とんま天狗は雲の上

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チャンピオンズリーグ ラウンド16 第2レグ レアル・マドリード対アヤックス

 CLラウンド16の前半は4組のうち3組で第1レグ劣勢だったチームが勝利するという意外な結果となった。結局、第1レグのリードを守り切ったのはトッテナムのみ。中でもレアル・マドリード・ホームのサンティアゴ・ベルナベウで行われたレアル対アヤックスは、CL3連覇中のレアルがまさかの4失点で敗戦するなど、思っても観なかった。どんな内容だったのか、DAZNで観戦した。

 レアルはいつもの4-3-3の布陣。ベンゼマをワントップに右WGルーカス・バスケス、左WGヴィニシウス。カゼミーロをアンカーに右IHモドリッチと左IHクロースはいつものメンバー。ただしCBはセルヒオ・ラモスが累積欠場でナチョとヴァランでコンビを組む。SBは右カルバハル、左SBレギロン。GKにはクルトワは入った。対するアヤックスは4-2-3-1。タディッチをワントップに、右から右SHツィエク、トップ下に21歳のファンデベーク、左SHは22歳ネスレ。中盤は来季のバルセロナ入りが決まっている21歳デヨングと32歳ベテランのシェーネの組合せ。SBは右マズラウィと左SBタグリアフィコ。CBも若い19歳のデリフトと経験豊富なブリントの組合せ。GKオナナも若干22歳。若い選手が多いが、要所にベテランを配している。

 序盤、レアル・マドリードが攻めていく。4分、右WGルーカス・バスケスのクロスにCBヴァランがヘディングシュート。バーを叩く。しかし7分、左SBレギロンのスローインをCHクロースが受けたところに右SHツィエクがプレス。こぼれ球をCFタディッチが拾ってドリブルから落としを右SHツィエクがシュート。アヤックスが先制点を挙げた。

 まだ余裕があるレアル。10分には右WGルーカス・バスケスのクロスに左WGヴィシニウスがミドルシュート。16分にも右IHモドリッチのパスから左IHクロースがミドルシュートを放つ。その後も攻め続けるレアル。18分には左IHクロースのCKのクリアを右WGバスケスが拾い、クロスにCBヴァランがボレーシュート。だがGKオナナが正面でキャッチした。するとその直後、アヤックスショートカウンターで攻め込むと、CFタディッチがルーレットでDFをかわして、縦パスに左SHネレスがシュート。アヤックスが追加点を挙げた。合計ゴールで逆転したアヤックス。さらに22分にはカウンター攻撃から右SHツィエクの縦パスに左SHネレスが抜け出し、GKと一対一。しかしループシュートは右に外れた。それにしてもレアルの守備が軽い。簡単に裏を取られ、フェイントでかわされる。

 それでも23分、左WGヴィシニウスのドリブルから、落としを右SHルーカス・バスケスミドルシュート。だがGKオナナがファインセーブする。逆に25分、CBブリントのフィードにCFタディッチが抜け出してシュート。GKクルトワがナイスセーブしたが、簡単に裏を取られる。29分、右WGルーカス・バスケスが足を痛めて、ベイルに交代。31分、右IHモドリッチのスルーパスに左WGヴィシニウスが走り込み、ドリブルからシュート。だがサイドネットを揺する。

 アヤックスも35分、右SHツィエクがミドルシュートを放つ。GKクルトワがファインセーブ。その直後、左WGヴィシニウスもケガでアセンシオに交代した。前半のうちに二人の負傷交代を余儀なくされる不測の事態だ。それでも41分、左WGベイルのスルーパスに右WGアセンシオが走り込み、シュート。しかしDFがブロック。42分には左IHクロースの長いスルーパスに左WGベイルが走り込みシュートを放つが、ポストを叩く。45+1分、クロースのCKにCBナチョのヘディングシュートも枠を捉えられない。前半を終えて0-2。思いがけない結果で前半を折り返した。

 後半もレアルが攻めていく。4分、右WGアセンシオがミドルシュート。5分、右SBカルバハルの縦パスを受けたCFベンゼマが胸トラップから反転ボレーシュート。だが枠を捉えられない。逆に6分、アヤックスもCFタディッチのスルーパスにPHファンデベークが走り込んでシュート。GKクルトワがファインセーブした。8分には左IHクロースの落としから左SBレギロンのクロスにCFベンゼマがヘディングシュート。GKオナナがキャッチする。14分にはCFベンゼマが仕掛けてミドルシュートを放つが、ファーに外れる。

 なかなかレアルがゴールを決められずにいると、17分、ライン際にこぼれたボールを右SBマズラウィがぎりぎり拾うと、右SHツィエクのサイドチェンジを左SBタグリアフィコが落とし、OHファンデベークのパスを受けたCFタディッチがミドルシュート。きれいに決まり、アヤックスが3点目を挙げた。その後、マズラフィのライン際でのプレーでボールが出ていないかとVARで長い時間、確認をしていたが、結局ゴールは認められた。これでレアルが勝ち抜くには3点が必要な状況になってしまう。

 23分、CFベンゼマのドリブルからCHカゼミーロが右に展開。右WGアセンシオのパスからWGベイルがシュート。だがGKオナナがファインセーブ。はね返りを右SBカルバハルが狙うが、枠は外す。24分には左IHクロースのサイドチェンジから右SBカルバハルの戻しを右WGアセンシオがシュート。しかしDFがブロックする。それでも25分、右WGアセンシオから左に展開。左SBレギロンのクロスをアセンシオがシュート。レアルがようやく1点を返した。しかし直後の27分、PA左手前からのFKをCHシェーネが直接ゴールに突き刺す。アヤックス、4点目。レアルの4連覇にとどめを刺した。

 その後はアヤックスが守備を固める。29分、左SHネレスに代えてCFドルベリを投入。タディッチを左SHに下げるとともに、CHシェーネに代えてOHデウィットを投入。ファンデベークをCHに下げる。実質3ボランチの守り。さらに35分には右SBマズラウィに代えてフェルトマン。レアルも38分、最終ラインに下がってボールをキープするCHデヨングに対してCFベンゼマがプレッシャーをかけてボールを奪うと、右IHモドリッチが受けて仕掛けからクロス。だがCFベンゼマが足を滑らせた。ファーに流れたボールを左WGベイルがシュートするが、GKオナナがファインセーブ。弾き返す。45+3分にはCBナチョが2枚目のイエローをもらい退場。万事休す。4-1。レアルが完敗。アヤックスが大逆転で勝ち抜けを決めた。

 それにしても、まさかレアルがラウンド16で敗退するとは思わなかった。セルヒオ・ラモスが第1レグで準々決勝に備えて故意にカードをもらったという話もあり、やはり慢心と言うべきなんだろう。だがアヤックスの若さ溢れるサッカーも魅力的だった。ただ一心にプレーする感じが好感を持てる。堂安にアヤックス移籍という噂もあるが、ぜひ実現できればすばらしい。いい仲間とサッカーができそうだ。準々決勝はどこと当たるんだろうか。次もぜひ観戦したい。