とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

国際親善試合 ベルギー対ポルトガル

 日本が先日ガーナと対戦したように、W杯に出場する各国も今、色々な国と親善試合を戦っている。DAZNでベルギーとポルトガルのゲームを中継していたので観戦した。ベルギーはルカクをワントップに左WGアザール、右WGメルテンス。デブルイネとムサ・デンベレが中盤を支え、右WBムニエ、左WBカラスコ。DCBはコンパニ―を中央にフェルトンゲンとアルデルウェイレルト。GKにはクルトワ。ほぼベストメンバーだ。一方のポルトガルは、クリスティアーノ・ロナウドは欠場で、ゲデスとジェイソン・マルティンスの2トップ。トップ下にベルナルド・シウバが入り、中盤はウィリアム・カルバーニョをアンカーにジョアン・モウチーニョジョアン・マリオのIH。右SBセドリック、左SBゲレイロ。CBはペペとフォンテ。GKはベトとこちらは戦力を試す意図が見える。

 2分、ベルギーが右WBムニエの縦パスに右WGメルテンスが走り込み、クロスにCFルカクとCBペペが競って、流れたところを左WBカラスコが折り返して、ルカクがバックヘッド。まずはベルギーがその攻撃性を見せつける。すると3分、ポルトガルもOHベルナルド・シウバのクロスにFWゲデスがミドルシュートクリスティアーノ・ロナウドがいなくても、ポルトガルの選手の個人能力は高い。

 ゲームは左WGアザールのドリブル、CHデブルイネの正確なロングパスなどでベルギーが主導権を握る。右WBムニエの積極的なクロスも特長的。だがポルトガルもしばらくすると中盤をジョアン・モウチーニョとウィリアム・カルバーニョのダブルボランチにして、ジョアン・マリオが左SHに出て、ベルナルド・シウバが右SHに入る4-4-2の布陣にして、次第にペースを取り戻す。24分にはCHモウチーニョミドルシュートをGKクルトワがナイスセーブ。

 ベルギーも31分、左WBカラスコのドリブルから、左WGアザールのスルーパスカラスコが抜け出して、切り返しからシュート。サイドネットを揺するが、左右のWBの攻撃力は高い。加えて、CHデブルイネが中盤深い位置から狭いスペースを抜く正確無比なロングパスで局面を展開し、決定的なチャンスを演出する。

 ポルトガルも34分、右SHベルナルド・シウバが中へドリブル。切り返しからミドルシュートを放つ。37分には左SBゲレイロがブレ球のミドルシュート。GKクルトワがナイスセーブ。40分、FWジェイソン・マルティンスのクロスにFWゲデスがヘディングシュート。42分、右SHベルナルド・シウバのミドルシュート。44分、FWゲデスのスルーパスにFWマルティンスミドルシュートアディショナルタイムにも右SHベルナルド・シウバの落としからFWゲデスがミドルシュートポルトガルが攻めていく。だが結局、ベルギーのゴールは開けず。前半はスコアレスで折り返した。

 後半に入ると、ベルギーが先発から4人を交代させる。CFベンテケ、左WBシャドリ、右WGヤヌザイ、CHフェライニ。この時点で23人の代表を発表していなかったベルギー。当落線上の選手たちに奮起を促す起用か、それとも最終確認か。後半に入るとポルトガルのFWジェイソン・マルティンスのドリブルにいっそうの迫力が加わる。一方、ベルギーも選手が変わって元気を取り戻し、後半序盤はまた攻勢に出る。10分、CBアルデルウェイレルトのクロスをCHフェライニが落とし、CBフェルトンゲンが切り返しでDFをかわしてシュート。GKベトがファインセーブを見せる。16分には左WBアザールのドリブル。DFがファールでしか止められない。

 10分、ベルギーはCBコンパニーに代えてボヤタ。コンパニーは内転筋を痛めたようで、不安が走ったが、とりあえず代表メンバーには選出された。ポルトガルは17分、右SHベルナルド・シウバのスルーパスにFWゲデスが走り込み、クロスにFWマルティンスがシュート。これは大きくふかしてしまった。そして18分、FWジェイソン・マルティンスに代えてクアレスマを投入。しかしマルティンスはよくその好調ぶりをアピールした。

 19分、ベルギーは左WGアザールがシュートチャンスを覗いながら中へドリブル。右へ流して右WBムニエがミドルシュート。GKベトがナイスセーブしたが、やはりアザールのドリブルは怖い。その後、ポルトガルは27分、左SHジョアン・マリオに代えてマヌエル・フェルナンデス。33分には右SHベルナルド・シウバに代えてアンドレ・シウバを投入。布陣はたぶん4-3-3。アンドレ・シウバのワントップに右WGクアレスマ、左WBゲデス。マヌエル・フェルナンデスは右IHに入った。一方、ベルギーも35分、エデン・アザールに代えて実弟トルガン・アザールを投入。43分、右WGヤヌザイミドルシュート。45分、CHデブルイネのFKにCBフェルトンゲンとボヤタが飛び込むが、いずれも届かず。だがデブルイネのFKはすごい。結局このままタイムアップ。W杯前調整のゲームはスコアレスで終わった。

 結局、その後のメンバー発表では後半からCFに入ったベンテケが選考漏れした以外は出場した選手は選考された。用具搬入に関する情報漏洩から選考漏れが噂されたヤヌザイは、このゲームでのプレーぶりが認められたか、無事選考された。よかったね。それにしてもやはりベルギーは強い。アザールとデブルイネは別格だ。問題はルカクの決定力かな。グループリーグの強敵イングランドは第3戦だけに、これから少しずつ調子を上げていくのだろう。一方のポルトガルは、これでクリスティアーノ・ロナウドが加わると、まったく別のチームになってしまうかもしれないが、個人の能力の高さはこのゲームでもよくわかった。ポルトガルは初戦がスペイン。ここで少しでも勝ち点を奪えれば、その後はモロッコ、イランだから、余裕をもって戦える。その意味でも既にある程度は追い込んでいるように見えた。どちらも決勝トーナメントに勝ち上がって当然のチーム。その後、どこまで這い上がっていくか。特にベルギーは優勝候補としての可能性を見せてくれたゲームだった。まあ親善試合だけにお互い緩かったけどね。