とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第29節 鹿島アントラーズ対川崎フロンターレ

 前日、2位のサンフレッチェが敗戦した。前節首位に立ったフロンターレだが、今節の相手はリーグ戦3連勝で3位に上がってきたアントラーズ。ミッドウィークのACLでは2点ビハインドからの劇的逆転勝利を挙げ、公式戦は7連勝中だ。ACLからは内田と永木を代えただけ。右SBに安西、CHにはレオシルバが入って、左SHは安倍裕葵が入った。対するフロンターレは家長が累積で欠場。阿部浩之が右SHに入り、登里が左SH。中村憲剛をトップ下に置いて、ボランチは大島と守田で組む。

 序盤からフロンターレがパスをつないで攻めていく。8分、OH中村憲剛から右に展開。右SBエウシーニョのクロスにCF小林悠が走り込んで足先でシュートを放つが、左ポストに当たった。フロンターレが攻めるが、アントラーズもしっかりと守る。読みがよく、フロンターレもなかなか思うようには攻められない。19分、右SBエウシーニョスローインをCF小林がヘディングで落とし、右SH阿部がミドルシュート。だがCBチョンスンヒョンがブロックする。23分にはOH中村憲剛のFKにCB奈良がヘディングシュート。枠を捉えることはできない。

 台風の影響か、暑さがぶり返し、25分位でクーリングブレイクが取られた。するとそれを機にアントラーズがペースをつかむ。だがフロンターレも守りも堅い。すると38分、右SBエウシーニョのクロスを受けたCF小林がCBチョンスンヒョンを背負いながら前を向く。たまらず倒すチョンスンヒョン。PKは小林が蹴る。前節のベルマーレ戦ではPKを正面に蹴って、微動だにしなかったGK秋元にキャッチされた小林。GKクォンスンテとの間合いの取り合い。今度は右サイドを狙ったが、読んでいたGKクォンスンテが弾き出す。またもPK失敗。

 42分、FW鈴木優磨のミドルシュートがバーの上を越えた。これがアントラーズの初シュートか? アディショナルタイムにはCH守田のバックパスをFWセルジーニョが奪ってそのままドリブル。右に流して、CHレオシルバがシュートを放つが、GKチョンソンリョンがキャッチする。50分、CHレオシルバのFKにCB犬飼がバックヘッドも枠は捉えられず。前半はスコアレスのまま折り返した。

 後半1分、キックオフから攻め込んだアントラーズが、左SH安倍裕葵のクロスにFWセルジーニョがヘディングシュートを放つ。8分にはCH守田の縦パスを右SB安西がカット。右SH遠藤の縦パスにFWセルジーニョが抜け出して、クロスのこぼれを右SB安西が落として、CH三竿がシュート。しかしDFにブロックされた。10分にもCHレオシルバの縦パスのこぼれを右SH遠藤がミドルシュート。CB谷口の手に当たったが、村上主審はPKを取らない。

 アントラーズは14分、左SH安倍に代えて土居を投入する。フロンターレも21分、CH守田に代えてFW知念を投入。中村憲剛をCHに下げて、4-4-2の布陣。中村が中盤でボールを捌くようになり、フロンターレがペースを握り出す。24分にはCH中村のクロスに右SH阿部浩之がヘディングシュート。しかしGKクォンスンテがナイスセーブを見せる。

 するとアントラーズも33分、右SH遠藤を下げて、右SB内田を投入する。安西を右SHに上げる。ACLでも活躍した内田の投入で、再びアントラーズが元気づく。お互い互角の攻防を展開する。37分にはCF小林の負傷で左SH長谷川を投入。40分には左SH登里に代えてFW鈴木雄斗を投入する。アントラーズも38分、FWセルジーニョに代えて左SH永木を投入。土居をFWに上げる。アディショナルタイムアントラーズが連続してCKを奪い、攻め立てる。46分にはFW土居がカウンターで抜け出そうとしたところを、右SH阿部浩之が止めて、2枚目のイエローカードで退場を余儀なくされる。結局最後までお互い攻守が入れ替わる拮抗した戦いを見せてもらったが、最後までお互いゴールは許さず。スコアレスドローで終わった。

 いいゲームだった。アントラーズが勝利すれば、アントラーズにもリーグ優勝の可能性が多少でも見えてくるかと思ったが、フロンターレも耐え抜いた。耐え抜いたと言えば、アントラーズの選手の気持ちの入った姿勢がこのドローを引き込んだのかもしれない。ここに来て強かったアントラーズが戻ってきた。Jリーグは厳しいかもしれないが、まだ天皇杯ルヴァン杯も勝ち残って、4冠の可能性は残されている。とは言ってもACLは別格。この勢いのまま、ACL準決勝第2レグを勝ち上がり、中東勢との決勝戦にも勝利したい。