とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第24節 名古屋グランパス対浦和レッズ

 5連勝と快調に勝利を重ね、降格圏内を脱出したグランパス。第24節の相手は、中断明け早々のゲームで完敗したレッズ。だがその時とはメンバーがまるで違う。今節は天皇杯でレッドカードをもらってCB中谷が出場停止。代わりに新井が先発したが、あとはいつもと同じ。ジョーも出場停止から復帰して先発した。対するレッズは海外移籍した遠藤に代わって岩波が右CBで先発。柏木はベンチにも入らず、代わって長澤がボランチで先発。左シャドーに入るファブリシオが加入後ゴールを重ねており、少し怖い。

 すると開始直後からレッズが圧倒的に攻めてきた。1分、右FW武藤の縦パスに右WB橋岡が駆け上がり、クロスにCF興梠がシュート。ふかしてくれた。2分にも右FW武藤の縦パスに走り込んだCF興梠が落とし、武藤がシュート。GKランゲラックがナイスセーブするも、こぼしたボールのクリアをCF興梠が拾いミドルシュート。これも枠を外してくれた。グランパスはキックオフ直後で集中力を欠いていたか。それでも6分、CB丸山からの長いスルーパスにFWジョーが走り込み、クロスにFWシャビエルがシュート。何と!まるでDFクリアのように上に蹴り上げてしまった。シャビエルもまたボーっとしてるんじゃないよ!

 と、お互い決定機を逃した後は、グランパスがパスをつないで攻めていく展開になっていく。ところが22分、左サイドのスローインを受けたCF興梠がCB新井を背負ってうまくターンし抜け出すと、クロスにCH小林がヘディングシュート。いや、クリアミス。オウンゴールを突き刺してしまった。レッズに先制点を献上してしまった。しかしこのところ好調のグランパスは先制点を与えても動じない。そして29分、右SB宮原のフィードをCB槇野がヘディングでクリアするが、FWジョーが受けて縦パス。右SH前田がCBマウリシオをかわして切れ込むと、クロスのこぼれ球に宮澤が走り込む。足を出して倒してしまうマウリシオ。PK。これをジョーが狙うが、GK西川がナイスセーブ。しかしそこに走り込む左SH玉田。シュートを蹴り込んでグランパスが同点に追い付いた。最近の玉田の動きはキレがある。

 するとゲームはすっかりグランパスのペース。34分、FWジョーがCB岩波に倒されて得たFKを狙うのは左SH玉田。しかし壁に当たってCK。これをFWシャビエルが蹴ると、ファーサイドに流れたボールを左SB金井がクロス。FWジョーが競り合いながらヘディングシュートするも、枠は捉えられなかった。そして44分、ピッチのレッズサイド中盤位の位置で、FWシャビエルのボールキープをCB槇野が後ろから圧力をかけて倒す。すると西村主審がFKの判定。お互い押し合い、引っ張り合っていたとCB槇野が抗議するが、受け入れられず。しかしこうした判定の後はありがちな展開。シャビエルの蹴ったFKにFWジョーが高いヘディングシュート。グランパスが勝ち越し点を挙げた。前半は2-1、グランパスのリードで折り返した。

 後半も序盤はレッズが積極的に攻めてくる。後半1分、CBマウリシオが持ち上がってミドルシュートを放つ。グランパスも5分、左SH玉田がCHエドゥアルド・ネットとのパス交換から落としのパスをFWシャビエルがミドルシュート。DFブロックのこぼれ球を今度はFWジョーミドルシュートを放つが、枠を外す。しかし前線の積極的な姿勢は脅威だ。レッズも7分、CHエドゥアルド・ネットからCH長澤がボールを奪い、縦パスから左FWファブリシオがシュートを放つが、枠を捉えられない。後半はレッズが攻めていくが、グランパスは落ち着いて対応。レッズの焦りを感じる。もっとも1点を取られれば同点。そんなに落ち着いていて大丈夫かなと負け癖が直らない。

 21分、レッズはCF興梠と右CB岩波を下げて、荻原とCB阿部を投入。阿部を中央に置いて、マウリシオを右CB。またファブリシオをCFに上げて、荻原を左FWシャドーに置く。一方、グランパスも17分、前半からよく動いていた玉田に代えて和泉。さらに23分、ケガが心配なCHエドゥアルド・ネットに代えて相馬を投入。相馬が左SH、和泉がCH。すると直後の25分、CB丸山のフィードに左SH相馬がぎりぎりのタイミングで駆け上がり、さらにラインぎりぎりで追い付いてクロス。ニアにFWシャビエルが走り込んでDFを惹きつけて、中央からFWジョーがジャンピングボレーシュート。これが決まり、グランパスが3-1と突き放した。相馬もすごい。ジョーはもっとすごい。

 レッズは28分、左WB宇賀神に代えて左FW李忠成を投入。荻原を左WBに下げる。33分には左FW李のミドルシュートがCB新井に当たり、大きく逸れたところをGKランゲラックがぎりぎりに飛び込んでCKにせずに生かす。これで場内が沸き立った直後の34分、GKランゲラックから右SB宮原に渡り、さらにCH和泉がドリブルで上がる。FWジョーが受けて左に展開すると、左SH相馬が切り返しからクロス。これにFWジョーがCB槇野の裏に走り込んでダイレクトボレーでゴールに叩き込んだ。グランパス4点目。そしてジョーハットトリック完成。

 その後は36分、CBマウリシオのFKはGKランゲラックの正面。40分、左FW李のミドルシュートは枠の外。45分、右FW武藤のスルーパスに走り込んだ左WB荻原だったが、GKをかわして右へ行きすぎて、シュートはGKランゲラックがファインセーブ。続く武藤のCKからCBマウリシオが折り返したボールをFW李がヘディングシュートするも、枠を捉えられず。グランパスアディショナルタイム48分、左SH相馬がFKをニアに蹴り込むが、GK西川がファインセーブ。結局このままタイムアップ。4-1。グランパスが快勝した。

 強い! ジョーが帰ってきて、さっそくのハットトリック。先制点にも動じることなく逆転しての大勝。今のグランパスはJ1の中で最も強いのではないか。これで順位も一つ上げて13位。まだ降格圏内まで勝ち点差3とけっして油断できる状況ではないが、このまま中位以上まで行ってくれると信じている。まずは次のジュビロ戦も勝利して、チリ、コスタリカとの代表戦を気楽に観戦しよう。その間に小林とエドゥアルド・ネットが万全になってくれるといいのだけれど。