FWラリベイに代えて右CB鳥海を投入。3バックにして守備を固める。さらに32分には右WB茶島がケガでゲリアを投入。35分、OH船山のCKにCB鳥海がヘディングシュート。左IH池上がライン上でクリア。さらに左IH矢田のクロスに左CB増嶋がシュート。だがGKロドリゲスがファインセーブ。ゴールを死守する。
何としても同点に追い付きたいレノファは37分、左SB鳥養に代えてOH大崎を投入。山下を左SBに下げる。そしてアディショナルタイム46分、左IH池上のサイドチェンジを右IH小野瀬がヘディングで折り返すと、FWオナイウがシュート。はね返りを左SB山下がシュート。さらにはね返りをOH大崎がシュート。だがバーにはね返される。さらに49分、右IH小野瀬から右に流すと、CH三幸が右サイドを駆け上がって、クロスに右SB前がヘディングシュート。これが決まり、ついにレノファが同点に追い付いた。両SBもゴール前まで上がる実質2バックの超攻撃的スタイルが実を結んだ。さらに50分には右IH小野瀬のクロスにOH大崎がシュート。だがこれはわずかにポストの左。勝ち越し点はならなかったが、レノファのアディショナルタイムの攻撃は迫力があった。結局2-2。ゲームはドローに終わった。
しかしお互い攻め合う非常に面白いゲーム。昨季に観たジェフの攻撃力も完全に戻ってきた。そして指宿とラリベイの強さと高さのある2トップは脅威。左SB高木利弥の積極的な攻めの姿勢も印象に残った。一方のレノファもゲーム全体としてはジェフに押され気味だったが、終盤の勢いは見応えがあった。両チームの活躍は今後、要注目だ。
