とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

UEFAチャンピオンズリーグ準決勝第2レグ リバプール対バルセロナ

 プレミアリーグでは最終節を残してマンCに次ぐ2位。優勝は厳しくなったリバプール。一方、CLも第1レグでバルセロナに0-3の敗戦を喫し、しかもサラーとフィルミーノが欠場。アンフィールドの熱狂的なサポートがあるとは言え、よもや逆転など考えられないと思っていた。サラーに代わって先発したのはシャキリ。そしてCFにはオリジが入る。中盤はファビーニョをアンカーに右IHヘンダーソン、左IHミルナー。そして右SBにはアレクサンダー・アーノルドが先発した。対するバルセロナは第1レグと同じメンバー。ブスケツが下がってCB位置に入ることなく、ゲームを通して高めの位置をキープし、3-0だからといって守りに入らない姿勢を示してはいたのだが。

 序盤、リバプールが高い位置からプレスをかけて押し込んでいく。そして7分、CBマティプのフィードを左SBジョルジ・アルバがヘディングで中へ折り返すと、これをFWマネが奪って、落としを右IHヘンダーソンがシュート。いったんはGKテアシュテーゲンが弾いたが、FWオリジが詰めてシュート。幸先よく早い時間帯でリバプールが1点を返した。

 とは言っても、まだ2点差。これで目が覚めたか、バルセロナも次第に攻めの姿勢を見せ始める。14分、右IHビダルのサイドチェンジから左FWコウチーニョがつないで、左SBジョルジ・アルバの戻しを右FWメッシがシュート。GKアリソンがファインセーブを見せる。16分にはCHブスケツのスルーパスに左SBジョルジ・アルバが走り込み、戻しを右FWメッシ。だがCBマティプが足を伸ばしてクリアした。さらに18分には右FWメッシのドリブルから左に流して、左FWコウチーニョがシュート。GKアリソンが再びファインセーブを見せる。続くコウチーニョのCKのクリアを右FWメッシがミドルシュート。だがポスト右に外れた。

 リバプールも22分、右FWシャキリミドルシュートのブロックから左SBロバートソンがクロス。右IHヘンダーソンミドルシュートを放つが、CBピケがブロック。23分、CBファンダイクのフィードにFWマネが走り込み、DFと競ったこぼれ球を左SBロバートソンがミドルシュート。GKテアシュテーゲンがナイスセーブする。リバプールが1点返した後はお互い一歩も引かない攻防。前半終了間際の45+3分には右FWシャキリのパスが短く、奪われて右FWメッシがミドルシュート。45+4分にはリバプールのCKのクリアからカウンター。左SBジョルジ・アルバから左FWコウチーニョとつないで、右FWメッシのスルーパスにジョルジ・アルバが抜け出してシュート。だがこれもGKアリソンがナイスセーブ。前半は1-0。トータルではバルセロナの2点リードで折り返した。

 前半終盤に足を痛めた左SBロバートソンに代えて、リバプールは後半頭から左IHワイナルドゥムを投入する。ミルナーが左SBに下がった。6分、アレクサンダー・アーノルドのCKからCBファンダイクがヒールシュート。GKテアシュテーゲンがセーブする。直後には右FWメッシのスルーパスにCFスアレスが抜け出しシュート。だがこれもリバプールのGKアリソンがファインセーブ。すると9分、右SBアレクサンダー・アーノルドがパスミス。しかしすぐに左SBジョルジ・アルバから取り返すと、クロスに左IHワイナルドゥムがシュート。リバプールが追加点を挙げる。さらに11分、右FWシャキリのクロスに左IHワイナルドゥムがヘディングシュート。ついにリバプールが3-3の同点に追い付いた。

 これで攻めざるを得なくなったバルセロナは15分、コウチーニョに代えて右SBセメドを投入。ビダルを左SHに回し、セルジ・ロベルトを右SHに上げる4-4-2の布陣。22分にはFWメッシのドリブルをCBマティプがファールで止めて、PA手前でFKを献上する。足に吸い付くようなメッシのドリブルはファールでしか止められない。しかしメッシのFKは壁に当たる。さらにショートCKからメッシのパスにCHラキティッチがスルーパス。FWメッシが走り込んでシュートを放つが、GKアリソンがブロックした。

 その後は両チーム次第に運動量が落ちてくる。特にオリジの疲弊が目立つが、代わる選手がいない。バルセロナは30分、ビダルに代えてCHアルトゥールを投入。ラキティッチを右SHに出し、セルジ・ロベルトを左SHに回す。だが34分、右サイドを上がった右SBアレクサンダー・アーノルドがDFに囲まれてうまくCKを取ると、いったんキッカーをシャキリに代わろうとCKポストを離れかけたが、すぐに戻ってクロス。CFオリジが待ち構えてシュート。なんとリバプールがこのゲームだけで4点目を挙げた。CHアルトゥールがポジションを取ろうと不用意に上がったところ、CKポストとCFオリジの間に一直線のスペースができてしまった。それを見逃さなかったアレクサンダー・アーノルドの殊勲。

 バルセロナは35分、ラキティッチに代えて左SHマルコムを投入。セルジ・ロベルトは再び右SHに戻す。リバプールも40分、CFオリジに代えて左SBジョー・ゴメスを投入。ミルナーを左IHに戻し、ワイナルドゥムを左FWに上げる。41分には左IHミルナーのクロスに右FWシャキリがゴール前でヘディングのチャンスを得るが、ふかしてしまった。45分にはシャキリを下げてCFスターリッジを投入。マネは右FWに下げる。アディショナルタイムは5分間。バルセロナが必死に攻めるが、リバプールの執念の方が勝っている感じ。主審も5分経たずにタイムアップの笛を吹き、4-0、2試合トータルで4-3と逆転してリバプールが決勝進出を決めた。

 熱狂的なサポーターが陣取るアンフィールドとは言え、よもや3点差を逆転できるとは思わなかった。しかもフィルミーノとサラー抜きで。昨年は決勝戦でサラーが早々と負傷退場した結果、レアルに敗れたリバプール。だが今年は最初からサラー抜きで勝利をつかんで決勝進出。もう昨年の二の舞をしたくないはず。6月2日、決勝戦が楽しみだ。