とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

UEFAチャンピオンズリーグ決勝 トッテナム対リバプール

 ついにCL決勝がやってきた。プレミアリーグを終えて3週間。決勝に進出したトッテナムリバプールともに休養十分。ベストメンバーでの戦いを観ることができた。トッテナムの先発はケインをワントップに、右から右SHエリクセン、OHデリ・アリ、左SHソンフンミンと並ぶ。ボランチにウィンクスとシソコが並び、DFは右から右SBトリッピア、CBアルデルウェイレルト、CBフェルトンゲン、左SBローズ。GKはロリス。ケインとウィンクスがケガから復帰。準決勝で大活躍したルーカス・モウラはベンチスタートだ。

 対するリバプールもフィルミーノが復帰してワントップに入り、右FWサラー、左FWマネ。中盤はファビーニョをアンカーに、右IHヘンダーソン、左IHワイナルドゥム。DFは右から右SBアレクサンダー・アーノルド、CBマティプ、CBファンダイク、左SBロバートソン。GKにはアリソン。両チームとも準決勝は3点差をひっくり返しての大逆転勝利で決勝に上がってきた。

 しかしゲームは意外な展開で始まった。開始25秒、CHヘンダーソンのフィードに左FWマネが走り込むと、キープからパス。右手を上げて何やら指示を出しながら前に立ちはだかったCHシソコの手に当たって、主審はPKスポットを指した。これを右FWサラーが決めて、何と前半2分でリバプールが先制点を挙げた。これでゲームの形が決まった。その後はトッテナムがパスをつないで攻めていく、リバプールはしっかりと守りつつカウンターを狙う。

 10分、左SHソンフンミンが仕掛けて、こぼれたところをCHシソコがミドルシュート。しかしリバプールの守りが堅く、その後はなかなかシュートまで行けない。逆に17分、右SBアレクサンダー・アーノルドのミドルシュートがポスト左を通り過ぎる。21分には右FWサラーのドリブルから、CFフィルミーノをポストに、サラーがミドルシュート。22分にもサラーがミドルシュートを放つ。

 38分にはCBマティプから大きく左サイドに展開。左SBロバートソンがドリブルで持ち上がり、そのまま強烈なミドルシュート。GKロリスがファインセーブで弾き出した。続くアレクサンダー・アーノルドのCKから右FWサラーがボレーシュート。これは大きく枠を外した。トッテナムはその直後あたりからソンフンミンを右SHに回し、デリ・アリを左SH、エリクセンをトップ下と、攻撃陣のポジションを変更。すると45+1分、右SHソンフンミンのドリブルから左に展開。左SHデリ・アリの落としをOHエリクセンミドルシュート。結局、トッテナムの前半のシュートはこれを含めて2本だった。

 後半になってもトッテナムが攻めて、リバプールが守る展開は変わらない。しかしシュートを打つのはリバプール。8分、CHファビーニョミドルシュートはDFに当たってコースが変わり、GKロリスがセーブする。9分、左IHワイナルドゥムから右斜めに通したパスに右FWサラーが走り込み、切り返してシュート。CBフェルトンゲンがブロック。これを右IHヘンダーソンが拾い、CHファビーニョが左に展開して、左SBロバートソンがゴール前にクロス。左FWマネが走り込むが、直前でGKロリスがセーブした。

 必死で攻めるトッテナムは9分、右SBトリッピアのクロスに左SHデリ・アリがシュートを放つも、DFがブロック。13分には左SBローズのCKにCBフェルトンゲンがヘディングシュート。しかし枠を捉えることはできない。その直後、リバプールはCFフィルミーノに代えてオリギを投入。さらに22分には左IHワイナルドゥムに代えてミルナーを投入。前線からの運動量を維持し、守りを固める。トッテナムも21分、CHウィンクスに代えてFWルーカス・モウラを投入。エリクセンをCHに下げる4-4-2の布陣にする。

 24分、左FWマネが左サイドから右サイドへとピッチを横切るドリブル。さらに中央に戻ってくると縦パスを右FWサラーが落とし、左IHミルナーミドルシュート。ポストのわずか左に外れる。トッテナムも28分、FWケインの縦パスを右SHソンフンミンが左に展開。左SHデリ・アリがGKの上を狙うループシュートを放つが、GKアリソンがキャッチした。トッテナムは29分、CHシソコに代えてダイアーを投入する。リバプールも30分過ぎからサラーをFWに上げて、マネを左SH、ミルナーを右SHに置く4-4-2の布陣に変更する。

 34分、右SBトリッピアのクロスに左SHデリ・アリがヘディングシュート。35分、右SHソンフンミンが強烈なミドルシュート。GKアリソンが弾いたボールを左SBローズが拾って、クロスにFWルーカス・モウラがシュート。だがこれもGKアリソンがナイスセーブした。37分、トッテナムはデリ・アリに代えてFWジョレンテを投入する。40分には左SBローズの突破を右SHミルナーPA手前で止めてFKを献上。エリクセンが狙うが、GKアリソンがファインセーブで弾き出した。

 そして42分、右SHミルナーのCKはDFとCBファンダイクが競って、こぼれたところをCBマティプが左に流すと、FWオリギがミドルシュート。これがネットに突き刺さり、リバプールが貴重な追加点を挙げた。45分にはマネに代えて右SBジョー・ゴメスを投入するリバプール。アレクサンダー・アーナルドを右SHに上げて、ミルナーを左SHに回す。45+2分、左SBローズがミドルシュート。45+3分、右SHソンフンミンがミドルシュート。いずれもGKアリソンがセーブする。さらにFWケインもミドルシュートを放つが、これもGKアリソンがキャッチ。最後までトッテナムにゴールを許さず。2-0。リバプールが逃げ切って、ついにCL優勝を掴み取った。

 昨季の決勝は前半のうちにサラーが負傷し、1-3でレアル・マドリードに屈した。だが今季はそのリベンジを見せるかのようの準決勝での奇跡の大逆転。そして開始2分でサラーが昨季の無念を晴らすようにPKをネットに突き刺した。ほぼ完ぺきなゲーム内容。CL王者にふさわしい強さを見せつけた。そして来季こそプレミアリーグ悲願の優勝に向けて、さらに強くなり続けるだろう。それを思うと、来季のプレミアリーグが早くも楽しみになってくる。