いよいよ来週にはJリーグが開幕する。その前に昨季Jリーグ王者と天皇杯王者が戦うフジゼロックススーパー杯。今季はJリーグの各チームとも積極的な補強に動いた。中でもレッズは杉本や山中など若い日本代表選手を獲得。今季はどんなサッカーをするのか、興味がある。一方のフロンターレもロンドン五輪ブラジル代表のレアンドロ・ダミアンが注目を集めている。フロンターレはそのダミアンがCFで先発出場。中村憲剛をトップ下に置いて、小林悠が右SH、家長が左SH。ボランチは守田と大島。そしてエルシーニョが抜けた右SBには新加入マギーニョが先発した。対するレッズは3-5-2の布陣。興梠と杉本の2トップの下に柏木と長澤が並び、新加入エヴェルトンがアンカーに据わる。DF陣はほぼ昨季と同じ。
開始6分、CFレアンドロ・ダミアンが倒されて得たFKをOH中村憲剛が蹴ると、右SH小林がヘディングシュート。序盤からフロンターレがパスをつないで攻めていく。16分には左SH家長のドリブルから、CFダミアンがつなぎ、CH守田がミドルシュート。レッズもようやく21分、左IH柏木のCKのクリアを右IH長澤がミドルシュート。24分には柏木のFKからCB槙野がヘディングシュートを放つが、これはオフサイド。
しかしレッズはFWにほとんどボールが入らない。柏木がボールを触る場面も少ない。フロンターレはCH守田が中盤でよく効いており、プレスも早く、攻守の切り替えも早い。25分にはCH守田がドリブルで運び、右に流して、右SH小林のクロスにCFダミアンが飛び込む。が、わずかに届かない。30分にはCB谷口の縦パスをCFダミアンが落とし、右SH小林がシュート。さらに32分、左SH家長のドリブルを右IH長澤がファールで止めると、OH中村憲剛のFKを左SB車屋がヘディングで落とし、CB谷口がシュート。ネットを揺らしたが、これは谷口がオフサイドだった。
38分にはCH大島から右に展開。右SH小林のクロスにCFレアンドロ・ダミアンがヘディングシュートを放つが、これもオフサイド。結局、前半はスコアレスで終わったが、内容的にはフロンターレが圧倒している。このゲームのレギュレーションは5人まで選手交代が可能。ということで、レッズは後半頭に、FW杉本に代えてアンドリュー・ナバウト、CHエヴェルトンに代えて阿部勇樹を投入した。
4分、右SH小林から右に展開。右SBマギーニョのクロスにCFダミアンがミドルシュート。左WB宇賀神がスライディング・ブロックした。5分にはCFダミアンの落としから右SH小林がミドルシュート。わずかに左に外したが、ダミアンはもうすっかりチームになじんで、貴重なピースになっている。そして7分、左SH家長がフワッとしたクロスを入れると、CFダミアンが落として、OH中村がトラップ。DFがクリアしたボールをCFレアンドロ・ダミアンが見逃さず、ボレーシュート。フロンターレが先制点を挙げた。
その後もフロンターレの攻守の切り替えが早い。なかなか攻めていけないレッズは21分、橋岡に代えて左WB山中を投入。宇賀神を右WBへ回す。長澤も柴戸に交代した。何とか反撃をしようと交代選手が積極的に仕掛けていく。しかしフロンターレも25分、右SBマギーニョに代えて馬渡、OH中村に代えて左SH齋藤を投入する。すると左SH齋藤が積極的に仕掛ける。32分には左SH齋藤の縦パスに走り込んだ左SB車屋のクロスにCFダミアンがヘディングシュート。33分にはOH家長が左IH柏木からボールを奪ってドリブルからミドルシュートを放つ。
フロンターレは35分、CFダミアンを下げて知念、さらにCH守田に代えて田中碧を投入する。レッズは36分、左IH柏木に代えてマルティノスを投入。左WB山中とともに左サイドから攻めていく。だがフロンターレの守備は崩れない。逆に42分には左SH齋藤がドリブルで仕掛け、OH家長にスイッチして、クロスのクリアを右SB馬渡がシュート。44分にはCH田中の縦パスを受けたCF知念が反転からシュート。GK西川がファインセーブを見せる。結局、最後までレッズの攻撃は機能せず。1-0でフロンターレが勝利。今季最初のタイトルを手にした。
レアンドロ・ダミアン、マギーニョと新戦力を加えてもフロンターレのサッカーは変わらない。今年も着実に優勝争いをリードしそうだ。一方、レッズはまだまだ攻撃が形になっていない。興梠と杉本やナバウトを並べた2トップもほとんど機能せず。柏木がボールに触る時間も少なかった。これなら昨年のワントップの方がまだ怖い。こちらはチーム完成までまだ時間がかかりそうだ。今季は他にもヴィッセルやコンサドーレなど、気になるチームも多い。もちろんグランパスにはがんばってほしい。いよいよ来週はJリーグ開幕だ。
