とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯準決勝 フランス対ベルギー

 W杯も残すところ、あと4試合。ついに準決勝となった。ここまで4勝1分、無敗のフランスに、5連勝のベルギー。フランスはエムバペが衝撃的なW杯デビューを飾ったが、準々決勝ではグリーズマンが活躍。余裕でウルグアイをかわした。一方のベルギーは準々決勝ではブラジルをよく研究した4バックの布陣。デブルイネが見事なミドルシュートを披露して、実力を見せつけた。このゲームではムニエが出場停止で代わってシャドリを右SBに起用。守る場面では、デンベレをアンカーに左IHフェライニ、右IHヴィッツェルが入る4-3-3の布陣。だが攻める時はシャドリが高く上がって3-4-2。アザールが左WBに下がって、ワイドに広く攻めていく。

 序盤はフランスが攻め込んだが、すぐにベルギーが押し返す。ともにカウンターが鋭く、それをお互い警戒して守る互角の戦い。13分、フランスが右IHポグバのスルーパスに右FWエムバペが走り込む。速い。だがGKクルトワがセーブ。ベルギーも15分、FWデブルイネから左WBアザールミドルシュートを放っていく。18分、フランスの左IHマテュイディミドルシュートを放てば、ベルギーも19分、左WBアザールがカットインからミドルシュート。CBヴァランのヘディングのクリアはあわやバーの上。20分にもFWデブルイネのスルーパスにFWルカクが走り込むが、GKロリスがセーブ。さらに21分、右WBシャドリのCKを左IHフェライニが落とし、CBアルデルウェイレルトがミドルシュート。だがGKロリスがファインセーブ。さらに23分、CBユムティティのフィードにCFジルーが足を伸ばしてシュート。だがポスト右に外す。

 お互い一瞬も目を離せない緊迫した戦いが続く。31分、右SBパバールのクロスにCFジルーがヘディングシュート。30分過ぎて、ややフランスが攻勢をかけてくる。33分にはFWグリーズマンミドルシュート。34分、左FWグリーズマンの縦パスを右FWエムバペが落とし、CFジルーがシュート。だが枠を捉えられない。ジルーにW杯で未だゴールがない。39分、右FWエムバペのスルーパスに右SBパバールが走り込み、シュート。だがGKクルトワがファインセーブ。前半はスコアレスで折り返した。

 後半2分、ベルギーは右IHヴィッツェルのアーリークロスにFWルカクがヘディングシュート。だがこれも枠を捉えられない。ルカクも決勝トーナメントに入ってゴールがない。そして6分、左SBエルナンデスの縦パスに左IHマテュイディが走り込み、中へのパスをCFジルーが反転してシュート。これはCBコンパニーがブロックする。続くCKをグリーズマンが蹴ると、ニアでユムティティがヘディングシュート。これが決まり、ついにフランスが先制点を挙げた。

 11分にもCBヴァランの縦パスを右FWエムバペが落とし、右IHポグバの縦パスにエムバペが走り込む。クロスを左IHマテュイディがシュート。しかしCBアルデルウェイレルトがナイスブロック。続く流れから、右FWエムバペがヒールでスルーパス。CFジルーが抜け出しシュートを放つも、CHデンベレが足を伸ばしてブロック。ギリギリの攻防が続く。その後もフランスがパスを回してペースをつかむが、無理に攻めることはしない。

 するとベルギーは15分、CHデンベレに代えて右FWメルテンスを投入する。ヴィッツェルがアンカーに下がり、デブルイネが右IHか。右FWメルテンスはボールを持つと早めにアーリークロスを入れていく。20分、右FWメルテンスのクロスにFWルカクが走り込むが、GKロリスがパンチングでクリア。さらにもう一度、右FWメルテンスのクロスから左IHフェライニがヘディングシュートを放つが、ポスト右に外した。一方、フランスはしっかりした守りからカウンター。22分、右FWエムバペがドリブルで前に運び、左へのサイドチェンジを左FWグリーズマンが落として、CFジルーがシュート。だがこれも大きくふかしてしまう。

 この時間辺りからフェライニが最前線に構えてゴールを狙う。だがフランスのDF陣もよくはね返して、決定機を作らせない。31分、CHデブルイネのミドルシュートも枠を外す。35分、ベルギーはフェライニに代えて左WBカラスコを投入。36分、左FWアザールがドリブル。CFルカクとのワンツーでさらに仕掛けていくが、左IHマテュイディがブロック。こぼれ球をCHヴィッツェルがミドルシュート。しかしGKロリスがファインセーブ。

 フランスは40分、守備に奔走して運動量の落ちたCFジルーに代えて右IHヌゾンジを投入する。ポグバをOHに上げる。さらに41分にはアザールとの交錯で痛めた左IHマテュイディに代えてトリッソを投入。マテュイディも守備に攻撃によく動いて勝利に貢献した。ベルギーもアディショナルタイム46分に、右WBシャドリに代えてFWバチュアイ。アディショナルタイムは6分間。エムバペが、ポグバが、グリーズマンが、時間を使う。48分にはCHカンテのパスカットからOHポグバが縦に走って、横パスにFWグリーズマンミドルシュート。だがGKクルトワがナイスセーブ。51分にもOHポグバの横パスから左IHトリッソがミドルシュートを放つが、これもGKクルトワがナイスセーブ。しかしここでタイムアップ。フランスが虎の子の先制点を最後まで守り切って、1-0。フランスが2006年ドイツ大会以来の決勝戦進出を決めた。

 フランスは強かった。準々決勝ではCBヴァラン。このゲームではユムティティ。そしてグリーズマンやエムバペもしっかり活躍すると、ジルーもゴールこそないものの守備面での貢献は高い。そしてマテュイディ、ポグバ、カンテ。中盤も全員がそれぞれ光っている。そしてマイゲーム魅せるGKロリスのファインセーブ。実にバランスが取れている。日替わりでヒーローが生まれる。決勝の相手はクロアチアイングランドか、まだわからないが、どちらにせよフランスが最も優勝に近いような気がする。次はどんなサッカーで誰が活躍するのか。今から楽しみだ。