とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第33節 サンフレッチェ広島対名古屋グランパス

 Jリーグも残り2試合。グランパスは前節エスパルスに敗戦して16位。17位レイソルとの勝ち点差は4。グランパスが勝つか、レイソルが負ければ、自動降格からは免れる。だが降格(J1参入)プレーオフから脱するためには同じ勝ち点ながら得失点差で上位にあるベルマーレサガンを勝ち点で上回る必要がある。今節の相手は2位サンフレッチェ。5連敗中とは言え、今季で引退する森崎和幸のホームラストゲームでもあり、サンフレッチェにも意地がある。簡単なゲームではない。

 グランパスは今節も3-4-3の布陣。和泉が左CBに入って、左WB秋山、右WB相馬。玉田とシャビエルがシャドーに入る。一方、サンフレッチェはパトリックが累積出場停止でティーラシンがワントップに入った。馬渡が左SHに入り、川辺がトップ下、柏が右SHに回る。また青山と水本もベンチスタート。柴崎が下がって稲垣とダブルボランチを組み、CBは野上と千葉が先発した。

 前半序盤はグランパスが攻めていく。2分、右WB相馬のクロスにCFジョーがシュート。だが枠を外す。サンフレッチェも8分、CKのクリアを右SH柏が拾ってクロスを入れると、CB千葉がフリックしたファーサイドからCFティーラシンがシュート。DFがブロックした。するとその後はサンフレッチェが攻めていく。10分には右WB相馬から右SB和田が奪い、ミドルシュートを放つ。

 グランパスも12分、右WB相馬のクロスをCFジョーがヘディングで落とし、CHエドゥアルド・ネットがミドルシュートを放つ。サンフレッチェは15分、右SH柏がパスカットからドリブル。左に流して、左SH馬渡のクロスにCFティーラシンがボレーシュート。だが当たり損ね。GKランゲラックがセーブする。26分には左SB佐々木のスルーパスにCFティーラシンが抜け出しシュート。だがこれもDFがブロックした。グランパスも31分、左CB和泉のクロスにCFジョーがヘディングシュート。枠は捉えられない。サンフレッチェが組織で攻めるのに対して、グランパスは個人能力に任せたサッカーのように見せる。シュートチャンスも少ない。

 そして36分、左WB秋山から右SH柏がボールを奪うと、右に流して、右SB和田がクロスにCFティーラシンがヘディングシュート。GKランゲラックがナイスセーブするが、はね返りを右SH柏が押し込み、サンフレッチェが先制点を挙げた。オフサイドにも見えたが、ティーラシンをフリーにしており、完全に崩された。しかし39分、中盤右サイドからのFKをCHエドゥアルド・ネットが蹴ると、CFジョーが胸で落とし、CH小林がドリブルからクロス。CFジョーが胸トラップで切り返してシュートを放つと、ゴール右サイドに突き刺さった。グランパスがすぐに同点に追い付いた。

 サンフレッチェも41分、OH川辺から右に展開。右SH柏のパスに右SB和田が内側を駆け上がり、クロスに左SH馬渡がボレーシュート。しかしGKランゲラックがキャッチ。そして44分、CB丸山のフィードのクリアを右WG玉田が拾い、ヒールの落としを左CB和泉がドリブル。左WBシャビエルの落としを受けた、CH小林がミドルシュートを放つと、右SB和田のヘディングに当たってそのままゴールに飛び込んだ。グランパスが前半のうちに勝ち越した。内容的にはサンフレッチェもけっして悪くはなかったが、ジョーの個人技が光った前半だった。

 すると後半はサンフレッチェが積極的に前からパスを回して攻めてくる。しかしグランパスも守備は堅い。なかなかチャンスを作れない中で、15分過ぎ、サンフレッチェは柏を左SHに移し、川辺を右SH。馬渡をFWに上げる4-4-2に変更した。19分には右SH川辺を下げてCH森崎和幸を投入。柴崎を右SHに上げる。柏は左SHに戻す。しかし20分、グランパスは右WB相馬のドリブルから左に流して、CFジョーが強烈なシュートを放つ。GK林がナイスセーブで弾き出した。

 22分、左SH柏から左に流し、左SB佐々木のクロスから左SH柏がシュート。GKランゲラックがキャッチ。24分、CB野上のフィードをFWティーラシンが落とし、右SH柴崎がスルーパス。FW馬渡が走り込むが、わずかに届かない。25分、CH森崎の縦パスをFWティーラシンが受けてスルーパス。左SH柏が抜け出してシュートを放つが、GKランゲラックがナイスセーブ。森崎和幸は今年で引退するが、彼が入ると中盤から前に縦パスが入って、サンフレッチェがチャンスをつかんでいく。

 28分、グランパスは左WB秋山に代えて前田を投入。サンフレッチェは30分、CH稲垣に代えて右SH東、35分には柴崎を下げてCH青山を投入した。攻めるサンフレッチェグランパスは37分、玉田に代えて左CB新井を投入。和泉を左WBに上げ、前田を左WGに上げる。その後もサンフレッチェが攻める展開が続く。42分には佐々木をFWに上げて、馬渡を右SHに回し、東を左SBに下げる。アディショナルタイム1分、左SB東がミドルシュートを放つが、ポストの左。45+3分、左SB東のミドルシュートは右WB相馬がブロックする。さらに45+4分にはFW馬渡がミドルシュート。だがこれも枠を捉えられない。そしてタイムアップ。2-1。グランパスが何とか前半のゴールを守り切って、2-1。2試合ぶりの勝利を挙げた。

 これで自動降格からは逃れることができた。だが、14位のベルマーレ、15位のサガンも共に勝利して順位は16位のまま変わらない。最終節は14位ベルマーレとの対戦。15位サガンの結果にも左右されるが、得失点差があるので絶対勝利がほしい。最後の最後までギリギリの戦いが続く。