とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第2節 川崎フロンターレ対鹿島アントラーズ

 開幕戦、FC東京に引き分けスタートとなったフロンターレ。対するアントラーズトリニータにまさかの黒星発進。昨季、JリーグチャンピオンとACLチャンピオンの対戦はお互いの特長がよく出たゲームだった。フロンターレは右SBに馬渡が先発した他は前節と同じ先発。対するアントラーズはFWの二人は同じだが、右SHに土居が先発。安西は左SBで先発し、右SBには内田が先発した。CBは前節のチョンスンヒョンに代えて町田。

 4分、左SB安西のクロスにFW伊藤翔がDFと競り合ってヘディングシュートを放つと、フロンターレも6分、左SB車屋のクロスにCFレアンドロ・ダミアン。だがGKクォンスンテが手前でキャッチする。7分にはCH大島のアーリークロスを左SH小林が胸トラップからボレーシュート。これはGKクォンスンテのナイスプレーで防がれたが、次第にフロンターレがパスを回してアントラーズ陣地へ攻め込んでいく。

 そして9分、左SH小林のドリブルを止められて得たPA左手前のFKをOH中村憲剛が蹴ると、壁の上から落ちてゴールに吸い込まれていく。絶妙のFK。フロンターレが先制点を挙げた。しかしアントラーズも守りから長いボールを放り込んで前線を走らせ、カウンターを狙う。18分、CH永木が右に流して、右SB内田のクロスにFWセルジーニョが飛び込むが、わずかに届かない。そして21分、自陣深い位置からのFKを右SB内田が蹴ると、FW伊藤翔が走り込んで、ワントラップからゴールに流し込む。アントラーズが同点に追い付いた。

 22分にもカウンターからチャンスをつかむ。右SH土居の縦パスをFW伊藤が中にパス。CH永木の戻しを右SB内田が落として、左SH安部がミドルシュート。27分にはCH永木のFKにCB町田がヘディングシュート。ネットを揺すり、勝ち越したかと思ったが、GKの前にいた土居がオフサイドを取られ、ゴールは認められない。フロンターレも30分、CH大島がミドルシュートを放つと、34分にはOH中村憲剛のCKに左SH小林がヘディングシュート。36分には右SB馬渡のクロスを受けたCFレアンドロ・ダミアンがDFをかわしてミドルシュートを放つ。

 その後もフロンターレが押し込んで、パスを回してチャンスを窺う。37分、CH大島のスルーパスに左SH小林が抜け出してシュート。42分、CH守田のスルーパスに右SB馬渡が走り込み、クロスを左SH小林が落として、左SB車屋ミドルシュート。バーに当たって、はね返りをCH守田が狙うが、これは枠を捉えられなかった。アントラーズも44分、カウンターから左SH安部がミドルシュートを放つが、わずかにポストの右。FWセルジーニョが飛び込むが、届かなかった。45分には左SH小林のクロスにFWダミアンがヘディングシュート。しかし枠を捉えられない。前半はお互い1点ずつを取り合って、同点のまま後半に入った。

 後半1分、フロンターレはOH中村憲剛のスルーパスに左SH小林が走り込み、クロスに右SB馬渡がミドルシュート。しかしこれも枠を外す。その後もお互い攻め込むが、ゴールは遠い。お互いの守備がしっかりしている。15分にはCH大島から右に展開。右SB馬渡のパスをOH憲剛が右に流し、右SH家長のクロスにOH中村憲剛がヘディングシュート。きれいにパスがつながったが、ゴールはならず。17分にはOH中村憲剛のクロスに左SH小林がヘディングシュート。しかしこれも枠を取られられない。

 24分、フロンターレはCFレアンドロ・ダミアンに代えて左SH阿部を投入。小林をCFに上げる。アントラーズも25分、左SH安部裕葵を下げて山口を投入した。その後もフロンターレがパスを回して攻め、アントラーズが堅い守りからカウンターを狙う態勢は変わらない。33分、CH大島の縦パスから左SH安部浩之がミドルシュートを放つが、GKクォンスンテがキャッチする。39分にはFWセルジーニョに代えて金森を投入。フロンターレも40分、右SB馬渡に代えてCF知念。さらに左SB車屋に代えて登里を投入。守田を右SBに下げて、中村憲剛がCHに入り、家長がOH。小林は右SHに回る。

 42分、CH永木のFKをCB犬飼がヘディングシュート。だがGKチョンソンリョンがキャッチ。43分にはCH大島がミドルシュート。45+3分にはOH家長がミドルシュート。だがこれもGKクォンスンテがファインセーブ。はね返りを右SB守田が拾ってクロスを入れると、DFのクリアをCH中村憲剛が横に流して、FW知念がシュート。だがこれもGKクォンスンテが飛び出して身体に当てる。絶好のチャンスを逃す。そしてタイムアップ。結局、昨年のチャンピオン同士の対戦はドローで終わった。

 見応えのあるゲームではあった。フロンターレもあの手この手で崩そうとしたが、アントラーズの集中力が最後まで途切れない。伊藤翔は無骨な感じながら開幕戦から続いてゴールを挙げた。ケガの鈴木優磨を補って余りある結果。永木とレオシルバのボランチも効いていた。だが攻撃力ではフロンターレに見劣りする。CFダミアンが入り、フロンターレの攻撃も時に直接高さを狙ったクロスが入るなど、さらに多彩になった。だが、守り切るアントラーズ。強力な盾と矛ではどちらも勝負がつかなかった。そんな感じのゲームだった。